一人でも楽しい!芸人・宮下兼史鷹さんが選ぶ“脳活”ボードゲーム12選。

ボードゲームは、脳を元気に保つのにピッタリのアイテム。種類も豊富で、一人から大人数まで楽しめる!さまざまなタイプの「脳にいいボードゲーム」を、ボードゲーム芸人・宮下兼史鷹さん(宮下草薙)がピックアップ。

取材・文/松浦達也 撮影/木村心保 撮影場所提供/Jelly Jelly Cafe 渋谷2号店 取材協力/上野上さま

初出『Tarzan』No.905・2025年6月19日発売

ボードゲームが今人気
教えてくれた人

篠原菊紀(しのはら・きくのり)/1960年生まれ。脳科学者。公立諏訪東京理科大学教授。専門は脳神経科学、応用健康科学。新刊『脳が喜ぶ9つの習慣』(ナツメ社)ほか著書多数。

宮下兼史鷹(みやした・けんしょう)/1990年、群馬県生まれ。お笑いコンビ〈宮下草薙〉のツッコミ担当にして、ボードゲームマスター。盤面から感じる醍醐味は「ジレンマ」というM気質。

一人からでも“楽しく脳活”を。

「ボードゲームは脳にいい」

公立諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授はそう断言する。

「まず脳にとって大切なのは仕事や学業など強制的な作業ではなく、楽しみのため自発的に行う“余暇活動”であること。興味を持たせる仕掛けがあり、深く楽しむのにワーキングメモリーと思考が必要なボードゲームは、認知機能の維持に非常に有用です」

ワーキングメモリーとは作業記憶とも言い、一時的に脳に情報を保持しながら操作、活用する記憶を指す。オチを踏まえて話を展開する、レシピを見ながら料理するなど、記憶を使いながら行動する場面で重要な役割を担う。

「ボードゲームは複数の異なる情報を同時に処理する必要があり、ワーキングメモリーに負荷をかけるのに最適。加えて対人ゲームにつきものの会話や洞察は、想像力を活性化させ、複雑な情報処理を行います。さらにカラダを使うことで認知機能に対する高い効果も期待できます」

ボードゲームにハマれば、脳の活力を維持できる!

脳にいいボードゲームの選び方

ボードゲーム芸人・宮下兼史鷹が選ぶ、Tarzan的ボードゲーム!

宮下草薙の宮下兼史鷹

僕の人生の側にいつもある大切なアイテムです。

「ボードゲームって、楽しみながら脳が汗をかく心地よい感覚と、考えすぎて脳が疲弊するんですけど、やりきった!という爽快感がやみつきになるんです」と熱っぽく語るのは芸能界のゲームマスター、お笑いコンビ〈宮下草薙〉の宮下兼史鷹さん。

高校生時代に初めてバイトした給与でボードゲームを買ったというほど、根っからのボードゲームファン。遊んだ数は400を超えるが、その愛は尽きない。

「特にいまのボードゲームは、流行っていることもあってその種類は多岐にわたります。オセロのように単純で奥深いものから、真剣にルールブックを読み込んで初めてスタートできる“ゲー”といわれるものまでさまざまで、すべてに新鮮な楽しさがあるんです」

今回は『Tarzan』読者向けに、「カラダを使う」「初心者もOK」「一人でできる」「難度が高いが沼のようにハマる」の4カテゴリーに分けて、オススメのボードゲームを選んでもらった。

単純にカラダを使うといってもさまざまな種類があるそうで「慎重な身体操作が要求される『キャプテン・リノ』のようなバランス系、『クラスク』のようなリアルスポーツ系、『フューズ』のような瞬発力系などまったく内容が違うんです」と宮下さん。

初心者向けで選んだゲームも、実は奥深く、頭を使うものが多いという。「ゲーム性は単純なのに記憶力と戦略が試される『カラー フラッシュ』や、思わぬ落とし穴がある立体五目並べの『クアルト』などは、特に中毒性が高い」。

これらのボードゲームのルールは単純明快。休憩時間に短時間で楽しめたり、誰でも参加できるのも魅力だ。

ボードゲームの優位性と一人での楽しみ方。

「ボードゲームって、対面プレーの場合は相手の一挙手一投足から意図を読もうと、頭がフル回転する実感があります。その場合は一緒に楽しむ“仲間”探しが必須ですが、好きなボードゲームがあれば、僕みたいな人見知りでも仲間になれるんです。番組の待ち時間に尾上松也さんとボドゲの話題で盛り上がって、気づけば家を行き来する仲になっていました」

と、ボドゲが仲間づくりのアイテムになったことも。

「あと一人プレーできるものは、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)という対戦相手が自動で動くオートマモードがあるんですが、これがまた思い通りに行かなくてめちゃくちゃよくできているんです。対人戦にはない面白さがありますね」

さらに、重ゲーに分類される難度の高いボードゲームには、人の心の機微や暮らしの営みに分け入るようなものが多く、「人間性が表れる」という。

「架空の国の領主となって領土争いをする『サイズ』では、争わず平和的に少しずつ領土を大きくする方法もあれば、争いを恐れず戦って、一気に領土を広げることもできる。牧場を運営し家族を増やす『アグリコラ』なんて、仕事と子育てにおけるリソースの限界など、自分の人生にも通じるジレンマがあったりするんです。ボードゲームは人生の縮図です」

ボードゲームでもうひとつの人生を輝かせれば、現世の脳も躍動するに違いない! ボードゲームって、脳を使っている感覚めっちゃあります!

カラダも使って!白熱するアクションゲーム3選。

ボードゲームは盤面上のみで展開されるにあらず。高さ数メートル級に手を伸ばし、球技に火花を散らす。このボードゲームは、もはやスポーツだ!

キャプテン・リノ 巨大版|バランスゲームの最高傑作。

キャプテン・リノ巨大版

配られた床カードに書かれた指示の通り、90度に折り曲げたカードを柱として置き、「ビル」を積み上げていくバランスゲーム。崩さずに手札をすべて出し切るのが目的だが、床カードにはフィギュアの“キャプテン・リノ”を配する指示などもあり、ほぼ途中でバランスを失って崩れてしまう。

最高3mにも達する巨大版は途中からイスや脚立が必要になることもしばしばというスケールで、崩れた瞬間の盛り上がりも巨大版。

キャプテンリノ

参加人数:2〜5人、対象年齢:5歳〜、プレー時間:10〜15分、作者:Scott Frisco & Steven Strumpf、国:ドイツ、価格:11,000円、販売元:HABA/すごろくや。

MIYASHITA’S Comment!

誰でも一瞬でルールが理解できて、子供から大人まで遊べる秀逸な作品。最初の数段は簡単なのに、積み上げていくと途中から一気に難度がUP! キャプテン・リノを乗せる瞬間のスリルがたまらない。イスなどに乗らないと途中から手が届かなくなるスケール感や、グラグラ揺れるタワーにカラダの動きまで支配される面白さ。自分の頭よりも上の高さでの作業って大変、という電球交換以来の当たり前も改めて認識させてくれる。

クラスク|指先の感覚が試されるアクションゲーム。

フューズ

盤面下の「ハンドル」を操作して、磁力で動く盤上の「ストライカー」を動かし、黄色のボールを相手ゴールに入れる対戦型のテーブルホッケーゲーム。

センターラインには磁力で引きつけられる3つの白い障害物(ビスケット)が配置され、うち2つがストライカーについたら失点というルールがゲームを盛り上げる。ほかにもストライカーがハンドルから外れたり、ボールを自陣ゴールに入れたりした場合は相手側の得点となる。

クラスク

参加人数:2人、対象年齢:8歳〜、プレー時間:約10分、作者:Mikkel Bertelsen、国:デンマーク、価格:9,350円、販売元:Competo/Marektoy/カワダ。

MIYASHITA’S Comment!

エアホッケーのようなスポーツ感覚のボードゲーム。盤面中央に配置された複数の白い「ビスケット」磁石をどう相手の「ストライカー」にくっつけさせるか、球技ならではのスピード感のなかで細かな戦略的駆け引きが求められる。盤面下からうまく球を制御できるようになると、さらに楽しくなる。手先を使うところも含めて、老後になってもやり続けたいゲームNo1!

フューズ|スピード勝負のダイスゲーム。

フューズ

「宇宙船に仕掛けられた爆弾を10分以内にすべて解除する」という設定でのリアルタイムアクション協力ゲーム。5色のダイスを振り、場にオープンされた爆弾カードで指定された色や数字などの条件に合うダイスを、プレイヤー全員が協力しながらカード上に置いていく。

目標は10分以内にすべての爆弾カードに書かれた条件のクリア。タイマーが設定されたスマホ用の公式アプリもリリースされていて、短い制限時間のヒリヒリした緊張感を味わえる。

フューズ

参加人数:1〜5人、対象年齢:10歳〜、プレー時間:10分、作者:Kane Klenko、国:米国、価格:3,600円、販売元:Renegade Game Studios/DEAR SPIELE。

MIYASHITA’S Comment!

公式アプリのタイマーと爆弾解除用BGMがプレイヤーを煽りまくる。爆弾カードの振り分けによって難易度を変えることができ、「難易度が高い条件のカードから順にダイスを置く」など、爆弾解除に向けてのセオリーの共有と、「赤欲しい!」「青5だけ」など素早い相談の徹底がポイント。ゲームへの理解が進み、スキルが上がるほど高得点を狙える面白さ。

初心者も楽しい。子供も遊べる3選。

「いいボドゲは、わかりやすく奥深い」by宮下さん。大人から子供まで、どんな人も一緒に楽しめる! ボードゲームの楽しさに盤上と脳内がスパークする!

たべたのだぁれ? |ルール不要の楽しさ。

たべたのだぁれ?

「6色のキャンディを食べたパグ」という設定のフィギュアを使った神経衰弱系ゲーム。6色の色が書かれた2個のサイコロを振り、出た色のキャンディを食べたパグを探す。パグの脇腹を押すと舌の色が見えるので、記憶を頼りに2匹を選ぶ。サイコロと一致した舌の色のパグを選ぶことができれば、そのパグを自分の「ドッグラン」に連れてくることができる。求められる運と記憶力のバランスが絶妙。子供から大人までほっこり。

食べたのだあれ?

参加人数:2~4人、対象年齢:4歳~、プレー時間:15分、作者:Jonathan Favre-Godal、国:フランス、価格:2,710円、販売元:Blue Orange/GP。

MIYASHITA’S Comment!

お腹を押すと舌がペロッと出るギミックがめちゃくちゃかわいい。サイコロで指定された色の舌を当てる神経衰弱というルールの設定関係なく、押してるだけでもう楽しくなるはず。ボードゲームには、ルールが難しいものも多いけど、このゲームは誰もが瞬時にルールを理解でき、楽しく遊べるゲーム性&キャラクターデザインが秀逸。子供向けの知育玩具であるのはもちろん、大人向けの脳トレゲームとしてもオススメ。

クアルト|五目並べの進化版。

クアルト

4マス×4マスのボードに16個の異なる特徴(色・形・高さ・穴のありなし)を持つ木製のコマを並べる2人用四目並べゲーム。自分が場に置くコマを相手が選ぶのが特徴で、縦・横・斜め、いずれか1列に同じ特徴のコマを4つ並べたら「クアルト!」と勝利宣言を行う。勝利条件となるコマの特徴が4種類あることで、うっかり自分の上がりを見逃してしまうことも。もちろん自分が宣言しそこねて、相手に「クアルト!」と宣言された場合は相手の勝ちとなる。

クラルト

参加人数:2人、対象年齢:6歳~、プレー時間:20分、作者:Blaise Muller、国:フランス/スイス、価格:7,412円、販売元:Gigamic/キャストジャパン。

MIYASHITA’S Comment!

色・形・高さ・穴あきと揃える軸が4つあると、自分では注意深く見ているつもりなのに見落としが多発する。「この条件で揃いそうだ」という自分の視界に引っ張られると、相手は違う景色を見ていて思いもよらぬ並びで決まってしまう(ように感じる)。将棋や囲碁のように黙々とプレーしているのに、突然決着した瞬間には「うわー!」と笑いが起きてしまう不思議。

カラー フラッシュ|記憶力重視のシンプルゲーム。

カラー フラッシュ

手札をすべて同じ色に揃えることを目標とするカードゲーム。全50枚のカードは表と裏で違う色が配され、自分からは内側の面しか見えない。手番では「カードを1枚他のプレイヤーに渡すか、山札に置く」「山札、もしくは他のプレイヤーからカードを1枚引く」「手札から1枚を選んで裏返す」という3つのアクションを好きな順で行う。白色のカードはジョーカーで全色扱い。黒色のカードは全手札を裏返す。基本ルールにおける手札の枚数は7枚。

カラーフラッシュ

参加人数:3~6人、対象年齢:7歳~、プレー時間:15分、作者:Vivien Roland、国:フランス、価格:2,190円、販売元:CMON JAPAN。

MIYASHITA’S Comment!

最近のゲームで一番感動した作品。ルールとタイトルが直結したわかりやすさに加えて、色違いの表と裏の片面しか各プレイヤーには見えないというルール設定が秀逸。カードを裏返す場面もあるので神経衰弱のような記憶ゲームに通じる戦略も立てられる。トランプのババ抜き的な面白さもあるし、他者から見ると「表のカードは揃ってるのに」というおかしみあふれる光景も。

一人でも楽しい。ソロプレー可能な3選。

ボードゲームといえば対戦型。そんな思い込みに囚われていたらもったいない。脳に汗をかくまで一人で熟考できる、ソロプレーつきの名作たち。

カスカディア|選択と思考の謎解きパズルゲーム。

カスカディア

その場所に棲むことのできる動物が記された「生息地タイル」と「動物チップ」を組み合わせて配置するパズル系ボードゲーム。場に並べた「生息地タイル+動物チップ」のペアから1組を選び、自分のエリアに配置する。タイルを配置しながら、動物の並びの形や数で変わる得点を獲得していく。タイル配置のパズル性と、動物ごとの多様な得点パターンによる戦略性が楽しい。大自然を美しく描いたコンポーネントも人気。

カスカディア

参加人数:1~4人、対象年齢:14歳~、プレー時間:30~45分、作者:Randy Flynn、国:米国、価格:6,600円、販売元:ケンビル。

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いわゆる「配置ゲー」。ルールは簡単で、選択と思考を深く巡らせる、謎解きパズルゲームとしての面白さが満載。2人以上の対戦プレーだとゲーム性が変わり、動物チップごとに並びの得点が異なるので、「自分が欲しいチップ」と「相手に取らせたくないチップ」とのジレンマに悶える。純粋に高得点を狙いたくもなるが、推しの動物を集めたり、好きな土地の形に並べたくもなる。アイコンのイラストも美しく◎。

ウィングスパン|遊びながら賢くなる。

ウィングスパン

さまざまな鳥を題材としたエンジンビルド型(手番ごとに資源を獲得・変換し、その効果を手札と組み合わせ、より強いアクションが起こせるようになる)ゲーム。手番では「餌を集める」「鳥を呼び寄せる」「卵を産む」「カードを引く」の4つのアクションから1つを選択。鳥カードを自分のボードに配置し、連鎖的な効果で資源を増やして得点を稼ぐ。多様な鳥カードの効果を組み合わせて、自分だけのシステムを作る面白さや、鳥の美しいイラストも魅力。

ウィングスパン

参加人数:1~5人、対象年齢:10歳~、プレー時間:40~70分、作者:Elizabeth Hargrave、国:米国、価格:7,120円、販売元:アークライト。

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楽しく遊びながら、鳥の生態系にも詳しくなっちゃう一挙両得ゲーム。雑食でサバイバル能力の高いカラスがチート級に強いなど、鳥の実際の生態系を見事にゲームに落とし込んでいる。国内では出合わない鳥を細密に描き込んだ美しいカードには思わず見とれてしまうし、巣箱の形を模したダイスタワーや卵や餌のチップなどのコンポーネントもかわいく、多くの人が引き込まれる。

アグリコラ リバイズドエディション|人生ゲームより人生してる。

アグリコラリバイズドエディション

17世紀ヨーロッパの農場主となり、家族を増やし、畑や牧場を発展させるワーカープレイスメントゲーム。全14ラウンドを通じて、資源を獲得し、部屋の増築、改築などを繰り返し、家族を増やしていく。ほかにも家畜の飼育、畑の耕作や収穫など、農家としての人生を生きる。最後の収穫後にゲーム終了となり、農場や家の規模、家族の人数や収穫量などで得点を計算する。限られた手番で多様な選択を迫られる戦略性、農場が発展していく達成感が魅力。

アグリコラリバイズドエディション

参加人数:1~4人、対象年齢:12歳~、プレー時間:30~120分、作者:Uwe Rosenberg、国:ドイツ、価格:5,700円、販売元:ホビージャパン。

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敬愛するゲーム作家、ウヴェ・ローゼンベルクに出会った思い出深い作品。全14ラウンドの農夫体験は限りある人生そのもの。家の改築も農場の拡大もしたいけど、子供も育てなければならず、家族が増えれば働き手も増えるが、食料は足りなくなる。いつも何かが足りなくて苦しくなるけど、だんだんその制約が快感へと変わっていく。人生は短い。だからこそ懸命に生きねば。

難しいけど沼る!何時間でものめり込む3選。

しっかりルールを理解すれば、実は理路整然。やり込むたびに深い沼へと誘われるボードゲーム界の国宝であり世界遺産! さあ、その扉を開けてみよう!

ネメシス|裏切りも戦略のうち、SFサバイバル!

ネメシス

宇宙船内でエイリアンを排除しながら、各自に課せられた秘密の目的を達成し、生還を目指す1~5人用の半協力型ゲーム。技師、戦士、スパイなどそれぞれジョブの違うプレイヤーが宇宙船内で探索・戦闘・修理・移動などを繰り返しながら目的の達成を目指すが、目的カードには「他プレイヤーの排除」などもあり、協力と裏切りの間でそれぞれの思惑とブラフが交錯する。映画さながらの緊迫感、サバイバル感が楽しめる。

ネメシス

参加人数:1~5人、対象年齢:14歳~、プレー時間:90~180分、作者:Adam Kwapiński、国:ポーランド、価格:20,300円、販売元:アークライト。

MIYASHITA’S Comment!

尾上松也さんと朝から晩まで10時間ぶっ通しで遊んだこともある怪物級に面白いゲーム。仲間を裏切るミッションを達成するために平気でウソをついたりと、人を騙すムーブも必要。最後に宇宙船ごと爆破して、一人だけ生き残ったりすると罵詈雑言の嵐です(笑)。映画のような大どんでん返しの結末が楽しめます。エイリアンの小さなフィギュアたちが、すごく精密に作られているところも魅力です。

サイズ|中世の支配者を目指す、戦略ゲーム。

サイズ

1920年代の架空の東欧を舞台にした陣取り、資源・資産、人気の獲得を目指すエンジンビルド型ゲーム。プレイヤーは各国の支配者としてボード上で領土を拡大し、戦闘や経済活動を通じて、より多くの富を集めるのが目的。戦闘よりも労働者や資源の確保、管理、生産基盤の構築が重要で、主なアクションも労働環境の整備に重きが置かれている。古き良き東欧をベースとした美しいアートワークの独特な世界観の上で、自国を発展させる手腕が求められる。

サイズ

参加人数:1~5人、対象年齢:14歳~、プレー時間:90~115分、作者:Jamey Stegmaier、国:米国、価格:9,750円。

MIYASHITA’S Comment!

ミレーの『落穂拾い』をモチーフとしたような世界に現れたSF巨大メカという設定の没入感がすごいというか、ズルいというか(笑)。生産を拡大し、自国の領土を広げるゲーム性は『アグリコラ』にも似ていて、自分の人生観がもろに出る面白さが。例えば、関わった人を救うと、何かを失うので決断に迫られたり悩ましい。プレイヤーの現実での生き方や人格がボード上に反映されます。

グルームヘイヴン|壮大なRPGの世界をアナログで体感。

グルームヘイヴン

1シナリオに約120分かかり、全体で95シナリオある壮大なロールプレイング(RPG)ボードゲーム。職業を選び、キャラクターごとにカードを使ってアクションを選択。他のプレイヤーと協力して、敵との戦闘や探索を進めていく。各シナリオごとに定められた勝利条件をクリアすると物語が分岐し、キャラクターの成長、能力やアイテムの獲得を楽しみながら、世界を広げていく。重厚なストーリー、戦術的なバトル、キャラクター成長の奥深さが魅力。

グルームへイヴン

参加人数:1~4人、対象年齢:14歳~、プレー時間:30~120分、作者:Isaac Childres、国:米国、価格:32,980円、販売元:アークライト。

MIYASHITA’S Comment!

ボードゲームの王様といえるほどの名作。プレー時間120分という表記は控えめで、1シナリオ当たりもっと時間がかかることも。全ストーリーを完走するには何日も必要で、僕もまだ辿り着いていないストーリーがあります。すぐ敵にやられてしまう“死にゲー”なのにやる気を失わせない、絶妙のゲームバランス。途中でセーブすることもできますが、メモや写真が欠かせません。