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肩甲骨が硬すぎると肩全体の動きは改善しにくいし、肩甲骨の可動性が低いと腕だけの動作が増えて肩の負担が増える。そこで、肩甲骨からアプローチする3ステップ、全7種目のストレッチ。肩関節とともに動かし、ほぐして史上最柔の肩を取り戻そう!
肩関節だけを柔らかくしてもダメ。肩甲骨がカチカチのままだと、肩は完璧にほぐれてくれないからだ。
肩関節と肩甲骨には「肩甲上腕リズム」という連携プレーがあり、上腕と肩甲骨は2対1の割合で動く。
肩甲骨が硬すぎると肩全体の動きは改善しにくいし、肩甲骨の可動性が低いと腕だけの動作が増えて肩の負担が増える。下記の柔軟性チェックのうち、スクラッチ・テストで両手が背中でつかめないなら、肩甲骨はかなり硬いと覚悟して、左右差がなくなるまでほぐしてほしい。
初めに肩甲骨と骨盤、肩甲骨と胸椎を滑らかに動かせるように整え、肩甲骨の固定化を招く姿勢や動作のアンバランスを取り除く。加えて関節内部と関節まわりにもアプローチ。肩甲骨は背中に浮いているようなものであり、周辺の筋肉に依存する部分が大きいのである。
「関節内にズレがあると周囲の筋肉が緊張して硬くなります。そのズレを修正すると筋肉が緩み、柔らかくなるのです」(理学療法士の三枝剛さん)。
肩関節と肩甲骨に大きな影響を与える坐った姿勢をリセット。
椅子に浅く坐り、両脚を腰幅に開き、両腕を胸でクロスさせて上体をまっすぐにキープ。背中と腰を丸めながら、骨盤を後ろに傾ける。背中と腰を伸ばし、頭で天井を押すように体幹をストレッチして骨盤を前傾させる。
椅子に浅く坐り、両手を胸の前で合わせ、忍術を施すように人差し指を伸ばしてくっつけ、他の指を握り合う。人差し指を天井に突き刺すように両腕をまっすぐ伸ばしながら、お腹を凹ますように腹圧を高めて背骨を伸ばす。
床に両手、両膝をついて四つん這いになる。ガイドさんが「いらっしゃいませ!」と歓待するように、左手の動きを目で追いながら、左腕を斜め前に伸ばして胸を開き、元に戻す。左右を変えて同様に行う。
肩甲骨と連動する頸椎と胸椎の動きを生み出そう
椅子に浅く坐り、両脚を腰幅に開く。両手を太腿に置いて、上体を床と垂直に保ち、背骨の真上に頭を乗せる。上体をまっすぐに保ったまま、鶏の首の動きのように首を伸ばして頭だけ前に出し、顎を引いて頭を後ろに引く。
床でうつ伏せになり、肩の少し上に両手のひらをつく。両脚を腰幅でまっすぐ伸ばす。へそから下を固定したまま、背筋を使わず、手で床を押して上体を起こし、ゆっくり戻す。背骨(胸椎と腰椎)を緩める意識で行う。
肩甲骨を動かしている筋肉をストレッチ。15〜20秒キープしよう
椅子に浅く坐り、両脚を腰幅に開く。右腕を首の根元の左側に伸ばし、右手で下向きに力を加えて押さえる。そのまま左肩と左側頭部を引き離すように、頭を右下へひねりながら倒し、元に戻る。左右を変えて同様に。
椅子に浅く坐り、両脚を腰幅に開く。右腕を背中の左側に伸ばし、肩甲骨と背骨の間に手で力を加えて押さえる。へそから下を固定しておいて、左腕を右斜め下へひねりながら伸ばし、戻る。左右を変えて同様に。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 イラストレーション/野村憲司、今牧良治(共にトキア企画) 監修/三枝剛(理学療法士、都立大フィジオケア&コンディショニング)
(初出『Tarzan』No.702・2016年8月25日発売)