便がするりと出ないのは、腸の働きが何らかの原因で滞っているから。なので、まずは原因の洗い出しをすることが第一歩。代表的な便秘のタイプはストレス、生活習慣、筋力低下の3つだ。
この記事では「筋力低下タイプ」のチェック項目と快便メソッドを紹介する。
まずはチェック!あなたは筋力低下タイプ?
- 駅の階段を上るだけで疲れてしまう。
- 定期的な運動習慣がない。
- 段差がないところでよく躓く。
- 目を閉じて片脚で立つと、30秒ふらつかずにキープできない。
→1つでも当てはまったら…疲労などによって腸の筋力が低下しているタイプ
筋力低下タイプの快便メソッド
脳の指令を受けずとも腸は独自の力で動き、便を少しずつ確実に肛門まで押し出していく。これがいわゆる“蠕動運動”と呼ばれるもの。ところが、加齢によって腸の筋力が低下すると、便を押し出す力も弱くなり、便秘が引き起こされることもしばしば。
加齢だって? いやまだそんな年齢じゃないし、というあなた、油断は禁物だ。上のチェックの片脚立ちでふらついたという人は、若くして全身の筋力および腸の筋力が衰えている可能性が高い。考えられる原因は疲労の蓄積、あるいは極端な運動不足などだ。
衰えた腸の活動をマッサージで手助けしつつ、腸まわりの筋肉を鍛える運動を。
①マッサージ
ご存じのように大腸は小腸のまわりをぐるりと取り囲むようにして走っている臓器。下腹部の右下から右上に走る上行結腸→右上から左上に向かって走る横行結腸→左上から左下に向かう下行結腸→カーブを描くS字結腸→直腸へと連なる、いわば一本の管だ。
管の各部が収縮と弛緩を繰り返して蠕動運動が成り立っているが、筋力低下でそれが叶わない場合は手で腸の形状に沿って(1)マッサージ、または指でぐっと押す(2)指圧を施してみよう。マッサージは仰向け姿勢で、指圧は立位や座位で。
②腸筋を活性化する運動
腸の動きが悪いなら手の圧で強制的に便を押し出す。でもこれはあくまで緊急対処。並行して必ず行ってほしいのが運動だ。
まずは物理的に腸に刺激を入れるエアバイシクル運動。両脚をダイナミックに動かすことで腹圧がかかると同時に腸が直接刺激される。その刺激で排便が促される効果が。
そして、腸まわりの筋肉を鍛える腸運動。一見地味だが腸の筋力アップが期待できる。決して負荷が大きな運動ではないので、毎日行う習慣を。腸が自力で動くようになれば、便秘体質から卒業できる。