4種目のスクワット・サーキットで飽きずに基礎代謝アップ
下半身を逞しくするイメージが強いスクワットだが、基礎代謝を高めてくれるのも大きなメリットの一つ。ここでは基本のスクワットと4種類のサーキットトレーニングをご紹介。
取材・文/黒田創 撮影/中島慶子 イラストレーション/ニシワキタダシ スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 取材協力/坂詰真二(スポーツ&サイエンス)
初出『Tarzan』No.839・2022年8月10日発売
スクワットで代謝を上げよう
基礎代謝を上げる大きなポイントが筋肉量にあることはご存じの通り。
さまざまなトレーニングの中でもスクワットは特に下半身の大きな筋肉をバランスよく使うため、スクワットそのものの消費カロリーに加え、効率よく筋肉量を増やすことで基礎代謝を高めてくれる。即ち、何もしていないときも多くのカロリーが使われるようになるというわけ。実に代謝アップに適したエクササイズなのだ。
しかし、スクワットは動作が単調で飽きやすいのも事実。そこでトレーナーの坂詰真二さんが提案するのが、4種類のスクワットをサーキット。スクワットを楽しみながら代謝のいいカラダに仕上げよう。
基本のスクワット
通常、スクワットは足を肩幅より広くして行うことが多いが、それは重い物を持ち上げるためで、膝が開いてO脚になりやすい。ここでは筋肉量を増やしながら、きれいなボディラインを作るべく足の内側に体重を乗せるスクワットを提案したい。
内側荷重を意識し、膝と腰の角度は90度。この形だと自然と骨盤が立ち、背すじが伸び、腰痛も起こりにくくなる。最初にマスターすれば足を開いて行っても外側荷重になりにくく、ガニ股を防いで整った脚のラインを作ることができる。
- 背すじを伸ばしてまっすぐ立ち、両足と両膝をくっつける。このとき両足の内側に体重が乗っていることを意識しよう。手は腰に。
- 膝と足をくっつけたまま、膝と腰を同時に90度にゆっくり曲げ、戻す。背すじを曲げないことと、膝を開かないこと、両足の外側に体重を乗せないことを常に意識しながら10回やってみよう。
4種目のスクワット・サーキット
足の内側に体重を乗せるスクワットの感覚を摑んだら、サーキットにチャレンジ。4種目を各10回続けて行い、1分のインターバルを置いて3循環しよう。
ひと口にスクワットと言っても、こうして見るとさまざまな種類があり、効く部位も微妙に異なる。さらには有酸素運動の要素が加わる。基本は押さえつつ、単調になりがちなスクワットをゲーム感覚で!
エクササイズのやり方
- 回数:各10回
- セット数:3循環
- インターバル(セット間):1分
① コモン・スタンス・スクワット
部位:下肢全体
足を腰幅に開き、手を頭の後ろで組んでまっすぐ立つ。続けて膝と腰を同時に90度までゆっくり曲げ、戻す。基本のスクワットと同じく、背すじを曲げないこと、膝を開かないこと、両足の外側に体重を乗せないことを常に意識。
② シシー・スクワット
部位:大腿四頭筋、下腿三頭筋
椅子の背に片手を触れて立つ。膝から頭まで一直線にしたまま、リンボーダンスのように上体を後傾させて膝を90度に曲げ、カラダを引き上げて元へ。股関節を曲げず膝を曲げ伸ばししよう。膝を曲げた際に外側に開かないよう注意。
③ ベントオーバー・スクワット
部位:大臀筋、ハムストリングス
足を軽く開き、両手を頭上に伸ばして立つ。次に軽く膝を曲げながら上体を前傾させて股関節を90度に曲げ、ゆっくり戻す。ここでは股関節の曲げ伸ばしを意識し、尻とハムストリングスの力を使って上体を動かすのがポイント。
④ トリプル・エクステンション・スクワット
部位:下肢全体
まっすぐ立ち、拳を握り両腕を肩の正面に伸ばす。腕をカラダの後ろに振ると同時に膝と腰を曲げ、続けて腕を前に大きく振りながらカラダを真上に伸ばす。足は爪先立ちに。下肢の力と腕のスイングを使い素早く立ち上がるのがポイント。