蛇腹を伸ばして絞る!腹を凹ませる体幹トレーニング5種目
体幹作りの狙いは、その働きを高めることにある。とはいえ、体幹の働きが高まるとそれに付随して、前向きな変化が起こる。そこで、体幹作りのモチベーションにも繋がる目的別の体幹作りメニューを紹介。今回は、押しつぶされた蛇腹をスッキリ伸ばし、腹を凹ますのに有効な体幹メニュー。
取材・文/井上健二 撮影/石原敦志 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 トレーニング監修&アレンジ/川谷響(マンマビレッジ代表パーソナルトレーナー) トレーニング参考/PHIピラティス
初出『Tarzan』No.857・2023年5月25日発売
目次
潰れた体幹をスッキリ伸ばして凹ませる
体幹作りの狙いは、腹を割ったり、凹ませたりすることではない。見かけではなく、体幹の働きを高めることが主眼なのだ。でも、体幹作りを正しく続ければ、結果的に腹がスマートに引き締まり、見た目も良くなる。
そもそも体幹は、胸郭と骨盤というフレームの間にある“空白地帯”。筋肉がきちんと働かないと、蛇腹を潰したように体幹が縮み、太っていなくても腹がせり出てくる。それなのに、6パックが欲しくて、床に仰向けで上体を起こすフッキン運動ばかりを繰り返していると、体幹を収縮させるパワーがどんどん強まる。
そのため、蛇腹がより潰れて、腹が凹みにくくなる恐れもある。
体幹作りで深層のインナーマッスルの機能が上がると、腹圧も上昇。蛇腹がスッと伸びるように、腹が凹みやすくなる。また、筋肉のストレッチを意識して体幹作りを行うと、反対側の拮抗筋の収縮が一層促されるため、筋トレ効果もアップする。週3回以上をメドに続けたい。
① サイドベンド(左右交互に各5回×1〜2セット)
脇腹の蛇腹をシャキッと伸ばす
❶床で仰向けになり、両膝を腰幅に揃え、90度曲げて立てる。 ❷両手を頭の後ろに添える。 ❸口から息を吐きながら、お腹がプルプルするところまで上体を起こす。❹腹圧が抜けない程度に、鼻から息を軽く吸って準備。
❺口から息を吐きながら、右側の腹筋を縮めて右腕を低く伸ばし、右足の踵にタッチする意識で。 ❻反対側の腹筋をしっかりストレッチする。
❼元に戻って息を軽く吸い、口から息を吐きながら左右交互に続ける。
② リーチツイスト(左右交互に各5回 ×1〜2セット)
対角の手足を大きく使い、腹の奥の奥まで刺激
❶床で仰向けになり、両膝を股関節の真上に上げ、ふくらはぎを床と平行に。 ❷両手を頭の後ろに添える。 ❸口から息を吐きながら、お腹がプルプルするところまで上体を起こす。 ❹腹圧が抜けない程度に、鼻から息を軽く吸って準備。
❺口から息を吐きながら、右脚を遠くへ、左脚を天井へそれぞれ伸ばす。 ❻上体を左へ捻りながら、右手で左足の爪先にタッチ。
❼左側の腹筋をしっかりストレッチする。 ❽元に戻って息を軽く吸い、口から息を吐きながら左右交互に続ける。
③ ニーリング・アームリーチ(左右交互に各5回×1〜2セット)
下半身を安定させて、両腕の動きで効かせる
❶床に左膝をついてしゃがみ、右足を前に出す。前後の膝を90度曲げる。 ❷上体を床と垂直に立て、背すじと首を伸ばし、肩(肩甲骨)を下げる。 ❸両肘を肩の高さで左右に開いて曲げ、前腕を床と垂直にし、手のひらを正面に向ける。 ❹腹圧が抜けない程度に、鼻から息を軽く吸って準備。
❺口から息を吐きながら、右側の腹筋を縮め、左膝からできるだけ遠くへ離すように左腕を対角へ伸ばす。 ❻肋骨を締め、右肘は床に向かって引き下げる。 ❼左側の体側をしっかりストレッチする。 ❽上体が後ろに倒れないように注意。
❾元に戻って息を軽く吸い、口から息を吐きながら続ける。左右を変えて同様に行う。
④ エルボー・トゥ・ニー(左右交互に各5回× 1〜2セット)
立って脇腹の蛇腹をダイナミックに伸ばす
❶両足を腰幅に開いてまっすぐ立つ。 ❷両手を頭の後ろに添える。 ❸腹圧が抜けない程度に、鼻から息を軽く吸って準備。
❹口から息を吐きながら、左側の腹筋を縮めて体側を曲げ、左肘と左膝をヘソの高さでタッチ。そのまま2カウント静止する。 ❺右側の体側をしっかりストレッチする。 ❻右足の踵で床を押しながら、体側を曲げる。
❼元に戻って息を軽く吸い、口から息を吐きながら左右交互に続ける。
⑤ チョップツイスト(左右交互に各5回×1〜2セット)
体幹を鋭くツイスト。腹をギュッと絞る
❶両足を腰幅に開いてまっすぐ立つ。 ❷両手を頭の後ろに添える。 ❸腹圧が抜けない程度に、鼻から息を軽く吸って準備。
❹口から息を吐きながら、ハードルを越えるように左脚を引き上げる。 ❺同時に左側の腹筋を縮めて体幹をツイストしながら、空気を切るように右腕を左膝の外側へ振り下ろす。 ❻右側の体側をしっかりストレッチする。
❼元に戻って息を軽く吸い、口から息を吐きながら左右交互に続ける。