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タンパク質と、何が同じで、どう違う?ジェーン・スーと〈味の素(株)〉社員が語るアミノ酸のこと。
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さまざま病気のリスクとなる「食後高血糖」を回避するために、血糖値コントロールの基本的なルールを会得しよう。キーワードは北里研究所病院の山田悟先生が提唱する「ロカボ®」。緩やかな糖質制限で健康的に続けられる食事法だ。今回は8つのルールのうちの①、「毎食の糖質量目安」について。
現在、日本人の1食当たりの糖質摂取量の平均は90〜100g。これでは食後高血糖のリスクは避けられない。なので1食当たりの摂取量の上限を40gとする。これがロカボ食の第一のルール。
手っ取り早く実行するには三度の食事で摂る主食の量を糖質20gに調節すること。これにおかずたっぷりで1食の糖質量が40gに収まる。
じゃあ、1食マックスの糖質40g分のごはんや麺ってどれくらい?という人は下の各主食のポーションを頭に叩き込もう。20gの目安も表記したので参考に。
1食の糖質40g×3食=120g。これに間食10g分をプラスして1日に摂っていい糖質の上限は130g。
この数値は脂肪をエネルギーとして利用できない脳や赤血球が1日に消費する糖質量に相当する。ロカボ食の最大の特徴は糖質を「ゆるやかに」制限すること。この1日130gというのが世界的な糖質制限食の定義の上限なのだ。
また、糖質摂取の下限値は1食20g。これは1日の糖質摂取量が50gを下回ると、ブドウ糖の代替エネルギーであるケトン体が産生されるから。ケトン体を処理することができない特殊体質の人がまれにいるため、リスク回避を考えての下限値だ。
あくまで「ゆるやかに」糖質を制限する。糖質制限食は短期間しか続けられない食事法と考えられていたが、ロカボ食は長期間持続可能な健康食なのだ。
取材・文/石飛カノ 撮影/山城健朗 スタイリング・栄養監修/田村つぼみ 取材協力/山田悟(北里大学北里研究所病院糖尿病センター長)
初出『Tarzan』No.822・2021年11月11日発売