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STOP内臓脂肪! 今すぐやめたい5つのデブ習慣

そのクセ、その習慣。見直すことで、内臓脂肪の蓄積を防げることもある。夜更かしや姿勢の悪さはもちろん、カラダにいいと思っていても肥満の原因になるものもあるのだ。

① 睡眠不足

動画配信サービスを見まくっているうちに、気づけば真夜中。スナック菓子の残骸にまみれて寝落ち。

このように物理的に起きている時間が長いと、食べ物を口にする機会が増える。さらに、睡眠時間が短いと食欲が増進される。脂肪細胞から分泌される食欲抑制ホルモンのレプチンは睡眠時間が短いと分泌量が減り、胃から分泌される食欲増進ホルモンのグレリンは逆に増えるのだ。

それだけでなく、睡眠不足が続くと自律神経のバランスが乱れて代謝が低下するともいわれている。つまり、深夜の動画観賞中はスナック菓子に伸びる手が止まらず、代謝も期待できないので内臓脂肪は溜まる一方というわけ。改めよう。

② タンパク質の過剰摂取

糖質を減らしてタンパク質メインの食事にシフト。朝ハムエッグ、昼牛皿、おやつにチーズ、夜ステーキ。確かに、短期集中の糖質カットはある程度の効果をもたらすかもしれない。でも、タンパク質さえ食べていればオッケーという考え方はいささか問題。

多くのタンパク質食材には漏れなく脂質がついてくる。牛皿の脂質は1食で20g以上、サーロインステーキは200gにつき60g以上。このおまけ油脂を計算に入れること。

さらに、野菜や果物、海藻、豆類などに含まれるビタミンミネラルが不足するとタンパク質そのものの代謝が進まない。利用できないタンパク質が過剰になれば内臓脂肪に変換される。タンパク質は食材と部位選びに気を配り、肉を食べたら倍の野菜類を摂るつもりで。

③ カラダにいいものの摂り過ぎ

腸内環境を整えるためのヨーグルトに殺菌作用が期待できるはちみつをたっぷりとかけ、アンチエイジング効果が狙えるというナッツをてんこ盛りトッピング。

ちょっと極端だが、いわゆる「カラダにいいもの」に敏感で積極的に取り入れている人々は決して少なくない。そのこと自体は悪くはないが、「カラダにいいもの」はノーカウントでよしというわけではない。

ヨーグルトには摂り過ぎると生活習慣病のリスクを高める飽和脂肪酸が含まれているし、はちみつの主成分はブドウ糖果糖だから吸収がやたらスピーディ、ナッツに多く含まれるのは不飽和脂肪酸だが脂質の量がハンパない。なので、過剰に摂取したら余って内臓脂肪になる。メリットの裏にあるデメリットをきちんと考慮して導入を。

④ 中食三昧の食生活

三度の食事はもっぱらデパ地下やスーパー、コンビニで購入する中食。外食がしづらくなっているこのご時世、1人分の食事を作るのが面倒という独身男性に多いのが、こんな食事パターン。

レンチンピザやパスタ、カップ麺やインスタントスープなど、糖分、塩分、脂肪に加え保存料などの添加物を含む加工食品は栄養バランスに欠けるものが多く、代謝に必要な微量栄養素がほとんど含まれていない。食べ過ぎると肥満や糖尿病を招くという報告もある。

また、一見ヘルシーに思えるデリのサラダには乾燥を防ぐためにかなりの油脂が含まれている。野菜だからと油断して食べ過ぎは禁物。中食1品に対して生野菜、豆腐など味付けなしの食材を2、3品追加するといった工夫が必要だ。

⑤ 猫背

仕事始めから早速の長時間デスクワーク。背中が丸まり首が前に突き出た姿勢が習慣化すると、これまた肥満の原因に。

というのも、こうした猫背姿勢では腹圧がほとんどかかっていないから。背すじをしゃんと伸ばして座っているとき、脊柱起立筋腹横筋、横隔膜、骨盤底筋群といったインナーマッスルが働いて腹圧がかかる。同時に腹直筋広背筋といったアウターも収縮し、姿勢を保つこと自体でエネルギー消費が促される。これがまったく期待できないのだ。

また、猫背姿勢では脂肪燃焼を促す肩甲骨周辺の褐色脂肪細胞も活性化しない。エネルギー消費もせず脂肪も燃やせず、長時間の座り作業でただ疲れるのみではもったいない。気づいたときにこまめに姿勢を改善し、肩甲骨まわりをほぐすべし。

取材・文/石飛カノ イラストレーション/橋村実里 取材協力/石川三知(管理栄養士、Office LAC-U)

初出『Tarzan』No.802・2020年1月4日発売

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