よりよいセックスのための身体能力とは?
セックスは、まさしく全身運動。いくら肉体美で相手を視覚的に刺激しても、カラダを上手に動かすスキルがなくては、プレイの幅は狭まり、ひいてはマンネリを呼ぶ。そうならないためにも、思い通りにカラダを動かすための筋力や柔軟性を養うこと。互いのセックスの満足度を上げるなら、機能面の強化は必須だ。
たとえば、男性が女性を抱え上げる駅弁。難度が高いといわれる体位も、男性が力強い上半身力を持てば、決して高いハードルではなくなる。一方、その安定感を高めるのが、相手の力だけに頼らない女性のホールド力。これも上半身の筋力があってこそ。
お互いの協力なくして、達することはない快感への道。そこを目指したトレーニングを厳選。筋トレのみならず、関節のストレッチや、ぴったりと息が合ったコミュニケーションを育むペアトレーニングも用意した。カラダの機能性を高めて、よりよいセックスライフを!
① 股関節力
セックスにおいても、やはり重要な役割を果たすのが股関節。まず男性は外旋方向、女性は内旋方向への動きが得意だということを知っておきたい。ただやはり両方の柔軟性は必要だ。
仮に男性が楽な体位を行えば、逆に女性が辛くなり、上手く嚙み合わない。そうならないためにも、それぞれが苦手な方向の股関節の柔軟性を養うことが、よりよいセックスライフへの第一歩。女性はさらに開脚角度を広げられれば、刺激がより奥深くまで届くようになる。
② 上半身力
男性が上、女性が下になる体勢が多いセックスでは、お互いを引き寄せ合うことで、下半身を含む全身のフィット感が増すと言われている。そのために必要なのが、主に広背筋と上腕二頭筋。おまけに体幹も養えば、カラダが密着したポジションを、より長くキープできる。
スタンダードな体位だけでなく、駅弁などの辛い体勢も、お互いのホールド力が高まることで容易になり、マンネリなセックスともおさらば。常にフレッシュな気持ちで愛を深め合える。
③ 下半身力
車のエンジンのように、ピストン中の馬力を生むのが、臀筋群を要とする下半身力。ここが強いと男性は、膝立ちやスクワット姿勢も長時間キープ可能。女性も同様に、足腰だけで体重を支えて上下動する開脚騎乗位もラクラクこなせるように。
さらに、女性は内転筋を鍛えることでパートナーの胴体を挟み込む力が高まり、激しくピストンされても相手とカラダが離れず、ずっと密着したまま。胴体を脚でグッと締め付けられたら、その演出にも興奮するはず。
④ 背骨力
背骨の連動性と、柔軟性を高めることでスムーズな腰使いが可能となり、ピストン運動やグラインドなどの持続性も養われる。
この背骨力がないと、男性は腰だけを上手にウェーブさせることができない。そのため、下半身同士をぶつけるような、雑なピストン運動になり、それでは受けるパートナーがあまりに可哀想だ。一方、女性の場合は骨盤の前傾・後傾を自在に操ることが可能に。あらゆる体位で、快感を生むベストポジションを容易に見つけられるだろう。
⑤ 下腹部力
もっともシンプルに効果が表れるのが、下腹部の力を鍛えること。いわば性器の強化にダイレクトに繫がる。男女ともに意識すべきは、骨盤底筋群。
男性はしっかりと筋肉に刺激を入れることで勃起力を高め、女性は、通称・尿漏れエクササイズともいわれるトレーニングを行うことで膣圧が高まり、いわゆる“締まり”を生む。硬さやフィット感は何よりもわかりやすいセックス中のベネフィット。相手の予想を裏切る快感の洪水が、2回戦、3回戦を呼ぶ。
⑥ 体幹力
スポーツと同じく、セックスは全身運動。男女ともに、体幹の強さが全体位の安定感を生む。相手の激しい動きを受け止める力ともなり、体力を消耗せず、プレイの持続性を高めるうえでも重要だ。
女性はコアだけで体重を支えることで、対面座位や騎乗位で官能的に仰け反る姿勢も容易に。また、腹と脚のスムーズな連動性が培われることで、パートナーが主にピストン運動を行う後背位や正常位でも、リズムを合わせて主体的に腰を動かせるようにもなる。