目指せ、シックスパック! レッグレイズ集中専科
レッグレイズは特にクランチでは鍛えにくい腹直筋の下部に効く。下部を鍛えれば締まった腹に見えやすく、シックスパックにも近づくのだ。初級、中級、上級と2種類ずつ、計6種類のレッグレイズを紹介!
取材・文/鈴木一朗 撮影/山城健朗 スタイリスト/山口ゆうすけ ヘア&メイク/天野誠吾 イラストレーション/野村憲司、今牧良治(共にトキア企画) 監修/清水 忍(IPF代表)
(初出『Tarzan』No.718・2017年5月11日発売)
目次
レッグレイズ。動作は非常に単純だ
レッグレイズは、床に仰向けになり、伸ばした脚を床と垂直になるまで上げるだけ。では、なぜこれが腹直筋には効くのだろう。レッグレイズは脚の重さに逆らって上げるという運動なのだが、この上げ下げに関わっている筋肉は、大腿四頭筋や腸腰筋なのだ。
そして、大切なのは腸腰筋。その片端の一部は骨盤上部と、もう一方は大腿骨と繫がっている。脚を上げるときは腸腰筋が収縮して、大腿骨と骨盤の距離が縮まるのである。
つまり、脚が上がると骨盤は前傾し、背中が反るのだ。試しに何も考えずに、レッグレイズの動作をしてみてほしい。背中が反っている感じがするはずだ。 この反りを抑えるときが腹直筋の出番。この筋肉は、片端が肋骨の下部と、もう一方は骨盤の下部にある恥骨に繫がる。
レッグレイズのポイント
腹直筋が収縮すると恥骨と肋骨が近づく。そう、骨盤が後傾するのだ。これこそがレッグレイズのポイント。この運動では、脚を上げたときに背中が反り、骨盤が前傾しないように、腹直筋で骨盤を後傾させることが重要なのだ。
つまり、腸腰筋に抗うように腹直筋を収縮させるのである。だから、仰向け姿勢なら、動作を行うときに骨盤の下部を上げるようにする。と、背中も反らないというわけ。
レッグレイズは特にクランチでは鍛えにくい腹直筋の下部に効く。下部を鍛えれば締まった腹に見えやすく、シックスパックにも近づくのだ。
ここでは、初級、中級、上級と2種類ずつ、計6種類のレッグレイズを紹介している。10回×3セットで行い、初級の2つが3セット目で12回できたら中級に、という具合で上級まで進んでもらいたい。
レッグレイズが腹直筋に効くワケ
- 脚を上げることで、大腿四頭筋、腸腰筋が収縮
- 骨盤が前傾するのを、腹直筋で抑え込む。
- 腸腰筋に抗うことで、腹直筋が鍛えられる
初級:誰だってできると思うけど、一応、お試しください
① ヒップロール
床に仰向けになる。腕を八の字に開き、カラダを安定させる。腰から下が床から浮くように脚を上げ、膝を顔の前までもってくる。4秒かけてゆっくりと、丸めた腰を伸ばして床につける。また脚を上げて繰り返す。
② ニートゥチェスト
イスに浅く腰掛け、手で座面のサイドを握る。脚を前方に出して、床から浮かせる。背中を背もたれから離す。膝と胸を近づけるようにゆっくりと脚を上げていき、同時に背すじを丸める。十分近づけたら、ゆっくりとスタートの姿勢に戻る。
中級:これはなかなか手強いが、どうでしょう、できます?
① スパインシングルレッグスラスト
床に仰向けになる。両腕を頭の下に。脚を伸ばして、床から浮かせる。足首はしっかりと曲げておく。片側の脚の膝から下が床と平行になるよう保ったまま、膝をゆっくりカラダに近づけたら、元へ。左右交互で1回。
② バーティカルキック
床に仰向けになって、脚を床と垂直になるように上げる。腕は八の字に開き、カラダを安定させる。脚と床の位置関係をできるだけ変えないようにしながら、肩甲骨の下までをゆっくりと床から浮かせ、またゆっくりと元へ。
上級:もう、コレは最強なんです。できたアナタは凄いの一言
① ホバーニーレイズ
椅子を2脚平行に並べ、その間に入って、それぞれの座面に手を置く。脚を前方へと出して、床から浮かせる。上体は床と垂直に保つ。顔と膝が近づくように、ゆっくり脚を曲げながら上げ、同時に背中を丸めて頭を前に出す。
② ストレートレッグレイズ
床に仰向けになる。腕は八の字に広げる。脚を伸ばし、床から少し浮かせる。腰と床の間に隙間ができないように、腰を床に密着させる。この状態で、骨盤を上げるように意識して、脚を床と垂直になるまでゆっくり上げる。