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新しい黄金率「菱形ボディ」をつくる4つのポイント

体脂肪率はもちろん、重点的に鍛えるべき筋肉から、長い道のりを乗り越える継続のコツまで。美しいカラダを手に入れるための4つのポイントを徹底解説!

『ターザン』が考える「黄金率ボディ」。

本誌『ターザン』の表紙を飾ったモデルたち。そのボディデータを事細かく計測してみた結果、ある共通項が存在した。

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葵揚
葵揚/24歳。モデルだけでなく映画、テレビなどで俳優としても活躍中。水泳、バレエ、新体操、サッカーや野球など多彩なスポーツを嗜む。あと5kgの筋肉増を目論んでいる。
夏秋カミル
夏秋カミル/22歳。3歳から18歳まで続けていた水泳では全国大会の決勝に進出するほどの実力者。ポーランド人の父の血筋を受け継ぎ、すぐに筋肉がつきやすい体質。
NABI
NABI/21歳。パキスタン人の父と日本人の母を持つハーフモデル。肥満気味の子ども時代を経てのこの体型。2020年『ターザン』でモデルデビュー。

キーワードはウェスト、上腕、肩幅が描き出す“菱形体型”。この菱形体型を「黄金率ボディ」と定義し、近づくための4つのポイントを徹底解説する。

ポイント① 体脂肪率をきちんと把握する

目指すゴールは同じだとしても、そこに到達するまでに、やるべきことは一人ひとり違う。太っている人はまず痩せることが先決だろうし、中肉中背なら痩せることよりも筋肉を鍛えることにプライオリティを置くべきなのだ。

今回は理想ボディへ至るまでに、5つの段階(フェイズ)を想定してみた。初めに、自分の現在の立ち位置を確認してほしい。

ポジションを確かめる目安は、体組成計で測る体脂肪率。体脂肪率25%以上の肥満がフェイズ1、体脂肪率20〜25%でややぽっちゃりならフェイズ2だ。体脂肪率が20%未満で痩せても太ってもいないなら、フェイズ3からスタート。

体組成計が手元にない場合、身長と体重から求めるBMIを活用する。BMIは、体重(kg)をメートル換算した身長(m)で2回割ったもの。BMI25以上が肥満、22がもっとも健康的、18.5未満は痩せすぎと判定される。下表で体脂肪率との相関を確かめてフェイズを把握してほしい。

「菱形体型」までの5つのフェイズ

BMIとフェイズ
体脂肪率とBMIは相関性が高い。男性の体脂肪率は10〜20%が標準。身長170cmで体重75kgならBMIは75÷1.7÷1.7≒25.9で、フェイズ1の肥満と判定。目標BMIは18.5以上25未満。

ポイント② 重点的に鍛えるべき筋肉とは?

鍛えるべき筋肉

メリハリのある黄金率ボディに最速で近づくには、鍛え方にもメリハリをつけるべき。重点的に鍛えるところと、控えめに鍛えるところをハッキリさせよう。

まず重視したいのは、上半身。真っ先に胸の大胸筋を鍛えたくなるが、理想は逆三体型の斜め上を行く菱形体型。菱形に整えるため、胸より背中の僧帽筋広背筋を発達させながら、肩の三角筋と上腕外側の上腕三頭筋を強化。細マッチョなのに、適度なボリューム感のあるフォルムを作り上げる。

体幹では、お腹の腹直筋に集中してバキバキに割り、ほどよい大胸筋との落差で魅せる。上半身の菱形を強調するため、脇腹の腹斜筋群はあえて太くしないで、くびれをアピールしてやろう。

下半身では、ヒップアップ効果が高いお尻の大臀筋と、脚長効果を発揮する太腿後ろ側のハムストリングスに注力する。無駄に太すぎる太腿はいらないから、太腿表側の大腿四頭筋をゴリゴリに鍛えすぎないようにしたい。

ポイント③ 「盛る」と「絞る」の比率を変える

黄金率ボディを作るための合言葉は「盛る」と「絞る」。

盛るとは、細った筋肉を鍛えて望みのサイズまで育てること。筋肉こそが黄金率の基本的なデッサンを描くのだ。そのために必要なのは、言うまでもなく筋トレだ。

絞るとは、無駄な体脂肪を燃やして減らすこと。体脂肪が削れたら、緩んだ体型がタイトに引き締まる。上から覆う皮下脂肪が薄くなれば、鍛えた筋肉も強調しやすい。そのために取り組みたいのは、速歩やランニングに代表される有酸素運動だ。

ただし、筋トレでもやり方次第では、体脂肪を燃焼できる。さらに、筋肉が増えて基礎代謝が上がると、体脂肪を燃やしやすい体内環境も整ってくる。

盛る筋トレ×絞る有酸素運動の二刀流が黄金率ボディの近道だが、フェイズに応じて両者の比率を変える工夫も大事。前半は有酸素が多めで絞ることを優先し、筋トレがこなせる基礎的な体力を養う。その後は有酸素を少なめに抑え、筋トレ比率を少しずつ増やそう。

有酸素運動と筋トレの割合
ボディメイクには筋トレと有酸素運動はどちらも不可欠。まだ太っている段階では有酸素の割合を増やして贅肉を絞り、動けるカラダにする。痩せてきたら筋トレで筋肉を盛ろう。

ポイント④ 長い道のりを乗り越える継続のコツ

「継続は力なり」で、どんな人でもトレーニングを続けさえすれば、100%の確率でカラダは変わる。問題はどうやって続けるかだ。 大切なのは、ハナから体脂肪率や体型の変化だけを求めないこと。

結果はすぐには出ないので、劇的な変貌を期待すると「頑張っているのに効かない!」と誤解してトレーニングをやめる恐れがある。

挫折を避けるため、初めはトレーニング内容を手帳やカレンダーなどに記録し、頑張りを“見える化”してモチベーションを高める。日程を見渡して空き時間を見つけ、できそうな日に予めトレーニングの「予約」を入れておくのも、三日坊主を防ぐ有効な方法だ。

3週間もすると、カラダが軽くなる、同じ動きでも息が上がりにくくなるといった自覚が得られるようになる。その前後から体脂肪率が落ち、鏡に映る体型の見栄えが少し良くなってくるはず。こうした前向きな変化を感じたら、嬉しくなってトレーニングに積極的になり、脱落する心配もなくなる。

取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾

初出『Tarzan』No.801・2020年12月17日発売

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