大皿とんかつを囲んで、原沙知絵さんに「自分と相性の良いピラティスの探し方」を訊く。|麻生要一郎のテーブル・トーク

料理家・麻生要一郎さんは、人を招いてテーブルを囲むのが大好き。気心知れた友人から、会ってみたかったあの人まで。「テーブル・トーク」ではさまざまなゲストを招いて手料理を楽しむ時間を音声と写真でドキュメントします。第4回は、麻生さんにとってはピラティスの先輩でもある女優の原沙知絵さんをお招きしました。

取材・文/平岩壮悟 撮影/表萌々花 ポッドキャスト録音・編集/浜本壮大 

ここは料理家・麻生要一郎さんの自宅。悩める若者から酸いも甘いも知るアーティストの先輩、旧知の仲から初めましての人まで、夜な夜な一癖も二癖もある人たちが円卓を囲み、麻生さんの手料理をほおばりながら日々のあれこれを語り合います。

この日、麻生さんが自宅に招いたのは、女優の原沙知絵さん。「ピラティスを勧めてもらっていなかったら今頃どうなっていたことか」と麻生さんが感謝を惜しまない、フィジカルケアの先輩です。

テーブルゲスト

原沙知絵(はら・さちえ)女優。1978年、福岡県生まれ。テレビ朝日系『特捜9』シリーズをはじめとするドラマや映画、教養番組、雑誌などで幅広く活躍中。自然療法を体験するうち、自身でも統合自然療法スクールにてセラピストとしての知識を学ぶ。著作に『心も体も心地よい 私のセルフケア習慣』(宝島)がある。
Instagram:@harasachie

原さんから麻生さんへ。料理のリクエスト

要一郎さんへ 

お忙しい日々だと思いますが、体調などいかがですか?

この企画に声をかけていただきありがとうございます。大好きな要一郎さんに会えるの楽しみです。まだまだ食べてみたい要一郎飯が沢山ありまして、とんかつ? ささみフライ? チリ小豆? あー……沢山ありすぎて選べません。

腹ペコでうかがいますので、メニューは要一郎さんの気分でお任せしてもいいですか? よろしくお願いします。

原沙知絵

原さんのストイックかつ柔軟な食事法から、麻生さんが大切にしている「甘味で美味しいと感じさせるな」の教え、自分と相性の良いピラティスの探し方まで。大皿とんかつを食べながら交わされたふたりの「テーブル・トーク」の模様はこちらから。

麻生宅に来るときは早めに来て、料理中の麻生さんとおしゃべりするのが楽しみだという原さん。この日も持参したワインを片手にカウンター越しに談笑していた。

原さんが持参してくださったお土産は〈小ざさ〉の最中。

心なしか合宿感の漂うこの日の食卓。メインディッシュのとんかつは3皿に分けて。

食パンからおろした生パン粉をまぶし、菜種油で揚げたとんかつ。千切りはキャベツではなく、レタスというのが麻生家流。

普段から栄養バランスに配慮した食事を摂っているという原さん。油は控えているけれど、「要一郎さんの料理は油が軽くて食べやすい」のだそう。

とんかつは大根おろしでさっぱりいただくのも◎。

鶏ガラの出汁を使ったつくねのスープ。

この日の付け合わせはいつにも増して盛りだくさん。蓮根のきんぴら、マッシュポテト、菜の花のおひたしがとんかつの脇を彩る。

朝ごはんを抜いてきた原さんも大満足のボリュームランチ。テーブルトークはデザートの最中を食べながら、まだまだ続いていった。

沙知絵さんへ

テーブルトーク第4回の出演、ありがとうございました。何を作ろうかなあと悩みながら、パンチのある“とんかつ”にしました。きっと普段は身体のケアのために摂生しているだろうし、こういう時には揚げ物をと思って(笑)。

収録の翌日もささやんと3人で一緒にピラティスに行き、ランチをしたのも楽しかった。

さて、腰が痛くなって歩けないような状態だったあの時に、ピラティスを勧めてもらっていなかったら、今頃どうなっていたのかなあと思うことがあります。

きっと今のように身体を動かす楽しさを知らないまま、慢性化した酷い腰痛に苦しんで、不摂生が祟って何かの病気にかかっていたかもしれません。ピラティスを始めたことがきっかけで、僕の人生は随分と変わり、パーソナルトレーニング、水泳と運動の領域が広がり、お陰様で心身共に健康です。春からはジョギングもゆるゆるとスタート予定。

今日、ヘッドスパを受けて来たのですが、その時に「麻生さんは、バランスが凄く良くて、身体が良い成分でできている感じがします」と言われました。それも、きっとピラティスをはじめ色々と運動ができているから。そして、日々の食生活がそれを支えていると思います。何を食べるのかもすごく大事ですが、それをどう食べるのかは、心身に直結。これからも、美味しいもの、楽しい時間を共有しましょうね。

話題に上った「旅」の話も、いつか一緒にドイツ周遊希望。食事の時は、沙知絵さんが食べられないものは、僕とささやんがちゃんと食べるので心配無用です。マイペースな旅が実現したらとても嬉しいです。また近々、ごはんしましょうね!!

麻生要一郎

本日の一品:大皿とんかつのつくりかた

―材料(4人前)―

  • 豚肩ロース 4枚
  • 食パン 4枚
  • 卵 2個
  • 小麦粉 大さじ4
  • 水 50cc
  • レタス 1/2個

手順

1.食パンをミキサーにかけて細かくする。もちろん市販のパン粉でも大丈夫。

2.バッター液をつくる。ボールに、卵、小麦粉、水を加えて混ぜておく。

3.豚肩ロースは筋切りをして、2にくぐらせて、1をまぶす。

4.鍋に油を入れて、170度でこんがり美味しそうになるまで揚げる。

5.揚がったら油を切り、食べやすく切り分けて、千切りにしたレタスと食卓へ。おろしポン酢、ソースは、お好みでどうぞ。

ポッドキャスト出演

麻生要一郎
原沙知絵
笹谷崇人
井手裕介(Tarzan Webプロデューサー)
平岩壮悟(Tarzan Webライター)

ポッドキャストスタッフ

ジングル・BGM:田中堅大
編集:浜本壮大