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どうすれば贅肉を削ぎ落として6パックを手に入れられますか?(40代男性)

読者から寄せられた質問に、『ターザン』が誇る一流トレーナーがズバリ回答! 筋トレ・ボディメイクの悩みには、日本体育大学体育学部准教授にして現役ボディビルダー、「バズーカ岡田」の異名でも知られる岡田隆先生が向き合います。

岡田隆先生

教えてくれた人

おかだ・たかし 日本体育大学体育学部准教授。柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。「バズーカ岡田」の異名で筋トレなどを各メディアで解説。現役ボディビルダーで2016年日本社会人ボディビル選手権大会優勝。著書多数。

今回の質問

6パックを目指して就寝前に毎晩トレーニングをしていますが、下腹部と腹部横の贅肉がなかなか落ちません。どうすれば、効率的にそれらの贅肉を削ぎ落として6パックに一歩近付けますでしょうか?(40代男性)

まずは「いかに落とすか」を考えよ!

なるほど、ここで僕が「こうすればいいんですよ」とやり方を教えてサクッと6パックが実現できたら最高ですよね…って、それじゃ僕の仕事がなくなっちゃう(笑)。つまり、6パックを作るのに近道なんてないというのが本当のところです。

さらに現実を突きつけると、筋トレだけでお腹周りの脂肪を落としてパックを作るのはかなり難しいと思った方がいい。

6パックとは?

腹筋の構造は全身の筋肉の中でも、極めて特殊。いくつもの関節をまたいでその動きに関与するため、いくつかのブロックに「割れた」構造をしているのだ(画像は「シックスパックの3つの条件」より)。

筋トレに加えてカロリー、特に油分を控えた食事法、有酸素運動を組み合わせて全身についている皮下脂肪を落とすこと。あなたがまずやるべきはそれです。

よく「部分痩せ」って言いますけど、お腹周りだけ効率的に脂肪を落とせる訳がない(笑)。でも、少しだけど効率を上げる方法はある。

まずは全身の脂肪が落ちやすい状態を作る。つまり筋肉を動かす事で生活活動代謝を上げて、そしてその結果ついた筋肉が基礎代謝を上げる。そのうえでお腹周りを集中的に鍛えて、腹筋のパックを形作っていく。これはお腹周りの皮下脂肪を選択的に減らす事にもなります。この方法が一番だと思います。

複数のフッキンを有酸素運動と平行して行うべし!

ひと口に6パックと言っても、腹筋の上部にある2つのパックを割るのは比較的容易ですけど、腹筋の下部、つまり下っ腹を割るのはボディビルダーでも非常に苦労するんです。みんな大会前など、脂肪をしっかり落とした上で追い込んでますよ。

だからあなたにも、筋トレばかりに神経を注ぐのではなく、ランニングなどで脂肪をそぎ落す方にもアプローチしてほしいですね。下っ腹がきれいに割れている人は、間違いなく全身の体脂肪も削ぎ落とされているはずです。

トレッドミル

ランをはじめとする有酸素運動は脂肪をそぎ落とすのに効果的。トレッドミルを使うと、スピードと傾斜を自由に設定できる(画像は「体脂肪燃焼したいなら、ちゃんとやれてる?「4大カーディオトレ」」より)。

具体的なトレーニング方法で言うと、お腹の上側に2つのパックを作るにはクランチが効果的です。胸のすぐ下あたりを意識しながら上背部をしっかり曲げ、腹筋上部をギュッと縮めるとうまく刺激が入ってくれますから試してみてください。

また、悩んでいるという下腹部と腹部横の脂肪については、クランチはもちろん腹筋全体を刺激するシットアップや腹筋下部を鍛えられるレッグレイズ、脇腹上部に効くツイストクランチに、脇腹下部に効くレッグツイスト。これら複数のフッキンメニューを有酸素運動と平行して行うことである程度落ちていくと思います。

中年ならではのお腹の悩みに対処せよ!

あなたが苦労しているのは、40代になってお腹周りの可動域が狭まっている可能性も考えられます。可動域が狭いと筋トレしてもパンプしづらいし、脂肪も落ちにくい。

なので、トレーニング前に上半身をツイストしたり前後に動かすストレッチをしっかり行うこと。特にデスクワークをしていると上半身も凝り固まりますから、うまく可動域を作ってあげてから筋トレするといいと思います。

上半身のツイストストレッチ
上半身のツイストストレッチ・手順1/両脚を肩幅に開いて立つ。両腕を肩の高さで横に伸ばし、手のひらを下に向ける。

両脚を肩幅に開いて立つ。両腕を肩の高さで横に伸ばし、手のひらを下に向ける。

上半身のツイストストレッチ・手順2/右脚に体重を乗せながらカラダを右にひねり、左腕は右肩に、右腕は背中側から腰に巻きつける。これを左右交互にテンポよく繰り返す

右脚に体重を乗せながらカラダを右にひねり、左腕は右肩に、右腕は背中側から腰に巻きつける。これを左右交互にテンポよく繰り返す(「運動前のパフォーマンスアップ!|のびのび〜ストレッチ vol.9」より)

取材・文/黒田創 イラストレーション/unpis

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