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高タンパク、そして栄養豊富。朝からビーフ、で充実の一日を!
牛肉にはタンパク質だけでなく自律神経の働きをサポートしてくれる栄養素が豊富に含まれている。病気じゃないけど何となく不調、という人は、迷わずアメリカンビーフモーニング!
取材・文/石飛カノ 撮影/伊藤徹也 レシピ・調理/河村玲子 スタイリスト/西崎弥沙 編集/池田彰
初出『Tarzan』No.858・2023年6月8日発売
河村玲子さん
教えてくれた人
かわむら・れいこ 管理栄養士、パーソナルトレーナー。豊富な栄養知識とカナダで学んだダイエットビジネスの経験を生かした質の高い栄養&運動指導で定評を得る。
自律神経の働きをサポートする栄養素が豊富
ボリューム満点、200gのビーフステーキ朝食。これを食すのは筋トレ愛好者だけとは限らない。というのも、牛肉にはタンパク質だけでなく自律神経の働きをサポートしてくれる栄養素が豊富に含まれているから。病気じゃないけど何となく不調、というすべての人に向けて推奨したいモーニングメニューなのだ。
管理栄養士にしてトレーナーの河村玲子さんに詳しい話を伺おう。
「牛肉のようなタンパク質が豊富な朝食を摂ると、カラダの中で体内時計をリセットする物質が作られます。体内時計と自律神経の脳の中枢は同じ場所にあるので、自律神経のバランスも整いやすくなります。
また、タンパク質を構成する必須アミノ酸の中のトリプトファンは睡眠ホルモンの材料なので、朝のタイミングで摂れば夜の副交感神経の働きを促す作用も期待できます。さらに、牛肉に豊富に含まれるビタミンB12は酸化で傷ついた自律神経を修復する働きもあるのです」
なんと。朝食で牛肉を食すことでこれだけの恩恵にあずかれるとは驚きだ。でもどうせなら、このせっかくのご褒美、食材を選ぶことで最大限に生かしたい。たとえば同じ牛肉でも和牛に比べてタンパク質やビタミンB12の含有量が多いアメリカンビーフなら、より大きな自律神経調整効果が期待できる。
自律神経を整えてくれるアメリカンビーフの栄養素!
必須アミノ酸
睡眠ホルモンの材料補給で夕方以降の副交感神経が活性化。
ビタミンB12
神経細胞の調整や修復に欠かせないビタミンB12の作用にも期待。
タンパク質
和牛に比べてタンパク質が豊富。体内リズム調整で自律神経も活性化。
良質な睡眠がとれない、緊張や不安が高まりやすい、全身がだるいといった原因不明の不調を抱えているならば、迷わずアメリカンビーフモーニング。ところで、何故200gか? 答えは以下をご覧あれ。
朝の200gが、健康なカラダを作る!
朝から牛肉200gはトゥーマッチ?
いや、アメリカンビーフ200gに含まれているタンパク質は35.6g。1食分のタンパク質量として決して多すぎるということはない。
減量中でタンパク質がより必要がある人や筋トレをしている人ならば、体重1kgにつき1.5g程度のタンパク質が必要。体重70kgとしたら1日のタンパク質量は105g、1食35gとなる。そもそもタンパク質不足気味のニッポン人には、ぜひ確保してほしい量でもある。
卵にハムに納豆にと組み合わせてもこれだけのタンパク質量をカバーするのは難しい。その点、アメリカンビーフモーニングなら一皿メニューで効率的にタンパク質補給ができる。
下で紹介している「チージーステーキサンドイッチ」は忙しい朝でも簡単に作れ手軽にタンパク質補給ができる、河村玲子さんオススメのビーフモーニングメニューだ。ぜひ試してみてほしい。
日本人のタンパク質の摂取量
日本人のタンパク質摂取量は90年代後半をピークに低下し、今や戦後の復興時期と同レベル。2020年の1日のタンパク質摂取量は平均71.4g。男性の肥満や女性の痩せの原因ともいわれている。
ビーフモーニングおすすめレシピ「チージーステーキサンドイッチ」
朝、肉を焼くのは面倒でも、夕食のステーキを余分に焼いて、それを翌朝にチーズステーキサンドに仕上げる習慣を! レア状態で焼いておけば、翌日加熱しても美味しくいただける。レンチン玉ネギとチーズで仕上げれば、とろとろ食感のステーキサンドイッチが、簡単に出来上がり!
材料
- アメリカンビーフステーキ(※1)…200g分
- スライスチーズ(チェダーがおすすめ)…1枚
- レンチン玉ネギ(※2)…適量
- 食パン(8枚切り)…2枚
- バター:適量
作り方
① 冷蔵保存しておいたステーキを2cm角に切り、フライパンにレンチン玉ネギとステーキを入れ、火にかけて焦げないように温める。※時間があれば、肉を炒める前に電子レンジ200Wで90秒加熱する。
② ①にスライスチーズをちぎって入れて和える。
③ パンに②を乗せて挟む。
④ 温めたフライパンにバターを入れ、パンに焦げ目がつくまで、両面を焼く。
コラム:Let’s Try!ステーキの焼き方
材料
- アメリカンビーフステーキ肉…適量
- 塩…肉の重量の1%
- オリーブオイル…適量
- ニンニクスライス…適量
作り方
- アメリカンビーフステーキ肉を冷蔵庫から出し、塩を全体にまぶしたら室温に戻す。にじみ出てきた汁はキッチンペーパーで最後に拭う。
- フライパンにオリーブオイルとニンニクスライスを入れて弱火で加熱し、ニンニクの香りをオイルに移す。
- 弱~中火にし、1の肉を乗せる。1分ごとに裏返し、中心温度が55~60℃になるまで焼く。厚さ2㎝程度の肉なら、中火でおよそ4~5分ほど。
- アルミホイルで3の肉を包み、10分ほど寝かせる。
- 朝食に使用する分は、冷めてから冷蔵庫に入れる。