老後に寝たきりにならないためのトレーニング、ありますか(50代女性)
読者から寄せられた質問に、『ターザン』が誇る一流トレーナーがズバリ回答! 筋トレ・ボディメイクの悩みには、日本体育大学体育学部准教授にして現役ボディビルダー、「バズーカ岡田」の異名でも知られる岡田隆先生が向き合います。
取材・文/黒田創 イラストレーション/unpis
岡田隆先生
教えてくれた人
おかだ・たかし 日本体育大学体育学部准教授。柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。「バズーカ岡田」の異名で筋トレなどを各メディアで解説。現役ボディビルダーで2016年日本社会人ボディビル選手権大会優勝。著書多数。
今回の質問
現在55歳ですが、今からトレーニングを始める上でどんなメニューをやればいいか是非教えていただきたいです。いまさらボディメイクという感じでもないのですが、老後に寝たきりにならないように今から準備しておきたいです。(50代女性)
55歳からでもカラダは余裕で仕上げられます
いまさらと仰いますが、とんでもない!
まずオススメしたいのは自体重トレーニング(自重トレ)。「鍛える」というとジムに行ってダンベルやバーベルを挙げたりマシンをやったりというイメージが強いですが、まずは自体重トレーニング(自重トレ)を丁寧にやること。
特に女性でカラダのラインをきれいに見せたい方は、自分のカラダを上手にコントロールする術を初心者のうちに身につけておきましょう。
女性であれば膝をついてのプッシュアップや、ペットボトルを引くロウイング、スクワット、そして基本の腹筋&背筋運動。これだけでも十分鍛えられます。
膝つきプッシュアップのやり方
何か月か続けているうちにカラダが慣れてくると思うので、そこでジムに行って重量をかけて違う刺激を入れていく。こんなスタンスでいいと思います。
自体重トレーニングをしっかりやったうえでマシンやウエイトトレーニングをやると、いきなりマシンに手を出すよりもカラダの使い方や部位への意識などがまったく違ってくるんですよね。カラダのコントロール能力が向上していますから。
トレーニングマシンと合わせれば全身をまんべんなく鍛えられる!
トレーニングマシンは特定の部位に負荷がかかるようになっていますから、最初からそればかりやってしまうと偏った筋肉のつき方になってしまう。最初に自重トレをやった方がいいというのは、それを防ぐのも目的です。自重トレは、多くの筋肉が同時に使われるので、特定のパーツを鍛えもらすことが少なくなります。
ジムではベンチプレスにラットプルダウン、スクワット、デッドリフトという“BIG3”、それに加えてラットプルダウン、さらに自体重による腹筋と背筋運動。こんな感じで全身まんべんなく鍛えるといいでしょう。
ラットプルダウンのOKフォーム
自重トレをしっかり行い、日々自分のカラダを使いこなすことに慣れていれば、老後の寝たきりリスクも減っていくはず。たかが自体重トレーニング、されど自体重トレーニングです!
実は私、自重トレにはかなり健康的に良い効果があると考えていて、自重トレ器具を開発しました。これだけでもかなりいい体が作れますので、ぜひ!