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明日からできる実践・発酵性食物繊維! 「朝食置き換え」で簡単腸活を
穀物類に含まれる発酵性食物繊維が腸で発酵するのは約4時間後以降。朝に摂れば腸が活発に働く昼間にスムーズに消化できるはず。いつもの朝食をちょっと置き換えるだけでOKだ。
発酵性食物繊維を、無理なく朝食で取り入れよう!
注目される腸内環境界のニューカマー、発酵性食物繊維についてはこちらの記事(腸活のニューカマー! 発酵性食物繊維ってなに?)で紹介した。ここでは、無理なく実践できる「朝食置き換え」について解説をする。
①白米→玄米、②食パン→全粒粉パン、③コーンフレーク→小麦ブランシリアルの3つのパターンを見ていこう。
①白米から玄米ご飯にチェンジ

普段、朝はご飯派の人は、白米を玄米にチェンジ。玄米ご飯100g当たりの発酵性食物繊維含有量は1.1g。茶碗1杯分のご飯は約150gだから、これだけで1.7gも摂取できてしまう計算になる。
「玄米には腸の奥まで届くアラビノキシランが多く含まれ、胚芽やぬかの部分にビタミンB群やビタミンE、抗酸化成分も豊富で、1杯で発酵性食物繊維も含めいろんな栄養素を摂ることができます。
慣れていないと炊飯器で炊くのはやや面倒なので、パックやレトルトで代用しても大丈夫。腹持ちもいいです」(管理栄養士、フードプランナー・岸村康代さん)
玄米は白米よりも嚙み応えがあるので、朝からしっかり嚙むことで脳が活性化しやすいメリットもある。朝から玄米食で効率アップ!
こんな食品を活用しよう!
おすすめの組み合わせ!

玄米はレンチンするパックでいいし、納豆もメカブも蓋を開けるだけ。簡単で栄養豊富な一杯を。
「玄米と組み合わせたいのは納豆とメカブ。納豆はこれもオリゴフルクトースという発酵性食物繊維が含まれていますし、植物性タンパク質、抗酸化成分も豊富です。メカブなどの海藻を多く食べている人は長寿であり、粘り気のある水溶性食物繊維が含まれます」
②食パンから全粒粉パンにチェンジ

通常の食パンに使われる小麦粉はブラン(表皮)や胚芽を取り除いて製粉しているが、小麦の粒を表皮も含め、まるごと砕いて挽いている全粒粉を使ったのが全粒粉パン。
「発酵性を含め食物繊維が豊富なのはもちろん、鉄分やビタミンB1もたっぷり。少し茶色がかっていて、表皮と胚芽の香ばしい風味に、歯応えのある食感も特徴です。小麦粉で作った食パンよりも嚙み応えがあり、適量で満腹感を味わえます」
全粒粉入りパンはスーパーでも安価で売られているので、明日からでも置き換えが可能だ。また最近は全粒粉パスタもよく売られている。通常のパスタに比べややボソッとしているが、クセになる味わい。ぜひお試しを。
こんな食品を活用しよう!
おすすめの組み合わせ!

焼いた全粒粉パンにほぐしてマヨネーズと和えたサバと玉ネギスライスをオン。ボリューミー!
「サバ缶と玉ネギの組み合わせが味、栄養素的にもマッチ。サバに含まれるオメガ3系の油は腸の炎症を抑えますし、玉ネギは発酵性食物繊維のイヌリンが豊富。サバ缶の残り汁をオールブランに吸わせて具にするのもおすすめです。スライスした玉ネギはあえて水にさらさず、辛みを出すことで味のアクセントに」
③コーンフレークから小麦ブランシリアルにチェンジ

朝はサクッとコーンフレークで済ませる人も簡単に置き換え可。スーパーの棚を見てほしい。いつもコーンフレークを取り出しているその少し横にある小麦ブランシリアルを購入すればOKだ。
「小麦ブランは小麦粒の表皮部分を指し、発酵性を含む不溶性食物繊維の含有量は他の食材と比べても群を抜いています。またビタミンB群やマグネシウム、鉄分、亜鉛など不足しがちなミネラルも豊富に含まれているのがポイントです」
特に《オールブラン ブランリッチ》は腸の奥までしっかり届く発酵性食物繊維のアラビノキシランがたっぷり。時間のない朝も牛乳や豆乳、ヨーグルトをかけて食べる習慣をつけたい。腸の健康は朝食から。
こんな食品を活用しよう!
おすすめの組み合わせ!
「《オールブラン ブランリッチ》は、慣れるまではそのまま食べるよりも、ヨーグルトや豆乳、きな粉、はちみつとの相性がよく、一緒に摂ると食べやすくなります。これらはどれも腸内環境を整えるオリゴ糖を含んでおり、発酵性食物繊維との相性も抜群です」

特にはちみつはひとかけで口当たりがまろやかになる。まずは2~3週間続けてみよう!

取材・文/黒田創 撮影/小川朋央 監修/岸村康代(管理栄養士、フードプランナー)
初出『Tarzan』No.817・2021年8月26日発売