「肩甲上腕リズム」を整えよう
腕の動きには、肩関節と肩甲骨が協力する肩甲上腕リズムという仕組みがある。肩の痛みや違和感(スポーツ障害含む)の多くは、このリズムの乱れによるもの。
そこで肩関節の捻りに関わり、腕の上腕骨と肩甲骨を連結するインナーマッスル(ローテーターカフ)をしなやかに強く整える。
さらに肩甲骨の動きを滑らかにするエクササイズ(詳しくはこちら:深層筋までアプローチ。首・背中のコリを解消する3種目)を一緒に行うとより効果的。
紹介するトレーニングのやり方
- エクササイズは順番通りすべて行う。
- どこを鍛えているかを確認して意識する。
- 所定の回数がようやくこなせるスピードでゆっくり行う。
- ペットボトルは、所定の回数がようやくこなせるサイズを選ぶ。
① スリーパー・ストレッチ
回数:左右各30秒キープ×1~2セット
ターゲット:小円筋、棘下筋
左向きで横になる。頭をクッションに乗せて支え、左の上腕と肘を床につけ、左前腕を床と垂直に。左脇の下の角度は90度。
右手を腰に添え、両脚をまっすぐ伸ばす。左手のひらを床に近づけて、指先が床についたら、右手で上から押さえて30秒保つ。左右を変えて同様に行う。
② YT
回数:15~20回×2~3セット
ターゲット:僧帽筋、菱形筋
クッションに頭と胸を乗せ、うつ伏せになり、両脚を揃えて爪先までまっすぐ伸ばす。両腕をY字に伸ばし、肩甲骨を寄せて両腕を引き上げ、元に戻す。
次に、両腕を横へT字に伸ばし(脇の下の角度は90度)、手のひらを頭に向け、肩甲骨を寄せて両腕を引き上げ、戻す。
③ エクスターナル・ローテーション
回数:左右各20~30回×1~2セット
ターゲット:小円筋、棘下筋
左向きで横になり、頭をクッションに。右手にペットボトルを持ち、肘を90度曲げて脇腹につけ、前腕を床と垂直に。右肘の下に左手を置く。両膝を軽く曲げる。
肘の角度を変えず、ボトルを床に下げ、戻す。左右を変えて同様に行う。低負荷×高回数の方が効くので、軽めのボトルで。