体脂肪率に合った鍛え方で、目指せ黄金率ボディ! 5段階のロードマップ
体脂肪率がわかれば、あとは始めるだけ。今はぽっちゃりなあなたでも、5か月後には黄金率ボディが手に入る。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 イラストレーション/岡田丈 取材協力/清水忍(IPF)
初出『Tarzan』No.801・2020年12月17日発売
目次
自分に合ったメニューを1カ月続けること。
イマドキのカッコいい体型、「菱形体型(=黄金率ボディ)」を目指して。体脂肪率別に最適なトレーニングメニューとして、『ターザンウェブ』では「25%以上」「20〜25%」「15〜20%」「10〜15%」「10%未満」と、全5つのフェイズに区切ってお伝えしてきた。
短期間で結果を出そうと焦ると、そのハードさにめげてしまう。逆に期間を長く取りすぎると、途中飽きたり、サボリ癖がついたりして続かない。短すぎず、長すぎない最適の期間は、各フェイズとも1か月(4週間)。1か月あれば、頑張りすぎなくても、次のフェイズのボディに近づける。
体脂肪率25%以上の太った人がフェイズ1から始めると、フェイズ5終了まで5か月間。「もっと短くならない?」と不満に思うかもしれないが、2〜3か月で何とかしようと背伸びをすると失敗するのがオチ。肥満を黄金率ボディへと一気に格上げしたいなら、長丁場を覚悟しよう。ぽっちゃり君がフェイズ2から始めると4か月間、普通体型の人がフェイズ3から始めると3か月間だ。
1か月後「アレ? 少し痩せたね?」と言わせる! フェイズ① 体脂肪率25%以上(BMI25以上)
運動嫌いで、揚げ物が大好き。痩せなきゃと思いながら、気づいたら自他ともに認めるデブ体型に…。そんな人でも、5か月かけてじっくりボディメイクを行えば、黄金率ボディが確実に手に入る。筋肉は3か月、血液(赤血球)は4か月で入れ替わるとされている。5か月もあれば、まるで別人のようなフォルムに変身できるのだ。
まずは1か月で肥満を解消するところから始める。お荷物の体脂肪をせっせと減らすために、1日30分からの速歩を習慣にしよう。外出時にひと駅分歩くなどの工夫で、十分クリアできる。そして眠れる筋肉を目覚めさせるため、3種の鉄板筋トレも並行して行う。
食事では過食を抑えて、体格に応じた本来のカロリー摂取に調整する。
1か月後「アレ? ちょっと筋肉ついた?」と言わせる! フェイズ② 体脂肪率20〜25%未満(BMI23〜25未満)
おデブさんもトレーニング開始から1か月も経つと、体脂肪率がだいぶ落ちてきて、周囲から「少し痩せたね」と褒められる機会も増えるだろう。
絞る有酸素運動は、速歩からランニングへアップグレード。筋トレは、筋肉を盛りつつ、体脂肪燃焼も両立させるおトクなサーキットスタイルで。食事では摂取カロリーの半分以上を占める糖質を減らし、1か月で「筋肉がついてきたね」と言わせるカラダへ。
フェイズ2からスタートする人には、新型ウイルスとの長い闘いが続くなか、ステイホームで運動不足になり、コロナ太りに陥った人も多いだろう。知らない間にお腹まわりなどについた贅肉をきっちり返済し、筋肉を鍛えて体型のニューノーマルに作り替えたい。
1か月後「だいぶ絞れてきたね」と言わせる! フェイズ③ 体脂肪率15〜20%未満(BMI22〜23未満)
有酸素×筋トレの相乗効果で体脂肪と筋肉のバランスが整ってきたら、リード役を有酸素から筋トレへスイッチ。有酸素をやりすぎると、肝心の筋肉が肥大しにくくなる恐れもあるからだ。
筋トレでは、ハイレベルの自体重トレを導入。3大エリアごとに、厳選した4種目で肉体の増改築を本格化させる。有酸素は、短時間で体脂肪を絞るHIIT(高強度インターバルトレーニング)で効率的に。これで体脂肪率15%未満の「だいぶ絞れた」カラダに肉薄する。食生活のテーマは、タンパク質。筋肉を肥大させるために、摂取量を増やしたい栄養素である。
コロナ禍でも太らず、標準的な体型がキープできていたタイプは、フェイズ3からのエントリーとなる。
1か月後「けっこう細マッチョだね!」と言わせる! フェイズ④ 体脂肪率10〜25%未満(BMI20〜22未満)
カラダ作りも佳境へ。体脂肪率10%未満のカッコいい細マッチョを完成させるため、トレーニングに励もう。
プログラムの中心は、筋トレ。負荷に自らの体重を用いる自体重トレから、ダンベルを使ったダンベルトレへとシフトする。筋肉にきちんと効かせるために、ウェイトの選び方には細心の注意を払い、セット間のインターバルも短めにして手際よく行おう。
有酸素はフェイズ3と同じく、HIITを週1〜2回。筋肥大にブレーキをかけないように、短時間で残った体脂肪を軒並み退治してやる。
食生活では、油断すると乱れがちになる腸内環境をリセットする食事を心掛ける。腸内環境が整うとボディメイクにもプラスなのだ。
1か月後「脱いだらスゴイね!」と言わせる! フェイズ⑤ 体脂肪率10%未満(BMI20未満)
黄金色のゴールへ向けたラストスパートの1か月。フェイズ1からスタートした人は5か月間、フェイズ3から始めた人は3か月間の集大成となる。
ここでは、人前で脱いでも恥ずかしくないようなゴールデンカノンを作り上げる。そのために、フェイズ4で覚えたダンベルトレはそのまま続けつつ、背中、肩、上腕外側、お尻、太腿後ろ側にポイントを絞ったマニアックな種目をトッピングする。トレーニングは筋トレオンリーでもOKだが、仕上がりに磨きをかけるためにHIITをちょっぴり加えてもいい。
この段階まで来ると、筋肉が求めるタンパク質を食事のみで摂取するのは難しくなる。低脂質かつハイクオリティなプロテインでタンパク質を補おう。