ブラックコーヒーを飲んでから筋トレすると効果が上がる
せっかくトレーニングをするなら、その成果を最大限に高めたいもの。そこで活用したいのが、カフェイン。
「アスリートのパフォーマンス向上が期待できるサプリメントを、エルゴジェニックエイドといいます。カフェインは、エビデンス(科学的証拠)があるエルゴジェニックエイドの代表格です」(東京理科大学教養教育研究院の向本敬洋講師)
眠気覚ましに用いられるように、カフェインは脳に働いて覚醒を促す作用がある。それにより集中力が高まり、中枢性疲労が軽減。
トレーニングの質が高まり、運動量も増やせるから、結果的に消費カロリーも増えて体脂肪も減りやすい。さらに、カフェインは交感神経に働きかけ、体脂肪の分解も促してくれる。
カフェインは、ブラックコーヒー1杯の100〜200mgで十分。トレーニングを始める30〜60分ほど前に摂るのが効果的だ。1日400mg以上のカフェイン摂取は、めまいや興奮といった健康被害の恐れもあるから、摂りすぎないように。
筋肉を意識しながら鍛えると部分痩せもできる
また、どうせ鍛えるなら、筋肉を「意識」しよう。そもそも運動では、意識を向けるベクトルが2つある。
野球やサッカーなどのスポーツは、ボールや対戦相手といった自分以外の対象物に注意を向けるとパフォーマンスが上がる。これを「外部意識」という。
対照的に筋トレは、ダンベルなどの対象物ではなく、自身の筋肉の伸縮に注意を向けると効果的。これを「内部意識」という。
「内部意識はマインド・マッスル・コネクション(MMC)とも呼びます。筋伸縮を意識すると大きな力が出せるようになり、トレーニング効果が上がるため、外部意識で鍛えたときと比べ、筋肥大が加速するというデータがあります」(日本体育大学体育学部の岡田隆教授)
長期的な内部意識による筋肥大効果
筋トレに励むと、筋肉からマイオカインという物質が出る。なかには、体脂肪の分解を促すものもある。
内部意識で筋肥大が促され、マイオカインで体脂肪が分解されたら、部分痩せは夢ではないかも。筋トレ中は全集中、筋肉と対話を続けよう。