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〈ナイキ〉のランニングシューズ3足を履き比べ! シューズトライアル体験レポート
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筋トレ効果を高めるのに適したサプリって、なんですか?
筋トレ効果を高めるためには、ニーズに応じたサプリメントを検討したい。①手軽なミニマムセット、②上級者向けのマキシマムセット、③脂肪燃焼を目指すファットバーンセットの3つを用意したので、自分に合ったものをチョイスしよう。
「筋肉を作るのに必要不可欠なタンパク質を確実に、効率よく摂取できるプロテイン。これは絶対的なベースとして必要でしょう」とは、プロスポーツ選手もサポートするコンディショニングスペシャリストの桑原弘樹さん。
プロテイン摂取のタイミングはトレーニング後、30分以内に摂るのが理想的だ。また、筋肥大を目指すなら、タンパク質は体重(kg)×1.2〜2倍(g)の摂取が望ましい。軽くなりがちな朝食に、プロテインをプラスするというのも効果的だ。
筋トレの主なエネルギー源は糖質。筋肉が分解されてエネルギーに回されることを防ぐためにも、トレーニング時に水分とともに糖質を摂取したい。CCDを水に溶かしたドリンクは、効率よくエネルギー補給ができるだけでなく、運動中の吸収もスムーズだ。
レベルの高いカラダ作りを狙うマキシマムセット。ベーシックなプロテインは必須だが、栄養バランスに優れて補食の代わりになるウェイトアッププロテインがあると、筋肉の分解やドカ食いによる体脂肪蓄積を抑制できる。
トレーニング中には、筋肉の主原料であり、エネルギー源にもなるBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)を摂取したい。トレーニング中に血中のBCAA濃度を高めておくと、リラックス物質の分泌が抑えられ集中力の維持も期待できるという。
トレーニングの後半戦の摂取に適しているのが、筋肉中の乳酸の代謝を進め、乳酸濃度を下げるクエン酸。乳酸は悪者ではないのだが、乳酸が溜まると筋肉が酸性に傾き、強い疲労感を感じる。乳酸のスムーズな処理は、トレーニング強度の維持に繫がるのだ。
近年、トレーニーの間でちょっとしたブームになっているのが、EAA(必須アミノ酸)。筋肥大のポイントとなる血中アミノ酸濃度の維持に便利というのがその理由。トレーニング前後が適した摂取のタイミングとなる。
「栄養的な価値はないのですが、摂取することでトレーニング強度が上がります」と桑原さんが言うのが、クレアチン。定期的に摂取することで、今までよりも高負荷に耐えられるようになる。結果、トレーニングの質が上がり、筋肥大が加速するというわけだ。
クレアチン同様、筋肥大への切り札的に活用できるのがHMB。筋肉の合成を促進するmTOR(エムトール)と呼ばれる経路を活性化するといわれている。
筋トレをすると筋肉は一度分解に向かい、そこから合成へと向かう。この分解を最小限に抑えるのがグルタミン。免疫の維持にも欠かせないアミノ酸でもある。
すべて摂れれば完璧だが、まずはミニマムセットに1つか2つ足してみてもいい。
バルクアップをしたいけれど、同時に体脂肪も減らしていきたい。そんな人におすすめなのがこちらのセット。トレーニングの前後にEAA、トレーニング中にBCAAをしっかりと摂取し、筋トレによる筋肥大効果を高める。低カロリーのEAAをプロテイン代わりに摂取してもいい。
脂肪燃焼をサポートしてくれるのが、ハーブの一種であるガルシニアに含まれているHCA(ヒドロキシクエン酸)。HCAには血糖値を一定に保って空腹感を抑える効果、脂肪を作る酵素の働きを阻害して脂肪の合成を抑える効果、運動中の脂肪燃焼をアップする効果が期待できる。
体脂肪の増加を抑え、燃焼にも貢献するとされているのが、グラボノイド。特に脂肪がつきやすい人や、体脂肪がたっぷりついている人が、効果を感じやすいようだ。
ファットバーンセットとはいえ、もちろんサプリだけ摂っていればOKという都合のいいものではない。あくまでも適度な運動と、栄養バランスのとれた食生活が基本であり、サプリはその条件を押さえたうえで、筋肥大と脂肪燃焼をサポートしてくれるもの。食べ過ぎればいくらサプリを摂取しても体脂肪は増えてしまうのだ。
取材・文/神津文人 撮影/小川朋央 取材協力/桑原弘樹(桑原塾)
初出『Tarzan』No.785・2020年4月9日発売