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ワクワクするイメージを描くことから始めよう:楽しくてやめられないクセ化への道②

タナカカツキ タスクメソッド 今日はそんな日

やりたいことをクセ化させる「タスクメソッド」を学ぶ短期連載 全4回/第2回目。ここからは、いよいよ実践編。三日坊主が習慣化しようしているものぐさな『ターザン』編集部員が、タナカカツキさんと広岡ジョーキさんとともに、タスクメソッドの真髄に迫る。今回は、避けて通れない下準備について。

タナカカツキ マンガ家 サウナ タスクメソッド

タナカカツキさん

教えてくれた人

1966年、⼤阪府⽣まれ。1985年マンガ家デビュー。⽇本サウナ・スパ協会公認サウナ⼤使。サウナ愛好者のバイブル『サ道』の原作者。

広岡 ジョーキ タスクメソッド

広岡ジョーキさん

教えてくれた人

リトルプレスの企画編集、執筆、デザイン、翻訳、クリエイティブコーディングなど、領域を横断しながらタスクメソッドで活動中。

避けては通れない下準備。「イメージング」って何?

――前回は、「何事もクセ化するには、スキルが必要」というおはなしでした。

タナカカツキさん(以下、カツキ):何事にも準備が肝心といいますよね。なので、テクニックだけを知っていてもダメなんです。

――では、何をすればいいんでしょう?

カツキ:ずばり「イメージング」です。たとえば、「英語教育」で考えてみましょうか。日本の教育では、だいたい9年間に渡って英語を勉強して、大学でも必修のところが多い。毎日のように授業を受けて、クセ化しているはずなのに「なぜ、英語が喋れないの?」って思いませんか?

私なんて、あんなに英単語の暗記をがんばったのに、外国人を前にして出てくるのが“I don’t speak English”ですからね…。

――わかります。あの時間は何だったのか、と。

カツキ:考えてみれば、英語を使って自分は何をしたいのか、明確なイメージを持っていなかった。だから、結果として身につかなかったのかもしれない。

――たしかに、受け身で授業を受けていただけで、学んだことを役立てる明確なイメージは持っていなかったです。

カツキ:学生の頃に「カラオケで英語の曲が歌える!」とか「バックパッカーとして世界を周る」、「ニューヨークで鮨職人として成功する」みたいな、自分が英語を活用する具体的なシーンをイメージをしていたら、英語が喋れるようになっていた可能性が高いですよね。

そして、その思い描く未来の姿にワクワクするか。実は、そこがめちゃくちゃ大事なポイントなんです。

タナカカツキ タスクメソッド 今日はそんな日

――筋トレでいえば、「モデルさんのようなカラダになりたい!」は、どうでしょう?

カツキ:それだと、なんとなく「セレブになりたい」と言っているようなもの。イメージがぼんやりしていると、どこから手を付ければいいのか判断ができないんですよ。

なので、「カラダを鍛えたい」だったら、自分の筋肉やボディライン、可動域がどうなっているのかといったディテールを具体的に、現実感をもってイメージしてみるのがオススメです。

――その視点で「脱げるカラダ」に参加してくれた読者のコメントを読み返すと、新たな発見がありそうです。

カツキ:未来の姿にワクワクしていなければ、それはイメージングが上手くいっていないサインです。このイメージングはとても重要な作業で、ここをすっ飛ばしたり、適当にやってしまうと、クセ化の道のりはたちまち義務化へと変貌し、三日坊主の道へ逆戻りです。

――具体的にイメージするのって、案外難しいものですね。

カツキ:そうなんですよ。それがスキルと呼ぶ理由なんです。ワクワクするイメージを明確に描ける人って、想像以上に少なくて。なぜかというと、子どもの頃から楽しい未来を想像する練習をしてこなかったからなんです。

「ワクワクする未来を想像しない」という筋肉がついちゃって、「イメージをしない」というスキルを持って大人になってしまった。だけど、誰しも好きなことにはワクワクしますよね?

――たしかに! でも、あらためて言われると、パッと思いつかないものですね。

細やかに見るスキルで「好き」は発動する

カツキ:ワクワクする「好き」は、細やかに物を見ることから始まります。細やかに見ていくと、物事の違いに気づくようになるんです。それが「好き」の初期段階です。

例えば、コーヒーを「飲んで終わり」だったところを、細やかに味を観察してみると「口当たりが違う」「後味が爽やか」など、これまで気にしてこなかった情報を脳がリサーチし始める。これを繰り返すことで、こだわりが生まれてくるんです。

段々と「この口当たりのよさは、この種類の豆だから」とか「産地や焙煎によっても違う」といった情報が蓄積されていきますよね。気がつくと、コーヒー通のようになって「わたし、コーヒー好き」って言っちゃっている。そうすれば「好き」の出来上がりですよ。

――知れば知るほど、好きになる。ハマっていく、という感覚はわかります。

カツキ:そうやって「観察」と「発見」を繰り返していくと、何に自分の心が動くのかもはっきりしてきますよね。

ある人は、コーヒーの味よりも喫茶店の雰囲気が好きで、「カフェエプロンをしてカウンターの向こう側に立っているバリスタのイメージ」によりワクワクすることに気づくかもしれません。

深掘りによって、自分の未来のイメージの輪郭が、段々とくっきり見え始めてくるんです。実際に、いまやってみましょうか。

イメージに必要なのは、リサーチと情報量

――うーん、心が動いたことを深掘りして、イメージしてみても、途中で行き詰まってしまう…。

カツキ:そう、楽しい未来を具体的にイメージするのって、案外難しいんですよね。ちなみに、どの辺が難しいと感じましたか?

――ディテールまでイメージしきれないというか…。

広岡ジョーキさん(以下、広岡):そんな風にぼんやりしている場合は、「リサーチ」の出番です。イメージを達成するために何が必要なのか、どんな準備をすればいいのか調べるところから始めてみるといいですよ。

――リサーチ、ですか?

カツキ:連載1回目で「センスとは、情報量と楽しむ姿勢」とお伝えしましたよね。具体的なイメージが出来ないのは、単純に情報量の問題なんです。

――さっきの「英語の授業を受けた先をイメージ出来ていなかった」にも通じますね。

カツキ:そうです、英語を使うシーンについての情報量が足りなければ、せっかく覚えた英単語も使い道がわからないじゃないですか。

――その結果として“I don’t speak English”だけは忘れない。ある意味、使い道が明確ですもんね。

広岡:「モデルさんのようなカラダになりたい!」が漠然としてるというのも、一緒ですね。目指すモデルがいたとして、その人はどんなジムに通って、どんなトレーニングをしてきたのか。食事のメニューは? そもそも、モデル業界はどんなふうになっているのか。そんなことも調べてみるといいと思います。

――まさに、細やかに物を見る、ですね。

広岡:調べ始めると、自分が掘るべき情報が明確になってきて、理想像もより鮮明に描けるようになるんです。ゴールと自分の間にはどんなギャップがあり、やるべきことや問題点も自然と浮かび上がってくるはずです。

カツキ:コツは、いたってシンプルです。すごく楽しいことを、詳細に考えるだけです。「犬を飼っている素敵な生活」ならば、犬種は何でしょう? 性別はオスですか、それともメスですか? 毛の色は? あなたは、その犬とどのように過ごしていますか?

いまの家が賃貸でペットNGなら、ペットOKの家を探す必要がありますね。犬と一緒に暮らすには、どのくらいの広さが必要なのか。散歩の時間はどうやって捻出する? ペットフードは何が良い? イメージするためには、調べないといけないことがたくさんあるんです。

――調べたりするのが苦手なひとはどうすればいいんでしょう?

カツキ:そもそも「イメージング」と「リサーチ」それ自体、とても楽しい作業なんですよね。だって、好きなことに思いを巡らすとワクワクするじゃないですか。

イメージする未来は、無謀なくらいが丁度いい

――ワクワクする未来をイメージしてみたものの、そもそも「自分にはムリ、ムリ! 叶えられない」って思っちゃいました。

広岡つい自分で限界を決めてしまう気持ちはわかります。僕の場合は、それもタスクメソッドで打破しました。

個人的によくやるのは、私淑の師を具体的に決めるという方法です。先人の功績にすごいな~と感動することってあると思うんですが、その人を勝手に師として設定し、「師ならどうするか?」と考える。今、僕には分野別に7人の「師」がいます。

――「巨人の肩に乗る」というあれですか?

広岡:はい、先人はその道をすでに歩いているし、結果も見せてくれています。もしかすると、間違いや失敗体験も教えてくれているかもしれない。とても、ありがたい存在なんです。

――今、ふと浮かんだ人がいるんですが、やっぱり自分にはムリだって気後れしちゃいます。

広岡:「今は絶対に叶わないし、口に出して言うのも恥ずかしい」って思っちゃいますよね。でも、無謀なくらいが丁度いいんです。未来の自分にはできると「仮」でいいから、想像してみる。

――仮定でいいんですね。

広岡:ドラマ「サ道」の音楽を担当された、作曲家のとくさしけんごさんもタスクメソッド実践者なのですが、彼が憧れている音楽家たちについてリサーチしたところ、みんな財団を作っていることがわかったそうです。

そこで、とくさしさんは「自分も財団を作る」ということを目標にした。でも、これってなかなかの無謀っぷりですよね。

――そうですね。正直、絶対に無理だなって思ってしまいました。

広岡:でも、とくさしさんは「それぐらい高い目標じゃないと小さくまとまっちゃう」とも思ったそうです。

妥当なところを目標にすれば、まあまあのところまで行ける可能性は高い。逆に言えば、それ以上の飛躍は生まれづらい。ですので、途方もないと思える目標を設定するのはアリだと思います。

カツキ:スポーツの世界も参考になりますよね。トップアスリートは、試合で勝つ、 何得点する、何秒かかった、体重はどれくらいに絞れた、そうやってずっと答え合わせの世界を生きています。

なかでも、フィジークは最たるものじゃないですか。積み上げてきたタスクの結果を披露し合う大会といっても過言ではない。ドラマチックなゲーム展開があるわけでも、奇跡が起こるわけでもない。それこそ、タスクの祭典ですよ。

広岡:選手は仕上がったカラダをめちゃくちゃ具体的にイメージして、それにワクワクしながら、日々筋トレに励んできたんでしょうね。

人生全方位をイメージして、紙に書き出す

――ワクワクする未来を想像するにしても、先立つものがないと実現できないような…。

カツキ:そうなんです。ジムに通うにも、パーソナルトレーニングを受けるにも、お金がかかる。なので、上腕二頭筋のことを考えながら、同時に仕事のことも考えないといけない。ほかにも、食事や家族、友人との人間関係も忘れてはいけませんよね。

――「目指す高みのために、周りに犠牲を強いる」なんて、もってのほかですからね。

カツキ:たとえば、世界的なピアニストになりたいのなら、まずはピアノを弾ける体力が必要ですよね。健康でなければ、夢を追うこともできない。だから、ピアノが上手になるだけでは不十分なんです。

――そうか、技術だけを追い求めればいいわけじゃない。

カツキ:イメージングは、人生全方位で行うのがコツです。そして、それらを紙に書き出してみてください。

「カラダを鍛えたい」からのイメージング例
  • どのような状態だと自分は気持ちいいか
  • その筋肉を纏って、何をしているか
  • その時の自分の生活環境はどうか
  • どんな風に気持ちよさを味わっているか

あくまで一例だが、自分の人生を俯瞰して細かくリストアップしていこう。

    何を食べ、 どの時間帯にジムに通っていて、こうなると面白いなーとか、こんなことができると最高だろうなぁとワクワクしながら、イメージをどんどん書き出してみる。そうすると、脳が喜びの神経伝達物質であるセロトニンやオキシトシン、ドーパミンを分泌します。

    脳は喜びを感じると、またあれをやりたいと思うんです。 「イメージ→書き出す→ワクワクする」を繰り返していると、イメージングのスキルはどんどんついてきます。

    ――イメージングに費やす期間はどれくらいが妥当ですか?

    カツキ: 人それぞれとしか言えませんが「イメージングだけで、気がついたら5年経っていた!」は避けたいところですよね。

    「仕上がった上腕二頭筋でショパンを優雅に弾きながら、トイプードル3匹に囲まれた癒やしの生活」。こんな風にワクワクする未来のイメージが具体的にできたら、次に進みましょう。

    広岡:イメージングの次は、いよいよクセ化の肝となる「タスク」の作り方と実践です。

    (第3回:2023年11月11日公開予定 へ続く)

    『TASK NOTE』

    タナカカツキ 記録ノートTASK NOTE BCCKS

    固定タスクを時系列で並べ、次に何をやるか悩まず「時間が来たらやる」ためのノート。2週間、1か月単位のタスク設計を想定し、どちらの場合もしっかり1年間記録が可能。巻末には実例サンプル、タスク生活の助けになるリファレンス集を収録。1,100円。販売ページ

    取材・文/山本加奈 撮影/幸喜ひかり マンガ/タナカカツキ 編集/金井タオル

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