外出先でも工夫次第で! 野菜の摂取量を増やす5つのコツ
いくら野菜が健康にいいと言っても、全ての食事で理想の量を摂り続けるのはハードルが高い…と逃げ越しのあなたへ。工夫次第で、ランチの一品料理でも、コンビニでも、野菜摂取を増やせるんです。普段の生活で、外出先で、野菜量を少しでもかさ増しする方法を知ろう。
取材・文/井上健二 撮影/吉松慎太郎 イラストレーション/Yui Watanabe 取材協力/大島菊枝(管理栄養士)
初出『Tarzan』No.863・2023年8月24日発売
目次
① 朝食で野菜料理を必ず1品食べる
朝食の欠食率は成人男性で15%、女性で10%。とくに男性の20〜40代では、4人に1人が欠食している非常事態だ。
食事の回数が少なくなるほど、当然野菜を食べるチャンスはそれだけ減ってしまう。何よりも、朝食をきちんと食べるクセをつけることが肝心だ。そのうえで、朝食で野菜料理を食べる習慣付けを。
朝から自炊する気力がないなら、カフェチェーンやコンビニなどで野菜の具材が多いサンドイッチをテイクアウト。レタスサンドやクラブハウスサンドなどだ。飲み物はコーヒーやカフェラテではなく、100%野菜ジュースをチョイス。
朝食の欠食率
欠食とは、食事をしなかった場合のほか、サプリや栄養ドリンクのみの場合、菓子・果物・乳製品・嗜好飲料(コーヒーなど)などの食品のみの場合も含んでいる。
② 間食でコンビニの野菜惣菜をプラス
カラダ作りをしていて、タンパク質を増量したいときは、間食代わりにプロテインを飲むのが常道。「同じように、ベジ活でも野菜が足りないと反省したら、1日3食+間食で野菜摂取量を増やしましょう」(管理栄養士の大島菊枝さん)。
野菜に含まれているビタミンCなどの水溶性の栄養素は、摂り貯めできない。だから、間食で食間にもちょこまか摂った方が、体内の利用効率は上がる。
野菜スティック、キュウリ一本漬け、枝豆、海藻サラダなどは、コンビニでも買える。具だくさんで野菜が多めに入った豚汁やミネストローネを選ぶのも正解だ。
③ ランチに麺類やカレーを選べば摂取量は増やせる
ランチは、1品でササッと食べられる麺類や丼物などで済ませる日も多い。その際、野菜多めのメニューを意識して頼んでみよう。
麺類は、タンメンやチャンポンなら1食分の野菜が余裕で摂れる。トマトソースのパスタも、トマトたっぷりでお薦め。丼物なら、野菜天丼、八宝菜をかけた中華丼、タコスの具材を乗せたタコライスなどが、野菜多めである。
麺類や丼物は早食いしやすいが、野菜が多いほど咀嚼に時間を要し、早食いが防げる。カレーライスも標準的なレシピなら、玉ネギやニンジンなどの野菜が1皿100gほど摂れる(早食い禁止!)。
④ セットメニューに小鉢追加、トッピングましまし
定食店や牛丼店などでは、お得なセットメニューを頼むことも多い。野菜が足りないと感じたら、青菜のおひたしや生野菜サラダなどの小鉢を追加。それで70g前後の野菜が摂れる。
立ち食いうどん・そば店なら、ネギ、ワカメ、とろろなどをトッピング。ハンバーガーショップのセットメニューでは、サイドディッシュはフライドポテトではなく野菜サラダを選ぶ。
「追加したり、トッピングを増やしたりしたら出費は増えますが、健康がお金で買えるなら安いものだと考えましょう」。出費が痛手なら、より安価に野菜が摂れる自炊の機会を増やす努力を。
⑤ 自家製オリジナルカット野菜を作る
コンビニでもスーパーでも、いろいろなカット野菜が手に入るようになった。カット野菜は基本的に下処理が不要で、袋から出したら洗わずに使えるから超便利。ハムや細切れ肉などと炒めるだけで、あっという間に野菜料理が1品完成する。
ただし、マイナス面もある。「製造プロセスで繰り返し洗浄しているので、水溶性の栄養素の損失が大きくなります」。
カット野菜の利便性に目覚めたら、自分で作ってみよう。キャベツや白菜や玉ネギなどを1玉買ったら、さっと洗って細かくカット。保存袋に1食分ずつ入れて冷凍すれば、いつでも使えて重宝する。