【中・上級編】正しいフォームで懸垂10回 を目指す3種のトレーニング
正しいフォームで美しい懸垂が1回できるようになったら、次目指すべきは、完璧な背中を作る懸垂10回だ。そこで、今回はカラダを引き上げる力を養い、背面を更に追い込むマル秘トレを伝授。週2、3回繰り返せば、完璧な懸垂10回はそう遠くない。
取材・文/鈴木一朗 撮影/小川朋央、AdobeStock(TOP画像) スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/大谷亮二 編集/堀越和幸 監修/清水 忍(IPF代表) 撮影協力/ReBoot辰巳 https://reboot-gym.com/
初出『Tarzan』No.846・2022年11月24日発売
完璧な背中を手に入れるための懸垂トレ
公開中のTarzanWeb記事(【初級編】「正しい懸垂1回」を完成させるための練習法)では「正しい懸垂1回」を行うためのメソッドを紹介した。
でも、ここでは終われない。懸垂を10回達成できれば、より完璧な背中が手に入るのだ。マル秘トレを伝授しよう。
「最初にチューブを補助にして懸垂の引き上げ動作をします。限界までしっかり動いてください」(トレーナー・清水忍さん)
次に、ジャンプして引き上げ、ゆっくり引き下げの動作を繰り返す。初級編の椅子を使ったトレーニングより、跳び上がったカラダを保持するために、運動強度はより高い。
「最後は逆手に持ち替え、手幅を狭めての懸垂。疲弊した背部を追い込みます。グリップを変えると負荷が他の筋肉にも分散されるので、出力が小さくなった背部でも働かせることができるんです。週2〜3回行って、ぜひ10回をクリアしましょう」
懸垂トレ① チューブでオールアウトするまで上がる
鉄棒のバーにチューブを回して輪を作り、まずは自力で懸垂を行う。
1回しかできなくてもOK。できなくなったら、チューブに足を置いてオールアウトするまで繰り返す。写真のように足が床についてしまってもかまわない。カラダを引き上げる力を養いたいのだ。
懸垂トレ② ジャンプで上がって4秒かけて下りる
チューブ懸垂でオールアウトしたら、次にジャンプしてフィニッシュポジションまで持っていく。瞬時に姿勢を決めるのがポイント。4秒かけて肘を伸ばし、スタートポジションへと戻していく。再びジャンプして、できるだけ多く繰り返す。
懸垂トレ③ 順手→逆手に持ち替えて追い込む
前2つの懸垂が終わったら、さらに背面の筋肉を追い込もう。手幅を肩幅に合わせ、逆手でバーを握って懸垂を行う。手幅と持ち手以外は普通の懸垂のフォームと同じだ。
これら3つのトレーニングを週2〜3回繰り返し、正しいフォームの懸垂10回を目指そう。
コラム:握力低下を防いでくれるパワーグリップ
背面を鍛える前に握力が低下してしまい、トレーニングを続けられない。そんな人はパワーグリップを使ってほしい。装着は簡単。ベルトを手首に巻き付けて、指方向へ延びたベロの部分を鉄棒のバーに巻き付けるだけ。
懸垂では、指をかける反対方向からベロを巻き付けるのがよい。グリップ力が抜群なので素手で行うよりも滑りにくくなり、握力を使い切ることなく運動を続けられる。