「1日でこんなに激しく変化するなんてビックリ」編集部員の自律神経を実測!
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 イラストレーション/高橋 潤 取材協力・資料提供/村田製作所
(初出『Tarzan』No.769・2019年7月25日発売)
自律神経の“見える化”が可能に。
自律神経を酷使すると疲れる、ストレスで交感神経が優位になりすぎて自律神経のバランスが崩れる…。そう脅されても、心拍数や血圧と違って自律神経の状態を数値化するのは難しいから、いまいちピンと来なかった。
だが、技術の進歩で自律神経の“見える化”が可能に。それが村田製作所の疲労ストレス計《MF100》。疲労科学研究所が開発したアプリとアルゴリズムにより、モバイル端末で測定の開始と結果の表示を行い、データ解析ができる。
2か所のセンサーに左手の親指と右手の親指を当て、目を閉じてリラックスして2分待つと、スマホやタブレット端末に自律神経機能年齢と偏差値、交感神経と副交感神経のバランスがマトリックス上にわかりやすく表示される。これで自律神経と疲労の実態が一目瞭然。
企業向けに販売されているものを特別に貸し出してもらって編集部員の自律神経を測った。運動、飲酒、自律訓練法などで自律神経はどう変わるか。実測レポート公開!
実測1. 「1日でこんなに激しく変化するなんてビックリ」
1〜3は深夜まで会食した際の自律神経の変化。翌朝は回復したが、お昼過ぎには老化が進む。4〜9は清水トレ(本誌常連の清水忍トレーナーのパートレ。辛くて有名)の前後。
運動は自律神経を酷使するのでトレーニング後は悪化したが、翌朝はV字回復。10〜14は自律訓練法の前後。就寝前に行うと翌朝は自律神経年齢20歳、偏差値73と高得点をマーク。
「一時的に自律神経機能が低下しても回復力が高いのが特徴です」(家邉さん)
ちなみに不規則な拍数が5回以上あり、計測不能になることがたびたびあった。本人は心配していたが、家邉さんによると「心臓の向きには個人差があり、電気的な計測がしにくいケースの可能性が高い」とのこと。ご安心あれ。
実測2. 「若いと自律神経も整うと実証しちゃいましたね」
数々のデータ解析してきた家邉さんをして「ハイパーポテンシャルですね!」と驚愕させたのが、24歳の新人木戸の測定値。お酒を飲もうが、カラオケで騒ごうが、無茶をしても自律神経の良好さを示すブルーゾーン内に収まる。「何をやってもあまり変わらないので、機器の精度を疑いました」と生意気まで言う。
飲酒でも悪化しないし、眠るとあっさり回復(1〜2)。トイレを我慢している間は一瞬ストレスゾーンに足を踏み入れるが、トイレ後は即回復(3〜4)。お酒を飲んでもスーパー銭湯で機能&バランスが良化(5〜7)。走るとさすがに少々老化したが、それでもブルーゾーン内に踏み留まった(8〜11)。自律神経機能は若いほど高いのは事実なのだ。