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“スリップインするだけ™”じゃない!《スケッチャーズ スリップ・インズ》快適学。
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ダイエットには、筋トレや運動が不可欠。自粛生活中だからこそワークアウトは時短で効率的に行うべき。その新しい答え。
目次
健康作りにもボディメイクにも、必要なのは筋トレと有酸素運動。自宅でも両方行うのが正解だ。
世界保健機関(WHO)の運動のガイドラインでも、週150分以上の緩めの有酸素、または週75分以上の激しい有酸素(いずれも1回当たり少なくとも10分以上行うのが望ましい)と、主要な筋肉をカバーする筋トレを週2回以上推奨している。
有酸素は、ランのように酸素を介して体脂肪を燃やしながら、低負荷の運動をリズミカルに続けるもの。カラダが絞れるし、スタミナも底上げできる。
運動不足だと筋肉は減る一方。筋肉が落ちると体型が崩れるし、基礎代謝が下がって太りやすい。筋トレで筋肉を鍛えると体型が整い、代謝が上がり太りにくい。
筋トレも有酸素も、定期的に行ってこそ、真価を発揮する。ならばどんな頻度で行うべきか。
筋トレに関しては週2〜3回が好適。筋トレ直後は筋力が低下しており、休息と栄養補給を経て48〜72時間後に、筋トレ前より筋力が上がる超回復が起こる。そのタイミングで次のトレーニングを行うと、筋肥大は右肩上がりで続く。ゆえに2〜3日おきに週2〜3回がいい。
有酸素は筋トレより低強度なので短時間なら毎日行ってもOK。でも、太めの人がランのように着地衝撃を伴う種目を毎日のようにやると、膝などを痛める恐れがある。1日おきに週3〜4回に留めよう。最少の努力で最大の成果を望むなら、筋トレ同様に週2〜3回が目安だ。
筋トレも有酸素も欠かせないが、できたら別々に行う。でないと互いの足を引っ張る恐れがある。その秘密を解くキーワードは、アナボリックとカタボリック。
アナボリック(同化)は、筋肉や体脂肪などの組織を合成する作用。カタボリック(異化)は、逆に体内で筋肉や体脂肪などの組織を分解する作用だ。
筋トレはアナボリックを進めて筋肉の合成を促し、有酸素はカタボリックを促して体脂肪を分解する。両者は正反対だから、日を改めて別々に行った方が効果的。ジムだと筋トレエリアと有酸素エリアが隣接するから、一度に片づけたくなるが、自宅トレならその心配はないだろう。同じ日に行うなら、3時間以上空けると悪影響は抑えられる。
効果を高めるために筋トレと有酸素を別日に行うと、各週2回ペースなら週4回運動することになる。筋トレも有酸素も、運動後は疲労回復のために酸素摂取量が増え、代謝が上がった状態が2日ほど続く。EPOC(運動後過剰酸素消費量)という現象だ。EPOCを踏まえると、筋トレ+有酸素をセットで週2回行うより、別々に週4回行った方が代謝は上がって痩せやすく、理想的。
とはいえ、週4回やるのは大変といえば大変。セットでまとめて行いたい人もいるだろう。その際は必ず筋トレ→有酸素の順で。筋トレで分泌される成長ホルモンには、体脂肪を分解する働きがある。その後に有酸素をすると、体脂肪がスムーズに燃えやすいのだ。
トレーニングの習慣化には、現役時代のイチローがバッターボックスで行ったような、自分なりのルーティン(儀式)が役立つ。
筋トレ前にコーヒーを飲んだり、動画サイトで筋トレシーンを観たりする人は多い。コーヒーのカフェインは交感神経を優位にして心身を活動的に整えるし、ハードな筋トレに励む人の姿を観ると「自分も頑張ろう」と思えるからだ。終了後に飲むプロテインを用意しているうち、筋トレへのモチベーションが高まるタイプもいる。有酸素のランなら、着替えてダイナミックストレッチで肩甲骨や股関節を柔らかく動かし、ランニングウォッチを手首に着けた瞬間、ランナーモードに入る人も多い。マイ儀式でスイッチを入れて!
運動を習慣化するプロセスでは、「今日はやりたくないな」と思える日もある。その際の対処法を知っておこう。「何となくやりたくない」というレベルなら、とりあえずウォーミングアップをやる。血流が良くなり、スイッチが入ると、「やっぱりやろう!」と思えることも多い。それでも意欲が湧かないなら、思い切って中止。強行すると体調不良や故障を招くこともある。
勇気を持ってサボったら、コンディショニングに精を出す。入念にストレッチしたり、入浴でカラダを芯から温めたりして、心身を労ろう。普段以上に栄養バランスに気を配ったノンアルの食事を終えたら、早めに就寝して休養に努める。すると翌日は体調万全。運動したくなる。
取材・文/井上健二 撮影/谷尚樹 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 取材協力/白戸拓也(フージャース ウェルネス&スポーツ)
初出『Tarzan』No.795・2020年9月10日発売