- 整える
タンパク質と、何が同じで、どう違う?ジェーン・スーと〈味の素(株)〉社員が語るアミノ酸のこと。
PR
健康を維持するために、歯医者は生涯欠かせない存在。ただ、“キュイーン”や“ガリガリ”などの音を聞くだけでゾッとするという歯医者嫌いもいるのでは。今回は、そんな人々を救う歯科麻酔や、いい歯医者の選び方を伝授。いざ、安心して歯医者へ!
死ぬほど歯医者が怖いという人に朗報だ。日本歯科大学新潟生命歯学部・歯科鎮静リラックス外来の大橋誠教授によれば、
「口の中はマイクロミリ単位で物を感知できる繊細な部分。歯科治療でドキドキしたり気が遠くなるというのはある意味ガードシステムで自然な反応です。そこで我々がよく行うのが、ガードシステムを完全に抑え込まないレベルで麻酔をかける精神鎮静法という方法です」
術前診察・検査→1~2週間後にモニター装着→酸素吸入→静脈路確保→鎮静薬投与→治療→ 休憩(1〜2時間)→帰宅
精神鎮静法はいきなり行うわけではない。事前に診察や検査を行い、1~2週間後に鎮静薬投与となる。治療中は血圧、脈拍、心電図、酸素飽和度などを連続で測定。随時血糖値も計測する。術後は休憩を取って帰宅。資料提供/大橋誠
「ラムゼイの鎮静度」とは鎮静薬を使用中の患者の状態を評価するスケール。このうち歯科麻酔では2から3の状態を目指す。
歯科麻酔学会の認定医が血圧や脈拍など患者の状態を常にチェックしながら点滴によって麻酔薬を投薬。気分を鎮静化させる神経伝達物質、GABA受容体の作用が増強され、リラックスしながら治療が受けられる。
保険診療で親知らず、子どもの過剰歯の処置、外科的な処置などに用いられる。痛いの嫌いな人は日本歯科麻酔学会HPで認定医を探そう。
歯が生えて物が嚙めるようになったあたりで健診を受け、永久歯が生え揃ったところで矯正をして、中年以降は歯周病の治療とケアを続けて、高齢になってからは咀嚼のリハビリをする。
このように歯科医師は人の一生に寄り添う存在。だからこそ長く付き合えるいい歯医者さんを選びたい。歯科医師過剰といわれるがそれは都市部限定で、2040年以降は歯科医師不足になるという話もある。今のうちに選択眼を磨いておこう。
ポイントとしてはまず受診する前の条件を見極める。通いやすい場所か、予約制か否か、受付の対応がしっかりしているか。診療中は症状や治療計画の説明があるか、手鏡を持たせて説明してくれるか、歯科医師だけでなく熱心な歯科衛生士がいるか。
これらのポイントを踏まえ、マイデンティストを探すべし。
取材・文/石飛カノ イラストレーション/泰間敬視 取材協力/大橋誠(日本歯科大学新潟生命歯学部歯科麻酔学講座・歯科鎮静リラックス外来教授)
初出『Tarzan』No.844・2022年10月20日発売