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自分のカラダを思い通り、自在に動かすために重要なキーワードが「モビリティ(可動性)」。そんなモビリティに着目したストレッチを紹介。今回のテーマは「しつこい腰痛をリセットする」モビリティUPストレッチ。
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モビリティの何たるか、そして自分の関節可動域もある程度はわかったところで、早速“動けるカラダ”を目指しメソッドを実践しよう。
「一般的にカラダのモビリティを司っているのは筋肉が43%、関節が38%、残り19%が筋膜です。つまり本当の意味でモビリティを手に入れたければ、まずカラダの表面に近い筋膜を“筋膜リリース”によって緩め、静的ストレッチで筋肉の柔軟性を獲得し、そのうえで関節可動域をより広げるための動的ストレッチを行う。この3つを順番にこなすストレッチ・サーキットがおすすめ」(トレーナーの齊藤邦秀さん)
今回は「しつこい腰痛のリセット」を目的としたストレッチサーキットを紹介する。
『ターザン』読者には言うまでもないことかもしれないが、ストレッチは腰痛にも効果的だ。そのアプローチは太腿、特に裏側にあるハムストリングスがメインとなる。尻の付け根から膝裏につく3つの筋肉の総称だが、ここが硬くなり縮むと膝が伸びなくなってしまい、股関節の動きが悪くなり、骨盤が自然と後傾して腰が丸まる。その状態が続くと腰まわりの負担が大きくなり、腰痛につながるというわけ。
まず太腿の前後をフォームローラーで緩め、ゆっくり伸ばすストレッチ。そのうえで股関節とハムストリングスを使う動的ストレッチを行う。スタビリティメニューもしっかりと行い、適度な刺激を与えながら体幹を強化していこう。
全身の関節にはモビリティ優位とスタビリティ優位、2つのタイプがある。ストレッチ・サーキットはモビリティを高めてカラダの動きを自在にすることが主な目的だが、そうしてカラダを緩めるだけでは少し物足りない。
関係する部位や体幹のスタビリティトレーニングを行い、安定性を高めておくことが重要だ。
スタビリティトレーニングは筋肉の柔軟性や関節の可動範囲、さらにモビリティ(可動性)が狭いままでやっても使える部位と使えない部位の差が大きくなってしまう。ストレッチ・サーキットにプラスすれば、特定の部位に負担をかけずに全身の安定性を養うことができる。
取材・文/黒田創 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)
初出『Tarzan』No.810・2021年5月13日発売