見た目にも機能性にもこだわる人へ|男性スキンケアブランドCEO・野口卓也さんのBig3
いいトレーニーはアンテナを張っている。だからいろいろ知っているし、トレーニング法も柔軟。幅の広さを知る第一歩として、みんなのお気に入りBIG3を聞いてみた。本来はベンプレ、スクワット、デッドリフトだけど、どんな種目が出てくるんだろう。今回は、〈バルクオム〉CEO・野口卓也さんの「私の好きなBig3」。
取材・文/井上健二 イラストレーション/モリタクマ 編集/門上奈央
初出『Tarzan』No.872・2024年1月25日発売
野口卓也さん
教えてくれたひと
のぐち・たくや/〈バルクオム〉CEO。20代からITベンチャー企業など数社を起業後、2013年にメンズスキンケアブランド〈BULK HOMME〉を創業。フェイスケアやヘアケアのほか、インナーケアなどの製品を展開している。
リズミカルに動き、瞬発力を引き出す
男性には美容に無頓着なタイプも多いが、筋肉を鍛えても肌がカサカサだと残念すぎる。そんな男性たちにベーシックなスキンケアを提供するのが〈バルクオム〉。野口卓也さんが立ち上げたブランドだ。
野口さんが、起業する際に新たに始めたのが格闘技。
「ビジネスを軌道に乗せるには体力が不可欠ですし、美容を提案するなら自身の中身も整えたいと、キックボクシングジムに通いました」
現在は総合格闘技へシフト。「子供がピアノの発表会に出るような気分」で年2〜3回、アマチュアの大会にも出場している。
〈バルクオム〉が薦めるスキンケアのビッグ3は洗顔料、化粧水、乳液だが、野口さんのビッグ3はスクワット、懸垂、フッキン。
「スクワットと懸垂は総合格闘技のパフォーマンスを上げるのが狙い。瞬発的な動きを引き出すためにリズミカルに行います。懸垂ではパンチ力、寝技で相手を押し退けるときのパワーも養えます。フッキンでは体幹が強くなりますが、こちらはむしろお腹をポッコリさせたくないという動機が強い。格闘技あるあるで、皮下脂肪が薄く腹筋が割れている人ほど、ボディブローに弱いんですけどね(笑)」
① バーベルクォータースクワット(10回×3セット)
肩幅よりも広めにバーベルを握り、肩の後ろに乗せる。両足を肩幅よりやや広めに開き、爪先を軽く外側へ向ける。背すじを伸ばし、胸を張る。お尻を後ろに引きながら、膝が90度曲がるまでしゃがむクォータースクワットを行い、元に戻る。「僕は100kgのバーベルを担ぎます。元に戻るときは上へ跳び上がるようなイメージで。できるだけテンポよく反復すると効果的です」。
② 懸垂(10回×3セット)
チンニングバーを肩幅よりやや広めのワイドスタンスで握り、ぶら下がる。胸を張ったまま、顎がバーを越えるまで懸垂を行い、肘が完全に伸び切らないところまで戻り、できるだけテンポよく反復する。
③ 大の字フッキン(15回×3セット)
床で仰向けになり、両腕と両脚を大の字に開く。顎を引いて頭を床から上げ、手足も床から離しておく。腹筋を縮めて両肘と両膝を引き寄せたら、できるだけゆっくり時間をかけて元の姿勢に戻る。頭と手足を床につけずに反復する。