筋肥大を狙うなら高重量のバーベルで。上半身のテッパン筋トレ6つ
上半身にきっちり効くバーベル。ウェイトの重さに負けぬよう、正しいフォームで行おう。バーベルトレーニングをやるときに気をつけるべき「鉄則」に加え、「ベンチプレス」や「アップライトロウ」といった鉄板のトレーニング6つを動画でチェック!
取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 監修/清水 忍(IPF) 撮影協力/THINKフィットネス
(初出『Tarzan』No.731・2017年11月22日発売)
ベンチプレスの正しいフォームは?
ベンチプレスはラックから外したバーベルを肩の真上に差し上げてから、乳首レベルまで下ろすのが正解。ラックオフしていきなり乳首ラインまで下ろすのはNGだ。
上記を踏まえて、まずは3つの鉄則を頭に入れておこう。
バーベルトレーニング、3つの鉄則
1. 適切なウェイトを選んでオールアウト
筋肥大狙いなら、一度に8〜12回しかできない重さ(8〜12RM)で限界まで8〜12回行い、60〜90秒の休憩を挟んで3セット行うのが理想。8〜12回の間を取って「10回×3セット」だ。
2カウントで動かし、フィニッシュで1カウント静止。2カウントで戻す。でもバーベル初心者が限界まで攻めるのは不安だから、初めは12RM×10回で寸止め。慣れたら12RM×12回⇒10RM×8回⇒10RM×10回と追い込む。
一度に複数の種目を行うなら、元気なうちに重たいウェイトを使う胸や背中といった大筋群から始め、次に肩や腕といった小筋群へ。同じ部位は2〜3日おきに週2〜3回行う。
2. 特色を生かしてダンベルと使い分ける
筋肥大させるには、筋肉がクタクタになるまでオールアウトさせるべき。手っ取り早くオールアウトさせるには重たい負荷を加えるのが近道であり、バーベルは高重量が扱えるから効果がそれだけ高い。
バーベルはシャフトの左右にプレートを付けて、両手でシャフトを握る。ゆえに安定性が高くてバランスが取りやすいから、片手で持つダンベルよりも重たいウェイトが容易に扱いやすいのだ。
ただしバーベルは原則的に押す、引く以外の動きはできない。フライやサイドレイズのように弧を描いて開いたり、閉じたりする動作はダンベルが得意だから、必要に応じてダンベルを組み合わせよう。
3. 前後のセッティングを疎かにしない
パワーラックと呼ばれる金属フレームを箱状に組んだ丈夫なラックがあれば、バーベルトレのド定番であるベンチプレス、スクワット、デッドリフトというビッグ3は安全に行える。
ベンチプレスとスクワットにはよりコンパクトな専用ラックもある。自宅にパワーラックを導入するのはスペース的にもコスト的にも大変だから、これらの専用ラックを使うのが普通(デッドリフトはフロアで行える)。
ラックからバーベルを外し、開始姿勢を取るまでのラックオフ、筋トレを終えてバーベルをラックへ戻すラックオンまで気を抜かないように。重たいバーベルのラックオフ&オンを失敗すると危険!
バーベルで上半身を鍛えるテッパン6つ
1. ベンチプレス(ターゲット:大胸筋、上腕三頭筋)
頭、背中、お尻をベンチにつけて仰向けになり、両足を床に下ろす。バーベルを肩幅より広めの位置で握り、フックから外し、肘を伸ばして肩の真上に上げる。乳首すれすれまでシャフトを下ろし、肩の真上に戻す。 手首を返す背屈(手の甲が前腕に近づく動き)を行うと重みが手首に加わり、危険。手首は返さないように。
2. ベントオーバーロウ(広背筋、僧帽筋)
床に置いたバーベルを肩幅で握り、両足を肩幅に開いて立つ。股関節から上体を45度より深く前傾させ、肘を伸ばして肩の真下にシャフトを下げる。肩甲骨を寄せて肘を天井に突き刺すようにシャフトを下腹部へ引き上げ、戻す。
3. バックプレス(ターゲット:三角筋)
バーベルを肩幅の1.5倍から2倍程度の広めの位置で握ってフックから外し、首の後ろに担いでまっすぐ立つ。左右の肩甲骨が開かないように寄せたまま、肘を伸ばしてシャフトを後方へ差し上げ、元に戻す。
4. アップライトロウ(ターゲット:三角筋)
床に置いたバーベルを拳1個分の隙間を空けて握り、両足を肩幅に開いて立つ。背すじを伸ばし、肘を伸ばしてシャフトを太腿に下げる。肘を天井へ突き刺す意識で肩の高さまで引き上げ、戻す。
5. バーベルカール(ターゲット:上腕二頭筋)
床に置いたバーベルを肩幅で逆手に握り、両足を肩幅に開いて立つ。股関節から上体を軽く前傾させて、肘を伸ばし、脇を閉じてシャフトを太腿に下げる。肘のポジションを固定してバーベルを胸まで引き上げ、元に戻す。
6. トライセプス・エクステンション(ターゲット:上腕三頭筋)
頭と背中をベンチにつけて仰向けになり、両足を床に下ろす。バーベルを肩幅より狭い位置で握り、ラックから外し、脇を締めて肘を90度曲げ、シャフトを前髪の生え際すれすれに下ろす。肘を伸ばして肩の真上に上げる。
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