ウチサカさんのトレイル案内。埼玉県[丸山日向山トレイル]

本誌『ターザン』の連載『Tarzan Trails』では、毎号トレイルラニングの楽しさを紹介しています。909号は埼玉県[丸山日向山トレイル]のトレイルガイド。こちらのページでは、コースのGPSデータを公開中!

取材・文/内坂庸夫 撮影/石原敦志 トレイルランナー/山下晃和

ウチサカさんってこんな人

丸山日向山トレイル

奥武蔵に「マチュピチュ」と名づけた山があります。自然環境を厳重に保たれたペルーの世界遺産と違って、こちらは真逆の完全なる自然破壊(いまなお進行中)、中腹がどっさり削り取られ、山の形が変わってしまった武甲山のこと。

関東一の石灰石生産量を誇るこの山は戦後復興期、高度成長期、そして「いまなお」必要な首都圏のセメント需要を支えていて、ひな壇のごとく姿を変えた山容は「マチュピチュ」を思わせるほど。皮肉にも奇勝景勝に見えてしまいます。

今回紹介するのは西武秩父線芦ヶ久保駅発着の丸山日向山(ひなたやま)トレイル。コース途中であらわれる武甲山のびっくり姿をご承知おきください。途中からマイナールートを行くので特にGPSは必要です、記事末からDLを。

さあ行くよ、芦ヶ久保駅に隣接した道の駅を通ってあしがくぼ果樹公園の坂道を上がってゆきます、ちょっとした高みに出たら振り返ってください、真正面に「マチュピチュ」がどーんですから。採掘すごいです。

舗装路坂道、いくつかのコーナーを曲がるとやがてトレイル、樹林帯に入ります。目の前にさらなる急坂があらわれたらそこが「766」、その先で斜度はゆるやかになって舗装路を横断。そして丸山の山頂直下まで快適に走れます。ピークには展望台、もちろんの360度大パノラマ。マチュピチュの全貌もニコンの望遠鏡で確認できます。

次は日向山。標高グラフの通り、快適な下りだけどマイナールートをつないだコース。分岐ではGPSを、分岐を過ぎてもGPSの確認を。丸山山頂からUターン、学習展示館から舗装路に入って、「え!?」というところから杉林のトレイルが始まります。

丸山から舗装路を下ってゆくと途中に杉林のトレイル入り口、GPSがないとまったくわかりません。

途中に「この先は遊歩道ではありません」のサインがあるけど、サインを越えてその先へ。ちょっとした渓流を飛び越えます。いくつもの分岐が登場するけど、GPSを確認しながら進みましょう、「え、ここへ!?」の連続です。

丸山から日向山への下りはあまり使われていない冒険チックな道。

舗装路に出たらその先に〈木の子茶屋〉があって、その手前右にキャンプ場へのサイン、その脇の坂を上がると、これが日向山に続く稜線で20分ほどで日向山山頂です。ここでも「マチュピチュ」がどーん。

日向山山頂は大きな広場、左にマチュピチュを望めます。ここから下り。最後の「風の道」もお見事です。

さあ下り、すっ飛ばして琴平神社への左折を見逃さないで。また、舗装路に出てもそこで終わりじゃありません。その先に素晴らしい「風の道」、芦ヶ久保大観音までえんえんと走り下れます。うれしい!

コースマップ

西武秩父線芦ヶ久保駅を基点とする反時計まわりの11.5km。丸山まで上り、その後の日向山へは下り、でも山地図には載っていないマイナーコースです、GPSをご活用ください。そして「風の道」は快走ダウンヒル。

GPSダウンロードはこちら!

GPSデータは「.gpx」形式です。GPS時計各ブランドのアプリで読み込めます。GPS時計がなくてもスマートフォンの地図アプリを使ってダウンロードできるし、「Googleマップ」を開いて「マイマップ」に取り込むこともできます。また、「.gpx」形式はMacアプリの「トレイルノート」で開いて編集することができます。

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