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ひとつからでも。ダイエットが続かない人に試してほしい6つの習慣

6つの痩せ習慣

ダイエットが続かない…そんな悩みを抱える人は多いだろう。今回は実践しやすい6つの痩せるための習慣を提案。どれかひとつだけでも試してみて、当たり前の習慣にしよう。

大いなる目標を掲げてひたすら前向きに努力できる性格ならばそもそも苦労はしない。でも大多数の人々はそうはいかない

過去のダイエットの失敗経験から、どうせ今度も長続きしない…と思っている人は、ひとつでもいい、小さな習慣を生活に取り入れることからリスタートしてほしい。週末の過ごし方、朝一杯のコーヒー、ごほうびメシの取り入れ方等々、その小さな習慣の積み重ねがやがて大きな成果となって返ってくる。

① ダラダラ食いは土曜のみとする

ダラダラ食いは土曜のみとする

平日は午後11時に寝て翌朝6時に起きていた人が週末には午前2時に寝て翌朝10時に起きたとする。

就寝から起床までの中央値は前者で午前2時半、後者で午前6時で3時間半のズレがある。これが「社会的時差ボケ」という現象。昨日は日本にいたのに翌日インドにひとっ飛びしたようなもの。

朝食の欠食深夜の無駄食いと食事は無制限のダラダラ食いとなり、体内時計は当然、乱れる。週末2日間続けば元の日本時間にリセットするまで2〜3日かかり、水曜まではインドの人。

これではパフォーマンスは上がらず、週末ダラダラ食いの積み重ねで太る一方。夜更かしとダラダラ食いは土曜日限定。日曜はリセット日に充てるべし。

② カフェインは月曜朝に摂るべし

カフェインは月曜朝に摂るべし

カフェインの覚醒作用は広く知られているが、そのメカニズムは以下の通り。長く起きていると脳内にアデノシンという物質が増え、ドーパミンなど興奮性の神経伝達物質の効きを悪くする。すなわち眠くなる。

カフェインはアデノシンによく似た構造なので、脳内のアデノシン受容体にくっつきアデノシンを無効化し、興奮性の神経伝達物質が働いて頭がシャキッとするという仕組み。

さらに早稲田大学の柴田重信教授の研究によれば、カフェインは朝に摂取することで体内時計を朝型にリセットし、肥満効果も期待できるという。土日に乱れがちな体内時計のためにも、月曜の朝は朝食とともに一杯のコーヒーを飲む習慣を。

③ 節制はご褒美とつがいである

節制はご褒美とつがいである

勉強や仕事では集中力が続かないのに、ゲームとなると何時間も夢中で取り組める。この現象を逆手にとれば作業効率を上げられるのでは?というのが今流行りの「ゲーミフィケーション」。

シンガポールでは国を挙げての肥満対策として甘味不使用の食品を買うとポイントがつき、それを貯めるとやはり甘味不使用の食品が購入できる仕組みを導入。これもまたゲーミフィケーションの一例。

この考え方を私的ルールにも応用し、ごはんは半分に減らす→そのかわりおかずは天然本マグロに。最高級の肉を食べていい日を決める→でもロースではなくヒレで。と、節制とご褒美を常にセットにすればモチベーションの継続に役立つはず。

④ 朝食の前に軽い運動をせよ

朝食の前に軽い運動をせよ

すぐに使えるエネルギー源・糖質は糖質のままカラダに蓄えられる量が極めて少ない。貯蔵場所は主に筋肉肝臓。一般的に筋肉中に蓄えられている糖質・筋グリコーゲンは成人男子で100〜400g。

肝臓にもグリコーゲンは貯蔵されているが、こちらは血中グルコースを一定量に保つための備蓄食のようなものなので、直のエネルギーにはなりにくい。

で、睡眠中は絶食状態なので筋グリコーゲンはかなり減る。その状態でウォーキングなどの運動を行うと、足りないエネルギーを補充するために体脂肪がどんどん分解されて燃やされる。つまり体脂肪減の効率がかなりいい。

朝食前に30分程度のウォーキングができれば上等だ。

⑤ 脂っこいもの、甘いものは昼に

脂っこいもの、甘いものは昼に

ヒトでも動物の実験でも、日中より夜間に脂っこいものを摂取すると血中の中性脂肪が高く維持される傾向があるという。血液中に余分な脂肪がだぶついていればもちろん肥満の原因になることは言うまでもない。

一方、昼食後の血中中性脂肪値は朝食後の半分という研究報告もある。朝はもちろん食後の血中中性脂肪値が夜より低いが、昼はさらにその半分! 

ならば脂っこい食事をどうしても食べたいときはランチに限る。甘いものも同様、夕食後は血糖値が高い状態が日中より長く続く。

サーロインステーキ&デザートといった贅沢メニューもダイエット中、決して厳禁ではない。ランチでたまのご褒美として楽しむべし。

⑥ 体重、食事内容は記録すべし

体重、食事内容は記録すべし

食事の内容と食べた時間毎日決まった時間に量る体重。これらを記録するだけで、不思議なことに体重が減っていく。かつて話題になったレコーディングダイエットがこれ。

食事や体重変化を可視化することによって脳が達成感を感じ、やる気モードにシフトすると考えられる。SNS上でグループを作って減量を行えば、さらなるモチベーションアップも期待できる。

いずれダイエットアプリに食事内容だけでなく、仕事や会食のスケジュールを入力すれば、いつ何をどれだけ食べていいかをAIが教えてくれる、そんなシステムが開発されるのも遠い将来ではないかもしれない。それまでは地道にセルフレコーディングを。

取材・文/石飛カノ イラストレーション/雉○ 取材協力/柴田重信(早稲田大学教授)

初出『Tarzan』No.841・2022年9月8日発売

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