走って動ける最強ボディ。ラン+筋トレで“スパルタンボディ”を手に入れる!
「スパルタンレース」をご存じだろうか。楽しみながら数々の障害物を攻略する過程で、無駄な脂肪は削ぎ落とされ、筋肉の凹凸が現れる。スパルタンレースで磨かれた彼らのボディに学べ!
取材・文/黒澤祐美 撮影/小川朋央 エクササイズ監修/中野ひろゆき(スパルタンレース公式トレーナー)
初出『Tarzan』No.781・2020年2月13日発売
さまざまな障害物が、屈強な肉体を作り上げる!
「スパルタンレース」はいわば大人のアスレチックだ。
自分の身長よりも高い壁を乗り越え、ロープを登ってテッペンを目指し、猿のように棒から棒に飛び移る。いつからかやらなくなったそんな遊びに、大の大人が大興奮。
選手たちは目を輝かせながら、必死に汗を流している。そして口々に言う、「童心に帰れて楽しい」「できなかった動きができるようになると嬉しい」と。その中毒性の高さから、国内外のレースを渡り歩くリピーターも多い。
福間仁さんも、そんなスパルタンレースに魅了された一人だ。始めた頃は旅行の言い訳として世界各国のレースに参加し、終わった後にビールを楽しむ“ファンラン派”だったが、じわじわとのめり込み、そのうちチャンピオンシップ(世界選手権)を目指すようになったという。
「チャンピオンシップを狙うようになってまず取り組んだのは、ランニングの強化です。スパルタンレースの95%はランニングが占めるので、苦手な走りを仕方なく(笑)。低酸素ジムでフォームをチェックしてもらったときにトレーナーから指摘されたのが“お尻の筋肉がない”ということでした。
週に3回クロスフィットに通っているのでそれなりに筋力はあると思っていたのですが、ようは、走るための筋肉がなかったんですね。お尻の筋肉がうまく育ってくると、なんとか2日間のレースで80kmが走れるようになり、体重も落ちてカラダが軽くなりました」
レースのタイムがぐんと縮み、カラダつきも変わってきた。
「ワールドチャンピオンであるRobert Killian選手のように、スパルタンアスリートはいわゆる細マッチョの人が多いんです。上半身の筋肉はそれなりにあるけれど、下半身はランナーといったような」
細身の選手が多い理由を、スパルタンレースの公式トレーナーである中野ひろゆきさんはこう分析する。
「筋肉がゴツゴツした人は、重りを運ぶ種目は得意でもランは苦手。反対に速く走れるランナーは、重りを持ち上げるのが苦手。つまり、どちらか一方が得意でも、スパルタンレースを制することはできないのです。ランも筋トレも総合的に鍛えることで、結果的に細マッチョになる。スパルタンボディは、究極の“動けるカラダ”なのです」
What’s SPARTAN RACE ?
世界42か国で、これまでに250を超える大会が展開されている大規模な障害物レース。日本では、2017年に在日米軍相模総合補給廠で行われた第1回大会以降、現在までに9回のレースが開催されている。ハードコア向けの「エリート」、年代別カテゴリー「エイジ」、チームでも参加できる「オープン」、4歳から出場可能な「キッズ」とカテゴリーもさまざまで、年代や性別問わず楽しめる。3月28〜29日には、初の沖縄開催が決定。
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