「頭皮マッサージで頭の緊張をとる」|朝の自律神経メンテ術 2

ただベッドから起き上がれば、カラダが目覚めるわけじゃない。脳を起こし、臓器起こし…と、カラダの中で自律神経(交感神経と副交感神経)を切り替えるために何をすべきか。【朝の自律神経メンテ術】は起床後にできるメソッドを紹介。2つめは「頭皮マッサージ」について。

取材・文/石飛カノ 撮影/山城健朗 ヘア&メイク/天野誠吾 スタイリスト/高島聖子 取材協力/菅原洋平(作業療法士)

初出『Tarzan』No.821・2021年10月7日発売

頭皮マッサージで頭の緊張をとる

むくんだ頭皮の下の筋膜をほぐそう

筋肉を覆う筋膜は全身を包み、筋肉の連動を助ける。ただ、この膜が弊害になることもある。どこかの筋肉が凝り固まると、その方向に引かれて他の部分に悪い影響が出るのだ。

とくに、頭皮の下の帽状腱膜は悪影響を受けやすい。硬くなったり、逆にむくんだりして自律神経の乱れを生み出す。だから、まず朝は軽く頭皮を整えてスタートしたい。

5つの頭皮マッサージ

呼吸に合わせて、指を動かそう。写真の中の百会(ひゃくえ)は頭頂部にあるツボ。百のツボが会う場所という意味があり、多くの症状の改善が期待できる。

1. 生え際から頭頂部を手櫛のようにほぐす(2〜3回)

  1. 左右の小指をくっつけ、すべての指を髪の生え際に当てる。
  2. フーッと大きく口から息を吐きながら、頭頂部にある百会というツボに向かう。
  3. 手櫛のように指でやや強くかき上げる。
2. 耳のまわりから頭頂部の緊張を解く(2〜3回)

生え際から頭頂部を手櫛のようにほぐす

  1. 両手の指を立てるように丸める。
  2. 手のひらの中央に耳が来るように手で覆い、指を耳のまわりに当てる。
  3. フーッと大きく口から息を吐きながら、百会に向かって、指でやや強めにかき上げる。
3. 鼻筋を伸ばして、呼吸をラクにする(ゆっくり2呼吸)

  1. 鼻の骨の両脇に、左右の中指の腹を押し付ける。
  2. 鼻でゆっくりと呼吸しながら鼻筋の両端を指で左右に揺らす。
  3. 皮膚表面をさするのはでなく、皮膚の下にある筋肉を動かすように行う。
4. うなじから頭頂部の柔軟性を高める(2〜3回)

  1. 両手をやや丸めるようにして指先を揃える。
  2. 指をうなじに押し当てる。
  3. フーッと大きく口から息を吐きながら、百会に向かってやや強めに、指で手櫛のようにしてかき上げる。
5. 耳をつかんでまわし、脳への血流UP(5回まわす)

  1. 耳全体を付け根から、しっかりと指でつかむ。
  2. フーッと口から息を大きく吐きながら、つかんだ指で耳を後方へと引っ張る。
  3. そのまま大きな円を描くようにして、上下に5回まわす。