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「運動神経」の正体は、8つの能力に分かれている

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運動神経とは「情報処理系」の能力。

筋トレで筋力をガシガシと強化し、走って持久力を高めても、晴れて完全無欠になれるわけではない。

見過ごせないのは「コーディネーション能力」。自らのカラダを巧みに操る能力で、およそ40年前に旧東ドイツのスポーツ科学者が提唱し始めたのがきっかけとなり、その重要性は冷戦終結後に全世界へ一気に広まった。

「これがいわゆる運動神経の正体。筋力や持久力が筋肉を中心とするエネルギー代謝系の能力としたら、コーディネーション能力は脳&神経と筋肉の連携を介した情報処理系の能力です」(パーソナルトレーナー・齊藤邦秀さん)

筋力や持久力といったエネルギー代謝系の能力が高くても、脳&神経という全身の司令塔がそれらを器用に調整できなかったら、パフォーマンスは上がらない。

栄養に喩えると、エネルギー代謝系が糖質などの3大栄養素だとしたら、コーディネーション能力は3大栄養素の代謝に不可欠なビタミンやミネラルのような役割を担うのだ。

運動神経を支えている7大能力+1。

リズム タイミングを上手に摑み、リズミカルに動ける能力。耳から聞いた音や、目で見た動きに合わせながらテンポよく動く。
反応 合図などに反応して、的確なリアクションで素早く適切に対処する。野球の至近距離からのノックをこなすには、反応能力が不可欠。
定位 対象物と自分との位置関係を正しく把握して認識する能力。他人やモノとの距離感をきちんと見極めて、空間把握を行っている。
分化 手足を思い通りにきめ細やかに使いながら、バットやボールなどのモノを思い通りに操作する能力。巧緻性。識別能力とも呼ばれる。
柔軟性 筋肉に柔軟性があり、関節を可動域のフルレンジでしなやかに動かせる能力。7つの要素を十二分に発揮するための土台となる。
連結 上半身、下半身、体幹といったパーツを連携させてスムーズに動かす能力。ドラマーのように手足をバラバラに動かす能力も含む。
変換 バスケットボールやサッカーのドリブルのように変化する状況に巧みに対応しながら、動きをスピーディかつ正確に切り替える能力。
バランス どのような状況下でも姿勢と重心を正しく保てる能力。一度崩れそうになった体勢を素早く立て直して、リカバリーできる。

取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 監修・指導/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ)

(初出『Tarzan』No.766・2019年6月13日発売)

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