目次
こんな症状がないかチェック!
- 飲まないと一日が終わらない。
- タバコを持ってないと不安だ。
- スナック菓子は1袋食べ切る。
- 甘いものは心のオアシスだ。
- まめにスマホをチェックする。
- 夜になると目が冴えてくる。
- デスクワークに明け暮れた。
- 階段の上り下りは気が重い。
- 飲むとラーメンが恋しくなる。
お酒やタバコなどの嗜好品はストレス解消の大事な手段だし、特に女性にとってはスイーツなしの生活なんて考えられない。でも実のところ、それらに少し依存してないだろうか。上の9項目に1つでも当てはまるものがあれば、そこを中心に隅々まで読むべし。
① 【酒】基本は1日ビール500ml。
ちょいと一杯のつもりで飲んだとしても、つい飲みすぎちゃうのが酒。コロナ禍で在宅の機会が多い昨今、いつの間にか酒量が増えている人が少なくない、と管理栄養士の貴堂明世さん。
「私が最近指導した中では、今まで1日に日本酒換算で3合程度飲んでいた人が、在宅勤務のおかげで昼食時にも飲むようになり合計5~6合に増え、健診で肝機能の数値が悪化したケースがありました。肝臓は痛みなどの自覚症状が出にくく、危険な状況にあることに気が付きにくいのが盲点。
いくら家にいて飲める状況だとしても、せめて飲むのは夜だけと決め、できれば適量に抑えるようけじめをつけましょう。この先在宅勤務が続く限りどんどん不健康になってしまう恐れがあります」
逆に、飲み会や付き合い酒が減ったおかげで酒量が減り、健康を取り戻した人も多いと思うが、在宅で明らかに量が増えた場合は要注意。
「生活習慣病のリスクを高める飲酒量は、1日当たり純アルコール摂取量が男性で40g以上。度数5%のビールロング缶2本程度です。それ以上の量を毎日飲んでいるなら予防医学の観点からすると×です」
② 【タバコ】在宅が本数増のきっかけに!?
タバコをやめられない人も少なくないはず。紙巻きタバコも加熱式タバコも今年10月から多くの銘柄がまたまた値上がりしており、吸える場所の関係で加熱式タバコに切り替える人も多い。
「タバコに関しては、適量という概念はなく、健康のことを考えるとやめるのがベター。しかし嗜好品であるが故に難しく、これまた在宅勤務中心になったことで街中で喫煙所を探す必要がなくなり、一日中チェーンスモーカー状態で吸い続けている方も多いのではないでしょうか」
言うまでもなく、喫煙は血圧や血糖値、脂質の数値に影響し、動脈硬化のリスクを高めたり、細胞にダメージを与えることで循環器疾患やがん、呼吸器系疾患などの要因になる。
「禁煙するのが難しければ、せめて本数を減らすこと。1日1箱の人は1日10本に、1時間に1本吸っていたら2時間おきにするなど、少しでも健康リスクを減らしましょう」
③ 【スナック】つど買いに行く心がけを。
これもつい食べる量が増えがち。オフィスで隣の人と話す機会もなく、家で一人PCに向かっていると口寂しくなるのはある程度仕方ない。だけど…?
「少しくらいは構いませんが、怖いのは在宅で周りの目がない分とめどなく食べてしまい、あっという間に1袋空けたりすること。これを防ぐには、まず買い置きをしないようにしましょう。“買いに行くのが面倒”と思うだけで抑止力になります」
どうしても食べたい時だけ、少量を買うようにすれば量は総じて減っていく。また、軽い口当たりのものではなく堅焼き煎餅など嚙むのに時間がかかるタイプにすれば大量に食べなくても満足感を得られるはず。
④ 【スイーツ】ながら食いは厳禁!
スナック同様、スイーツもその誘惑を断ち切るのが難しい在宅ワークの敵である。
「これも買い置きして“ながら食い”をすると一瞬で大量に食べてしまいますから、ご褒美制にするのがベター。仕事でも家事でも、ランニングでも筋トレでも構いませんので、自分なりに“これだけは必ず成し遂げる”とその日の目標を決め、達成できたらスイーツを自分に買い与える。達成感がある分喜び倍増です」
甘いものを欲したら、菓子類よりも果物を買うのもひとつの手。
「果物も糖分は含んでいますが、同時に各種ビタミンを摂取できるのがポイント。皮を剝くなどひと手間かかるので過食防止につながります」
⑤ 【スマホ】22時以降は電源を切る勇気を。
仕事の各種連絡用に、SNSなどで大事な情報を得るツールとして、はたまたゲームなどの娯楽用にと、もはやスマホは24時間肌身離さず状態である。
「たしかにスマホは便利ですが、考えてほしいのが、“そこまで常に情報と触れていないと不安ですか?”ということ。仕事ですぐに返信しないといけない状況があったとしても、さすがに22時頃から翌朝8時頃までは緊急連絡を要することは少ないはずで、極端な話、22時以降は電源を切ってしまっても構いません。にもかかわらず、常にスマホをチェックせずにいられないなら、やや依存傾向が強いのではないでしょうか」
在宅勤務が増え、働き方が変わりつつある今だからこそ、一日のどこかのタイミングで仕事をいったんやめることも必要。そのためにはスマホの通知や電源をオフにし、あえてスマホと離れる時間を作るべし。そうしないと私たちはどんどん“スマホの奴隷”になってしまう。
「“今週は1日平均○時間スマホを見ていました”と通知が来る設定にもできますので、自分なりにスマホと向き合う時間を管理し、スマホのない時間も大切にしましょう」
⑥ 【夜更かし】在宅勤務 = 夜更かしOKではない。
オフィスに出社するのが月数回になり、朝早く出て満員電車に乗る回数も減った。うわこれ最高じゃん!とつい寝るのが遅くなっている人は要注意。
「在宅続きだからといって夜更かしが当たり前になると、たまに訪れる出勤日が確実に辛くなります。在宅で仕事する日も、出勤日より1時間程度余分に寝坊する程度に留め、なるべく同じスケジュールで活動すること。生活サイクルを管理しないと夜更かしがやめられず、体内時計がどんどん狂ってしまいます」
仮に、今まで出勤に往復で2時間費やしていたとしたら、浮いた分のうち1時間は朝寝坊や昼寝に使い、残りの1時間は運動や散歩をする。自由時間が増えたからとダラダラと夜中まで起きているより、そうやって時間をマネジメントしながら有効活用することで、より健康的な生活を送れるというもの。朝ちゃんと起きてサイクルを調整しよう。
⑦ 【座りっぱなし】在宅ワークの隠れたリスク。
自宅に仕事環境を整え、テレワーク態勢は完璧! 会議や外部との打ち合わせはすべてモニター上だし、ランチはウーバーイーツが届けてくれる。気付けば朝から夕方までまともに歩くのはゴミ出しくらいで一日中座りっぱなし。これ、ちょっとヤバいです。
「そんな生活を続けていたら、これから寒くなるにつれ、確実に腰痛のリスクが高まります。意識的にカラダを動かす習慣をつけましょう」
夜更かしの項でも触れたように、出勤時間が減った分は散歩するなど座りっぱなしを避ける努力が必要だ。
「最近は座りすぎを知らせるアプリもあるので、そうしたもので通知が来る状況を整えるのも大事です」
⑧ 【エスカレーター】1~2フロアの移動は階段を。
一度エスカレーターやエレベーターに慣れてしまうと、たかだか1~2フロアの移動でも頼ってしまうようになる。それでたまに階段を使うとすぐにゼエゼエハアハア。「俺ってこんなに体力ないっけ?」と思っても後の祭り。
「家のゴミ出しや新聞を取りに行くときに必ず階段を使うなど、小さなことから少しずつエレベーターやエスカレーターに頼らないクセをつけましょう。そうした積み重ねがあれば、いつしか階段も楽に上れるようになるはずです」
オフィスにいる日は、あえて異なるフロアのトイレや自動販売機を利用する。これもエスカレーター&エレベーター依存を防ぐ有効手段だ。
⑨ 【しめのラーメン】その空腹感は低血糖か水分不足。
ラーメンはいつ食べてもおいしいし、飲んだ後に食べるともっとうまい。でもその〆のラーメン、本当に食べないとダメですか?と貴堂さんは厳しい。
「飲酒後“小腹が空いた”と思うのは、アルコール代謝のために肝臓でブドウ糖が分解されにくく低血糖に陥っているか、水分不足から空腹感を感じているケースがほとんど。無駄にラーメンを食べているかも」
飲んだ後に小腹が空いたらコンビニに駆け込んで水やお茶を買うか、ドリンクタイプのプロテインを買うこと。プロテインならタンパク質が補給でき、小腹も満たせる。
「また、今までオフィスの近くで食べる〆のラーメンが楽しみだったのに、その機会が減って寂しい思いをしている人も多いはず。その場合はたまに応援の意味でランチタイムに行くようにしましょう。ランチならその後カロリーが消費できるので、夜中のラーメンよりはベターです」