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日本人に足りない野菜量は、1日70gほど。この足りない分を補うのにピッタリなのが、冷蔵庫から出してそのまま美味しく食べられる常備菜。週末などに作り置きしておけば、1週間を通して野菜不足がカバーできる。そこで、人気料理研究家のエダジュンさんに、より栄養価の高い緑黄色野菜をメインにした常備菜レシピを提案してもらった。今回紹介するのは、ニンジンを使った常備菜のレシピ。
エダジュンさん
1984年、東京都生まれ。料理研究家。管理栄養士の資格を取得後、〈(株)スマイルズ〉に入社。〈Soup Stock Tokyo〉の本部業務に携わる。2013年、料理研究家として独立。お手軽アジア料理などを得意とする。好きな野菜はパクチー。
日本人に足りない野菜量は、1日70gほど。この足りない分を補うのにピッタリなのが、野菜が主役の常備菜。日々欠乏しやすく、より栄養価の高い緑黄色野菜をメインキャストにして、週末などに、作り置きしておこう。
味付けなど常備菜を作り置きするときのポイントを下にまとめておいたので、参考に。今回紹介するのは、緑黄色野菜のニンジンを使った常備菜。さあ、作ろう!
緑黄色野菜でも抗酸化力の高いβ-カロテンが多く、含量はトマトやピーマンのおよそ10倍。そもそもカロテン(carotene)の語源は、ニンジンの英語名キャロット(carrot)に由来するのだ。
β-カロテンは油に溶ける脂溶性だから、油とともに調理しよう。
スーパーの棚に葉付きのものが並んでいたら、ぜひそちらを選びたい。ニンジンの葉は本体(根の部分)よりビタミンC、K、葉酸などのビタミン、カリウムや鉄などのミネラルが多い。
品種:セリ科ニンジン属
原産地:中央アジア
栄養素:β-カロテン、葉酸、ビタミンC、ビタミンK、カリウム
旬:4月~7月、11月~12月
冷蔵保存期間:5~6日
沖縄の家庭料理であるニンジンしりしりを、バターを使ってコクウマにアレンジ。バターを使う分、ツナ缶はノンオイルタイプにしてカロリーを抑えている。「ツナの旨みが溶け出している煮汁ごと使うことで、それだけ美味しさもアップします」。
冷蔵保存期間:5~6日
野菜を使った保存食として有名なのがピクルス。いわば洋風の漬物だが、ピクルス液を作るのは案外面倒。「そこで、柑橘系の果汁、酢、出汁などがミックスされているポン酢醬油を活用しましょう」。大根の代わりにキュウリやカブを入れてもよい。
取材・文/井上健二 撮影/吉松慎太郎 イラストレーション/Yui Watanabe 撮影協力/UTUWA
初出『Tarzan』No.863・2023年8月24日発売