入浴でエネルギー消費?
自律神経にはリラックスを誘う副交感神経と活動を促す交感神経がある。ヒトが熱さも冷たさも感じない、いわゆる不感温度では副交感神経が優位になり、のんびりゆっくり長い時間風呂に入ることができる。
ところが、熱さ、冷たさを感じる温度では、交感神経が優位になる。そして、この神経が働き始めると、心拍数が上がり、血管は収縮し、発汗作用が高まるなど、身体活動が高まっていく。その結果、エネルギー消費が大きくなるのだ。
かしこい入浴で痩身。
では42度での入浴とストレッチを使い、痩身を狙ってみたい。3分間の入浴を3回繰り返し、その間に35~36度のシャワーを浴びつつ、2種類のストレッチを行う。入浴→シャワー&ストレッチ、また入浴→シャワー&ストレッチ、最後に入浴という具合。さらに入浴後に3種のストレッチだ。10分のジョグに匹敵するエネルギー消費が期待できる。
・入浴中にもストレッチ
入浴中は発汗するので前後の水分補給は必須。また脱衣所も暖めるなどして、急激な温度変化対策も十分にしたい。これらに留意し、実践しよう。風呂に入っただけで、緩んだカラダを引き締めることができる。毎日気軽にやっていってもらいたい。
・入浴後のストレッチ
普通、ストレッチといえば特定の筋肉を伸ばすことが目的となる。だが、今回ここで紹介するアクティブストレッチは縮めることに主眼を置いている。
多くの筋肉は拮抗する筋肉を持つ。たとえば、上腕の表側の筋肉・上腕二頭筋と裏の上腕三頭筋は拮抗している。二頭筋の仕事は腕を曲げること、三頭筋は伸ばすことだ。両方が同時に働いたら、肘は動かない。そのため、一方の筋肉が縮むと、拮抗する筋肉は弛緩するようになっているのである。
これを利用するのがアクティブストレッチ。筋肉が縮むことを意識して、拮抗する筋肉を伸展させるわけだ。筋肉の収縮にはある程度力を入れる必要があり、これにより交感神経を刺激して、エネルギー消費を多少は継続できるという利点があるのだ。
やり方は、次の3種類のストレッチを1つずつ行い、これを2回繰り返す。風呂から出たらすぐに行おう。