1時間で検査完了。世界初!?の“自律神経ドック”に行ってきた!
痛、疲れ、便秘、不眠…。身近な体調不良と深く関わるのが、交感神経と副交感神経からなる自律神経。でも、自律神経の調子は健康診断でも人間ドックでも調べない! その不満を解決するのが、世界に先駆けて昨年12月から始まった東京脳神経センターの「自律神経チェックドック」です。
取材・文/井上健二 撮影/大内香織
初出『Tarzan』No.780・2020年1月23日発売
1時間の検査で自律神経の状態がチェックできる。
早速体験に出掛けたのは、過去の特集の体験取材で自律神経がガタガタと判定されたライター・イノウエ。問診票に記入した後、検査開始!
1. 問診票で不定愁訴の有無をチェックする。
自律神経のバランスが崩れると、不定愁訴と呼ばれる原因不明の体調不良を起こす。30項目の詳細な質問に答えると、この不定愁訴の状況が明らかになる。
2. 寝た姿勢と立位で血圧の変化を調べる。
寝た姿勢から立つと、胸部から約700mlの血液が重力で下がり、血圧が下がる。その際、血圧が下がらないように調整するのが、自律神経。その働きが悪いと、起立性低血圧に。
3. 姿勢と重心をきちんと保てるか。
耳鼻科領域とは異なる、浮遊感あるめまいやフラツキ、頸性めまいなどを分析。自律神経障害とは直接的に同義ではないが、自律神経機能の指標となる検査として取り扱われる。
4. 光を当てて瞳孔が収縮する反応を確認。
ゴーグルをつけて真っ暗にして光を照射。すると副交感神経優位となり瞳孔は縮み、光を消すとバランスが戻る。自律神経に障害があるとこの収縮による直径変化と反応速度が低下する。
5. サーモグラフィーで首と足先の温度測定。
交感神経は血管を縮めて血流を調整する。体表の血管が縮むと体表体温は下がり、広がると上がる。自律神経障害があると首すじの体温は高く、足先の体温は低くなりやすい。
6. 首の凝りで自律神経が失調することがある。
「首の凝りによる自律神経の障害には、低周波を当てて凝りをほぐす治療が有効」と北條先生。この他、日常生活で首の負担を減らし、凝りを防ぐ姿勢について詳しく教えてくれた。
検査結果は通常1週間ほどで郵送。
判定結果が気になった人は、東京脳神経センターでアフターケアが受けられる。ライター・イノウエの診断結果は、予想通りのC判定(要注意)。特別に診察してくれた北條俊太郎先生によると、自律神経失調の多くは「首こり病」と言われる首の凝りに由来するとか。自律神経のために姿勢改善に励もう。
INFORMATION
東京脳神経センター
住所/東京都港区虎ノ門4-1-17
tel. 03-5776-1200