フォームローラーの定番“スパイン系”で、ガチガチの背骨をリセット!

背骨を本来の位置に戻すには、フォームローラー上で仰向けになるのが有効。アウターが緩み、肩や股関節まわりのインナーマッスルまでじんわりほぐれていく。

取材・文/井上健二 撮影/内田紘倫 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/坂西 透 監修/澤木一貴(SAWAKI GYM)

初出『Tarzan』No.904・2025年6月5日発売

フォームローラー スパイン系
教えてくれた人

澤木一貴(さわき・かずたか)/1971年、静岡県生まれ。SAWAKI GYM代表。全国でトレーニングセミナーを展開。日本大学卒業。整形外科で経験を積み、専門学校講師や協会理事として多くのパーソナルトレーナーを育成。一般のクライアントはもちろん、プロレスなどの格闘技選手から、小学生や高齢者まで幅広い指導経験を誇る。書籍『長寿の体幹トレーニング4週間で姿勢がよくなる!スタスタ歩ける!』が好評発売中。

フォームローラーの定番“スパイン系”。

スパイン=背骨。立っていると背骨に余計な力が加わるが、ローラー上で仰向けになると背骨本来のニュートラルなポジションに整いやすくなる。

すると表層のアウターマッスルが緩むほか、アウターをリラックスさせて手足を動かすと、肩関節のローテーターカフ、肩甲骨につく菱形筋、股関節の腸腰筋といった深層のインナーマッスルもほぐれやすい。

ここでは長さ約1m、直径15cm程度の、標準的なポールタイプを使ったエクササイズを紹介する。

ダイアゴナルショルダーサークル(左右交互に各10回×1〜2セット)。

部位:背中(広背筋、僧帽筋)、 肩(三角筋)

ダイアゴナルショルダーサークル

  1. ローラーにお尻から頭まで乗せて仰向けに。両膝を肩幅に開いて90度曲げて立てる。
  2. 両腕を肩の真上に平行に上げ、手のひらを内側に向ける。
  3. 左腕を足元へ下ろし、右腕を頭の先へ下ろす。左手の小指と右手の親指を床につけたら、左右を入れ替えて交互に行う。

スキャプラモーション(10回×1〜2セット)。

部位:肩甲骨(前鋸筋、菱形筋) 、肩関節(ローテーターカフ)

スキャプラモーション

  1. ダイアゴナルショルダーサークルのスタートポジションを取る。
  2. 両手の指先を天井へ突き刺すように肩を上げて左右の肩甲骨を離し、ストンと力を抜いて肩を落として肩甲骨を寄せ、戻る。腕を伸ばしたままで。

デッドバグ(左右各10回×1〜2セット)。

部位:お腹(腹横筋)、股関節(腸腰筋) 、背中(広背筋、僧帽筋) 、肩(三角筋)

デッドバグ

  1. ローラーにお尻から頭まで乗せて仰向けになり、両膝を肩幅より広めに開いて(広めでないと安定しない)90度曲げて立てる。
  2. 両腕を肩の真上に平行に上げ、手のひらを内側に向ける。右膝を股関節の真上まで引き上げ、爪先を伸ばす。
  3. 右脚を伸ばしながら、左腕を頭の先へ伸ばし、元に戻る。左右を変えて同様に行う。

ネックリリース(左右各30秒)。

部位:後頭部(後頭下筋群)

ネックリリース

  1. ローラーにお尻から頭まで乗せて仰向けになり、両膝を肩幅に開いて90度曲げて立てる。両腕を体側で開き、手のひらを床につける。
  2. 頭を左側へ落とし、同時に右脚を伸ばし、脱力して右側の後頭部を伸ばす。呼吸を止めずにキープ。左右を変えて同様に行う。

バタフライ(30秒)。

部位:股関節(腸腰筋) 、太腿内側(内転筋群)

バタフライ

  1. ローラーにお尻から頭まで乗せて仰向けになり、両膝を揃えて90度曲げて立てる。
  2. 両腕を体側で開いて、手のひらを床につける。
  3. 股関節の力を抜いて膝を左右にできるだけワイドに開く。呼吸を止めずにキープ。