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タンパク質と、何が同じで、どう違う?ジェーン・スーと〈味の素(株)〉社員が語るアミノ酸のこと。
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多くの人を悩ませる腰痛には、筋肉をほぐしながら鍛えるほぐピラと筋膜の滑走性を回復させる筋膜セラピーがおすすめ。ほぐピラでは腹圧アップを狙って胸腰部をほぐして鍛え、筋膜セラピーでは腰痛を引き起こす下半身側面の筋膜ラインをリリース!
星野由香さん
ほしの・ゆか/パーソナルトレーナー。ピラティスインストラクターをはじめ、多くの資格を持つボディメイクのスペシャリスト。理論と実践を深め、「ほぐし」と「ピラティス」を融合した「ほぐピラ」を考案。予約の取れない人気トレーナーの一人。
腰痛を引き起こす要因はさまざまだが、多くは後彎する胸椎と前彎する腰椎の境目(胸腰移行部)の筋肉が固まり、腹筋群から力が抜けて腹圧が落ちているせい。シングルサイで胸腰移行部をほぐし、スパインリブツイストで背骨と肋骨をつなぐインナーマッスルの下後鋸筋を鍛えて腹圧アップを目指す。
食品用ラップの芯を2枚のフェイスタオルで固く巻き、輪ゴムやヘアゴムで数カ所留めて固定。直径8〜10cm程度のローラーを作る。
❶ウェストのいちばん細い部分に、ローラーを押し当てて仰向けになる。❷両手を片脚の膝下に回す。❸反対の脚は床でまっすぐ伸ばす。
❹両手で膝を胸に引き寄せて、胸腰移行部をストレッチ。❺その姿勢で、4カウントで鼻から息を吸い、8カウントで口から吐く深呼吸を4セット。左右を変えて同様に行う。
*左側の腰が特に硬い場合
❶ウェストのいちばん細い部分に、ローラーを押し当てて仰向けになる。❷両脚を伸ばし、踵を椅子の座面に乗せる。❸両腕は床で「ハ」の字に広げ、軽く拳を握る。❹右脚を左脚にクロスさせる。
❺息を口から強く吐きながら、上体を左向きに捻り起こす。❻その姿勢で、4カウントで鼻から息を吸い、8カウントで口から吐く深呼吸を4セット(特に硬い側だけでOK。右側が硬い人は左右を変えて行う)。
半田 学さん
はんだ・まなぶ/筋膜調整専門サロン〈TRIGGER〉代表。理学療法士。イタリアにて筋膜マニピュレーション®の国際コース全課程を修了。慢性的な難治症例を多く施術し、専門家や一般への技術指導も行う。
カラダの後外側面にある筋膜ラインに硬さがあると腰痛になりやすいため、筋膜セラピーでは下肢のポイントを骨盤の中臀筋から順にケア。大腿二頭筋とは複数の筋肉からなるハムストリングスの外側で、その短頭は腿裏の下側にある。両側に鋭い痛みがあれば左右のラインを痛みが和らぐまでほぐす。
腸骨稜は骨盤左右の腸骨がいちばん高い位置、つまり腰骨の背中側の部分だ。この下側キワに中臀筋が付着するので、手で腰を挟むように親指をグイッと立てて強くほぐそう。
拳を尖らせるようにして握り、椅子の座面に置く。これを膝裏から太腿の外側を通る太い筋のあたりに押し付け、圧をかけながら膝を左右に揺らし、鋭い痛みがなくなるまでグリグリ強くほぐす。
下肢外側の腓骨から、足の側面につながるのが長腓骨筋と短腓骨筋。仰向けになり、脚を組んで脛の外側を反対の膝頭に当てたら、腓骨の裏側をこするようにグリグリ圧をかけて動かす。
ここで狙う筋膜ラインの最終ポイントが短趾伸筋。足の甲で中指から薬指までの3指と足首をつなぎ、指を反らすと外側に盛り上がる部分だ。ここに手の指2本を立ててゴリゴリ、潰すようにほぐす。
下半身には全身の3分の2の筋肉が集まる。そのほとんどは骨盤、腰椎、股関節の動きに関わる。主要なものでこれだけあるのだ。
取材・文/井上健二 イラストレーション/野村憲司、今牧良治、武久真奈(以上トキア企画)ほぐピラ:取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/川合康太 ヘア&メイク/齊藤琴絵 監修/星野由香 筋膜セラピー:取材・文/オカモトノブコ 撮影/山城健朗 スタイリスト/川合康太 ヘア&メイク/村田真弓 監修/半田学
初出『Tarzan』No.853・2023年3月23日発売