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タンパク質と、何が同じで、どう違う?ジェーン・スーと〈味の素(株)〉社員が語るアミノ酸のこと。
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世界と比較しても座る時間が長い日本人。同じ姿勢を取り続けると、股関節や肩甲骨まわりを筆頭に筋肉が凝り固まって、それが不定愁訴の原因になることも。でも、わざわざ運動なんて!って気持ちも、わかります。日常のよくあるシーンで健康的な股関節を取り戻す方法、集めてみました。
股関節の痛みや違和感の原因のひとつは、関節が硬くなって可動域が狭まること。これを改善するためにはストレッチや筋トレでセルフケアに努めるのが最上策。さらにプラスαとして、日常でできるとっておきのエクササイズがある。その名は“ジグリング”、爪先を床につけて踵を小刻みに上下させる運動のこと。そう、いわゆる“貧乏ゆすり”の動きだ。
股関節を小刻みに動かすことで滑膜から滑液が分泌されると、股関節のスムーズな動きが促され、軟骨に栄養がデリバリーされる。北里大学大学院医療系研究科でも変形性股関節症の保存療法として有効視されているという話。
さあ、いつでもどこでもゆらそう、股関節!
バスや電車を待つ間、踵を上げ下げしたり、膝を内外に揺らしたりしてみよう。ふくらはぎの力を使ってリズミカルに。お行儀が悪い? いいえ、ジグリングですから!
骨盤を引き上げて片脚立ちになってフリー状態の反対側の足を上下させる。厳密に言うと足というより骨盤を引き上げたり落とす動き。だけどこれもまたジグリング。
おじぎをする機会があったら必ずお尻を後ろに引いて股関節から上体を曲げる。股関節を動かす=ジグリングと捉えれば、どんなシチュエーションでも実践できる。
比較的大きな動きでも滑液は出るのでリモートワーク中はこまめに脚を動かす。脚を組んでいるなら組み替える、片足を座面に乗せる、膝を抱えてお尻を伸ばす等々。
階段は絶好のジグリングの機会。1段上るときに股関節を軽く屈曲させたら上り切った後に股関節をピーンと伸ばす。片足リードで5段上ったら、逆足リードで5段上ろう。
腰骨のグリグリを片手でつまみ、足を1歩前に出して踵を地面につける。そのまま爪先をワイパーのように左右に動かす。膝を伸ばしたまま行おう。もちろん、逆足でも。
ベッドの上でスマホ動画を見るときは、まずうつ伏せになり、膝を90度に曲げる。そのまま膝下を外に倒して元に戻す動きを繰り返そう。滑液、ドバドバ放出中だ。
取材・文/石飛カノ 撮影/安田光優 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 イラストレーション/mutsumi 監修/中村直樹(アジアNOVASTストレッチ協会代表理事)
初出『Tarzan』No.862・2023年8月3日発売