【関節の可動域を広げて、動きの自由度アップ】“動ける細マッチョ”になる「スパルタントレーニング」
スパルタンボディに必要な重要スペックとは何か? 「スパルタンレースは、全身をバランスよく鍛えるのが基本。レース出場・完走を目指すならすべての種目を行ってほしいところですが、時間が取れない日もあるはず。そんな日は、上半身、下半身、心拍コントロール、連動性、関節可動域のカテゴリーから1〜2つずつピックアップしてメニューを組みましょう」(中野ひろゆきさん)
取材・文/黒澤祐美 撮影/小川朋央 スタイリスト/齋藤良介 ヘア&メイク/天野誠吾 エクササイズ監修/中野ひろゆき(スパルタンレース公式トレーナー)
初出『Tarzan』No.781・2020年2月13日発売
重りを運び、速く走り抜ける。超過酷な「スパルタンレース」を完走するためのカラダとはすなわち、細マッチョな“究極の動けるカラダ”。
必ずしもレース出場を目標にせずとも糧となる、“スパルタンボディ”を手に入れるためのトレーニングをスパルタンレース公式トレーナー・中野ひろゆきさんに教えていただく全5本の記事を大公開!
- まずは下半身を鍛える(2/25公開)
- 厚みのある強い上半身を作る(2/25公開)
- 心拍コントロールで、ゼイハアしないカラダへ(2/26公開)
- 手脚を連動させて、パフォーマンスアップ(2/26公開)
- 関節の可動域を広げて、動きの自由度アップ(本記事)
「スパルタンレースは、全身をバランスよく鍛えるのが基本」と言う中野さん。
「レース出場・完走を目指すならすべての種目を行ってほしいところですが、時間が取れない日もあるはず。そんな日は、上半身、下半身、心拍コントロール、連動性、関節可動域のカテゴリーから1~2つずつピックアップしてメニューを組みましょう」
可動域を広げて動きの自由度をアップ。
熊のように四つ足で走る、有刺鉄線の下を這うように進む、といった日常動作と懸け離れた動きをするスパルタンレースでは、カラダの硬い選手がちょっとばかり不利になる。
「カラダが硬い=関節の可動域が狭いということ。たとえば股関節の動きが小さいと、深く腰を落とすことも難しければ、踏み出す一歩の幅も小さい。自分が思い描いた通りに動けないだけでなく、体力も消耗しやすくなります」 (中野さん)
怪我を予防するという意味でも、柔軟性を高めておいて損はない。 「運動前はカラダを動かしながら関節の動きを高める動的ストレッチを、運動後は反動をつけずに筋肉を伸ばす静的ストレッチを取り入れることをおすすめします」
複雑な動きに耐えうる、柔軟性を高めるエクササイズ。
運動前やお風呂上がりに毎日行ってもOK。
1. 股関節の8の字運動(ビギナー10回、ベーシック20回、アスリート30回)
- 床に横向きになり、肘を床について上半身はリラックス。上側に来た手を腰に当て、同じ側の脚を上げる。
- 膝は軽く曲がってもOK。
- 脚で横向きの8を描くように、股関節を大きく動かす。
- ビギナー10回、ベーシック20回、アスリート30回。逆も同様に行う。
2. 肩関節の8の字運動(ビギナー10回、ベーシック20回、アスリート30回)
- 姿勢は立ったままでも、座ったままでもOK。ほぐしたい方の肘を曲げて、同じ側の肩を触る。
- 指先を肩に置いたまま、肘で横向きの8を描きながら肩関節を動かす。
- ビギナー10回、ベーシック20回、アスリート30回。
- 気持ちよくほぐれたら、逆も同様。