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① ゴールデンタイムの夕方に行う。
筋トレはいつやるのが正解か。そんな初心者の「よくある質問」に対するベストアンサーは、「あなたが続けやすい時間帯」。どんな筋トレも三日坊主では無意味だから、本人が継続しやすいタイミングでやるのが理想なのだ。
ところが、コロナで在宅勤務が定番化すると、ベストアンサーに以下のような注釈が付くようになった。運動は体温が高い方がやりやすく、それだけ質の高いトレーニングがこなせて、成果も出やすい。体温は一日のうちでも変動しており、通常は午後4時から6時までの間がもっとも高い。加えてカラダを活動的に整える交感神経も優位。在宅勤務でいつでも自宅トレが行えるなら、夕方やるのがベストなのだ。
② 筋トレ後は食事。ただし飲酒は3時間以上空ける。
筋トレ直後は筋肥大の絶好機。自宅トレが終わったら、プロテインで筋肉を作るタンパク質を摂りたい。その後の食事でも、主菜の肉などからのタンパク質に加え、主食のご飯などから糖質を摂ると、筋肉内にエネルギーとなるグリコーゲンがチャージされて疲労も残らない。
筋トレを終えてから夕飯を迎えると、ご褒美にビールくらい飲みたくなるのが人情。でも、筋肥大を最優先するなら、少なくとも筋トレ後3時間は飲酒を控える。アルコールを飲むと肝臓がその処理に追われて筋合成が疎かになり、トレーニング効果が半減する。筋トレをする日は休肝日とし、アルコールを断つ。ビールが恋しくなったら、炭酸水でも飲もう。
③ 新ビッグ3はプッシュアップ、スクワット、ロールアウトだ。
自宅トレのビッグ3といえば、プッシュアップ、スクワット、シットアップ。プッシュアップでは上半身(胸、肩、上腕後ろ側)、スクワットでは下半身(太腿、お尻)、シットアップでは体幹(お腹)が鍛えられる。
しかし、腹筋ローラーが手元にあるなら、シットアップに代えて、腹筋ローラーを使ったロールアウトを加えて新ビッグ3としよう。自宅で何よりも鍛えにくいのは、背中。従来のビッグ3では背中は鍛えられないが、ロールアウトならお腹と同時に背中の筋肉もトレーニングできる。腹筋ローラーはネット通販なら1,000円くらいで手に入る。自宅トレのニューノーマルに、ぜひロールアウトを加えてもらいたい。
自宅トレ・新ビッグ3のやり方。
④ 自宅トレはウェイトではなく動きを変える。
筋肥大を狙うなら、一度に10回程度しか反復できない負荷で、限界まで10回×3セット行う。ダンベルやマシンなら、ウェイトの調整は自在だが、新ビッグ3を含めて自宅トレの基本は自らの体重を使った自体重トレ。体重は増減できないので調整が難しい。
ならば発想を転換。負荷ではなくフォームを変える。プッシュアップなら、まずは膝つきから。3セットとも20回できるようになったら、膝をつかない通常のプッシュアップへ。それが3セットとも20回こなせたら、両足を椅子に乗せて行うフォームへ変更。動きを変えないで回数を20回以上に増やすと、同じ動きを反復する筋持久力は上がるが、筋肥大は起こりにくい。
フォームを変えて負荷をアップする方法。
腕立ては膝つきから始め、一度に20回できるようになったら②→③へ。スクワットは両脚から始め、サポートありの片脚スクワット→サポートなしの片脚スクワット。ロールアウトは壁際で膝つき→壁なしで膝つき→膝をつかずに前へ進み、膝をついて戻ると変える。
⑤ ウェアをきちんと着替える。
ファッションの基本はTPO。時と場所と場合に応じてウェアを選ぶのが鉄則だが、それは筋トレでも同じ。自宅トレだと、油断して部屋着やワンマイルウェアでやりがちだが、ちゃんとトレーニングウェアに着替えるべき。理由は2つある。
第1の理由は、ゆったりした部屋着などだと筋肉の伸縮やフォームが意識しにくいから。タイトめにフィットしたトレーニングウェアなら狙った筋肉の動きを確認しながら、フォームを崩さずに鍛えられる。第2の理由は、メンタルの問題。ジャケットを羽織り、ネクタイを締めると仕事モードに切り替わるように、トレーニングウェアを着ると筋トレへのモチベーションが高まってくるのだ。
⑥ 専用スペースを確保する。
「さぁ、これから鍛えるぞ!」と思い立っても、ワークアウトする場所が確保されていないと、「やっぱり明日にしようかな」とせっかくのやる気が殺がれる。片付けて場所を作らないと筋トレに取り組めないような環境では、始めるまでにワンクッションあるため、腰が重くなりがちなのだ。
そこでお薦めなのは、部屋の片隅に常設の筋トレ専用スペースを設けること。自宅トレなら、1畳分あれば十分。そこにストレッチマットを敷き、筋トレオンリーの聖域とする。何も置かないスペースがあれば、思い立ったときに即座に鍛えられる。聖域が目に入るたびに「そろそろ鍛えなきゃ」と思えるから、ドロップアウトも避けられる。