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〈ナイキ〉のランニングシューズ3足を履き比べ! シューズトライアル体験レポート
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体脂肪を減らすカギは何と言っても、食事。そこで、なかなか覚えにくい食と体脂肪にまつわる正しい知識をクイズ形式でおさらいしていこう。初級の14問は楽勝!? 全勝クリアを目指して試してみよう!
目次
食べてカロリーになるのは、糖質、脂質、タンパク質の3大栄養素。
コンビニ食などでは、3大栄養素ごとにカロリー表示されている。ビタミン・ミネラルはカロリーにはならないからだ。糖質と炭水化物は混同されやすいが、炭水化物=糖質+食物繊維。糖質は100%吸収されてカロリーに変わる一方、食物繊維は分解も吸収もされない。
内細菌が分解して一部カロリーとして利用されるが(だから腸内環境を整えるには食物繊維も重要)、少量なので無視しても減量に影響はない。
この質問をされたダイエッターは、かなりの確率で「そば!」と即答するのでは? そばの方がヘルシーそうだからだ。
うどんとそばでは栄養価は異なるが、カロリーだけに話を絞ると、正解は意外にもうどん。茹でた100g中のカロリーは、うどんが95キロカロリー、そばが130キロカロリー。1食200g食べるなら、うどんの方が70キロカロリーも低カロリー。
糖質、脂質、タンパク質の3大栄養素は、1g当たりのカロリーが異なる。糖質とタンパク質は1g当たり4キロカロリーなのに、脂質は1g当たり9キロカロリーと2倍以上。
このうち、タンパク質は筋肉などカラダのパーツを作る役割が大きいので、ダイエット時も決して減らさない。減らすなら糖質か脂質の2択だが、まずはもっとも高カロリーな脂質から。カロリー過多を防ぐために揚げ物を控えたり、油を使わない調理法を選んだりしよう。
1g当たりのカロリー | |
---|---|
糖質 | 4kcal |
タンパク質 | 4kcal |
脂質 | 9kcal |
糖質を減らすなら、糖質を1食20〜40g×3食+間食10gで1日の糖質量を70〜130gに抑える《ロカボ》がわかりやすい。
ご飯茶碗1杯(150g)は250キロカロリー、糖質は55gだから、糖質約3gの角砂糖の18個分。ロカボを実践するなら、子ども用お茶碗1杯(90g、糖質33g)くらいが、ご飯の1食分の上限だ。この他、食パン6枚切り1枚(糖質27g)、スパゲッティ2分の1食分(糖質34g)もセーフ。
塩むすびは1個180キロカロリー、大福もちは1個140キロカロリー、あんパンは1個260キロカロリー。体重65kgの人が時速8kmで走ると30分で約283キロカロリー消費するから、あんパンが正解。
体脂肪を減らすには食事制限と運動の両輪が欠かせないとはいえ、運動でカロリー消費して体脂肪を減らすのは大変。過食を自覚するなら食べすぎセーブが先決。
飲み物のカロリーもバカにならない。とくにラテ系は要注意。減量中にラテを楽しむなら、アーモンドミルクで。それだけでカロリーは約60キロカロリーダウン。糖質もラテが18g程度なのに、アーモンドラテだと半分以下の8g前後に抑えられる。低脂肪乳ラテでも約30キロカロリーダウン。
カフェメニューの主なカロリー | |
---|---|
カフェラテ | 223kcal |
低脂肪乳ラテ | 190kcal |
ソイラテ | 208kcal |
アーモンドラテ | 165kcal |
ポテトチップスは揚げ物。カロリーは、同じジャガイモで作る肉じゃが(243キロカロリー)を約40%も上回る1袋340キロカロリー。大盛りご飯1杯に匹敵。
チーズバーガーは1個で300キロカロリー、クロワッサン1個は180キロカロリーだ。減量中の間食は摂取カロリーの10%以内、だいたい200キロカロリー以内が基準。ポテチは2分の1袋に留めたい。
アメリカンブレックファストは、オレンジジュース、バタートースト、スクランブルエッグ、ベーコン1枚、ソーセージ1本、ベイクドトマト、ヨーグルト(ハチミツかけ)などで構成。これで920キロカロリーになり、1食分としては完全にオーバーカロリー。想定以上にカロリー過多なのはバター、調理油、ジュース、ハチミツなどに隠れた脂質や糖質が多いからだ。
過食したら、その後2日程度はカロリー控えめで帳尻を合わせる。②は論外。いっそ①絶食するのが良さそうだが、するとカロリーを補うために筋肉が分解されて基礎代謝が下がり、痩せにくくなる。
筋分解と代謝低下を防ぐため、サラダチキンなどの低脂肪&高タンパク質のタンパク源、日々失われるビタミン・ミネラル、食物繊維を補うために野菜サラダを食べておく。
目指すべき体脂肪率のゴールドスタンダードは、男性10〜19%、女性20〜29%。女性で体脂肪率15%を割ると、卵巣機能に異常が起こることも。
体脂肪率は体組成計で測るが、体組成計がないなら、身長と体重から求めるBMI(体格指数)で肥満度を測る。男女ともBMI25以上が肥満。BMI22前後がいちばん健康的で長生きだ。
BMI=体重(kg)÷身長(m)2
睡眠中、筋肉のタンパク質は分解される。朝食を抜くと筋分解がランチ時まで続き、代謝は下がる。それにエネルギー不足で元気が出ないと、1日の消費カロリーもダウン。痩せにくい。とはいえ“アメブレ”は食べすぎなので、摂取カロリーは朝食→昼食→夕食と徐々に減らす感じで。筋合成を促して代謝を上げるため、朝食ではタンパク質と糖質を意識して摂ろう。
卵はタンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含む完全栄養食品。減量中も食べたいが、食べ方次第でカロリーはかなり変わる。卵Mサイズ1個で80キロカロリーほど。温泉卵、茹で卵、目玉焼きはほぼ生卵とカロリーは変わらないのに、油を多めに使って作るだし巻き卵、オムレツなどはカロリー高めになる。
調理油をじゃぶじゃぶ使う揚げ物や炒め物が高カロリーなのは常識。揚げ物は週1回、炒め物は1日1回に留める。生がもっとも低カロリーに思えるが、実は茹でたり、レンチンしたり、焼いたりすると、余分なアブラが落ちて低カロリーに仕上がる。フライパン焼きでもアブラが溶け出すので、生より低カロリーだ。
ご飯などの主食には糖質が多く、空腹で飛びつくと血糖値が上がり、血糖値を下げるインスリンというホルモンが出やすい。インスリンは糖質を体脂肪に変えるため、糖質から食べると太りやすい。
糖質は最後に回し、野菜などの副菜を食べてから、肉や魚などの主菜からタンパク質と脂質を摂り、次にきのこや海藻などの汁物という順に食べる。すると満腹を促すホルモンが出るし、副菜や汁物の食物繊維が消化吸収をゆっくり進めて食事の満足感が高まり、適量で箸が置ける。
取材・文/井上健二 撮影/大嶋千尋 イラストレーション/森優 料理製作・スタイリング・栄養監修/河村玲子
初出『Tarzan』No.835・2022年6月9日発売