• スクワットすると膝が痛くなってしまいます。やり方がいけないのでしょうか?(30代男性)
TRAINING
2020.05.31

スクワットすると膝が痛くなってしまいます。やり方がいけないのでしょうか?(30代男性)

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読者から寄せられた質問に、『ターザン』が誇る一流トレーナーがズバリ回答! 筋トレ・ボディメイクの悩みには、日本体育大学体育学部准教授にして現役ボディビルダー、「バズーカ岡田」の異名でも知られる岡田隆先生が向き合います。

今回の質問

最近スクワットをしていると、終わった後にヒザに痛みがきます。膝がつま先より前へ出ないよう注意していますし、ランニングなど膝に負荷のかかる運動はあまりしていません。カラダのサイズは170センチ65キロ。昔から変わらず、特段太っているわけでもないですよね? スクワットのやり方が悪いのでしょうか?(30代男性)

正しいフォームは?

スクワットの時につま先より前に膝が出ないようにするのがなぜ推奨されるか。それは膝のお皿と太腿の大腿骨を繋いでいる膝蓋大腿関節に大きな負荷がかかり、 それによる痛みなどの症状を防止するためなんです。

あなたの場合、その点に関してはかなり意識して注意してらっしゃいますね…。

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膝の仕組み・その1
左脚を横から見たときの骨と靱帯。腸脛靱帯は骨盤から大腿外側を通り、脛骨の外側に至る長い靱帯。膝の屈伸運動による移動で局所的炎症が起こりやすい。
膝の仕組み・その2
膝のお皿と脛骨を繫ぎ留めている膝蓋靱帯が、上方に引っ張られると膝蓋靱帯の位置に負荷がかかり、膝の真ん中に痛みが生じる(画像は「ランニング中、膝が痛みます【ランの痛みの原因と解消法 vol.1】」より)。

そうなると、他に原因が考えられる。実際に見ていないので断定はできかねますが、膝にある他の関節、大腿脛骨関節などに何か問題があり、それで痛みが出ているのかもしれません。

ですので、一度整形外科で診察してもらうことをおすすめします。もしかしたら、何らかの原因で半月板に負担がかかり、それが痛みにつながっている可能性もありますので。

これは今のトレーニングだけが原因でなく、実は気づかぬうちに過去に傷めていて症状が今出てきている、という可能性もあります。

さらに細かくフォームを見直そう。

あとはスクワットの細かいフォームの問題。腰を落として膝を曲げる際、つま先の向き膝の向きが微妙に異なっていないでしょうか。

よくあるのが、膝は真正面を向いているのにつま先は左右に開いてしまっているケース。このフォームで続けていると、膝の内側を中心に大きな負荷がかかってしまいますし、逆につま先が正面、膝が外側を向いていると、膝外側部痛、つまり膝の外側が痛むことになりかねません。膝とつま先の向きをもう一度チェックしてみてください。

また、つま先重心になりすぎているケースもあります。膝が前に出ていなくても、このケースだと膝に負担がかかる筋肉の使い方になりやすいのです。まずは、体重が足裏全体に均等にかかるようにしてみましょう。

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スクワットのNGフォーム・その1
しゃがむときは、外側に開いた爪先と同じ方向に膝を向ける。慣れないと膝が内側に入るニーインが起こりやすく、膝の半月板のストレスになる。加えて力が出しにくいため、スクワットのトレーニング効果がダウンする。
スクワットのNGフォーム・その2
上体はできるだけまっすぐ起こして、つねに脛と平行に動くのが正解。膝関節と股関節が均等に稼働している証拠だ。骨盤が前傾しすぎたり、上体が前方に出すぎたりすると、腰が反り、不自然な爪先荷重に傾きやすくなる。
NGフォーム・その3
現代人はお腹から力が抜けて骨盤が前方へ動き、爪先荷重になっている人が多い。しゃがんだときに踵が浮くのは爪先荷重だから。踵を床につけて、頭と外くるぶしの少し前を結ぶ垂線上で重心をコントロールしながら励みたい(画像は「自宅でできる最重要筋トレ! 徹底チェック『スクワットのキホン』」より)。

応急処置は「浅めのスクワット」。

応急処置的な考えですが、今の痛みを回避する方法としては、今までのようにスクワットでしゃがむ際に膝を深く曲げすぎずに、ごく浅めでストップして元の位置に戻すことも良いでしょう。

その分、上げる回数を増やして筋肉への刺激を高めてください。

しっかり効かせようと、深く膝を曲げて腰を落とすやり方もありますが、膝の角度は浅めでもハムストリングスには十分効かせられます。しばらくの間、意識的に“浅めのスクワット”をやってみてください。

教えてくれた人
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岡田隆/1980年、愛知県生まれ。日本体育大学体育学部准教授。柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。日本体育大学・同大学院卒業後、東京大学大学院へ。2016年リオ五輪男子柔道の全7階級メダル獲得に貢献。「バズーカ岡田」の異名で筋トレなどを各メディアで解説。現役ボディビルダーで16年日本社会人ボディビル選手権大会優勝。『新しい筋トレと栄養の教科書』など著書多数。

取材・文/黒田創 イラストレーション/unpis

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