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こんなパンを待っていた! 豆でつくられたグルテンフリーの《ZENB ブレッド》
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上半身の中でもとりわけ存在感抜群の筋肉、大胸筋を鍛えたいならやっぱりプッシュアップ。より効率的に筋肥大が狙える“下ろす動作”をゆっくり行うやり方で、確実にカラダを変えよう。ありがちなミスへの処方箋や、レベル別アドバンス種目も紹介。
誰もが一度はやったことがあるはずのプッシュアップ。もしかして腕の鍛錬と思っている人もいるかもしれない。
やり方によっては腕に効かせることも可能だが、王道プッシュアップのターゲットはやはり大胸筋。カラダ自慢の男性が熱心に鍛えるだけあって、上半身の筋肉の中で存在感は抜群だ。種目名の「押して」「上げる」動作はポジティブの動き。
でも今回注力したいのはカラダを下ろし、胸を伸ばすネガティブの動き(詳しくはこちらの記事:効率的に筋肥大したいなら「下ろす動作」を重視すべき)。全身を一直線に保ってカラダを沈めていくのはそれなりにムズいが、生卵を潰さない丁寧さでやってみよう。
低負荷高回数の理論に則り、12回×3セットで行う。セット間のインターバルは1分。
基本は3秒でネガティブ動作、フィニッシュで1秒キープして1秒でポジティブ動作を行う。
動きのポイントを意識してネガティブ動作により注力しよう。
ベーシックトレがイマイチ効かない理由その1はフォームが正確ではないから。矯正のためのエクササイズを行って再挑戦を。
理由その2は負荷不足。12回×3セットが楽に行えるようになったら4段階のアドバンスト種目に挑戦を。
両手と両足の爪先を床につける。両手は肩幅の1.5倍、両足は腰幅。肘を伸ばし頭から踵までを一直線にしたポジションからスタート。3秒かけて肘を曲げてカラダを沈める。
カラダを下ろすときも上げるときも常に肩甲骨を中央に寄せたまま行うこと。肩甲骨が開いてしまうと大胸筋の下部外側にある前鋸筋という筋肉に効いてしまう。
ネガティブ動作のフィニッシュでは卵かテニスボールが胸にタッチするような深さまで下げる。前腕が外側に傾いてしまうと負荷が腕に逃げるので大胸筋肥大の効果が半減。
胸に力を入れる感覚を摑もう。筋の動きを意識するMMC(マインドマッスルコネクション)を高めると、効き目が変わる。左右に移動させ30秒。
肩が前に出る猫背姿勢を改善。タオルなどを丸めた筒状のものに背中を乗せ仰向けになり、両膝を立てる。両手を真上に伸ばした姿勢から床に下ろして胸を張る。15回。
両手を床につき、両足の爪先を椅子の座面に乗せる。両手の幅は肩幅の約1.5倍。肘を伸ばした姿勢から3秒かけて肘を曲げ、胸を床ギリギリまで近づける。
本などの台に片手を乗せたプッシュアップ。台に乗せた腕の肘を軽く曲げて肩の高さを揃えた姿勢からスタートし、3秒で両肘を曲げる。台に近い大胸筋がより伸びる。逆も。
次のレベルでは台をカラダからやや離れたところに置き、台に乗せた腕の肘を伸ばしてプッシュアップ。台とは逆側の大胸筋に強い負荷がかかる。逆も行う。
両足を大きく開いて片手を床につき、反対側の手を腰の後ろに添える。そのまま軸の腕の肘を3秒かけて曲げ、カラダを床ギリギリまで沈める。12回行ったら軸の腕を変え同様に。
取材・文/石飛カノ 撮影/山城健朗 スタイリスト/ヤマウチショウゴ ヘア&メイク/天野誠吾 監修/白戸拓也
初出『Tarzan』No.852・2023年3月9日発売