オイルファーストに味変を。糖質控えめの自家製ドレッシングレシピ。

油から食べる“オイルファースト”も、毎回同じでは飽きてしまう。そんな時こそ自家製ドレッシングの出番。余分な糖質を避けつつ、素材の風味を生かした多彩なレシピで、サラダも主役級に!

取材・文/井上健二 撮影/大島千尋 料理監修/髙山かづえ(料理研究家)

初出『Tarzan』No.906・2025年7月3日発売

オイルファーストマイドレッシング

常備しておけばいつでも楽しめる、自家製ドレッシング。

食材に植物油やマヨネーズをかけるだけで、手軽に実践できるのがオイルファーストの利点。でも、毎回それでは飽きてくる。そこでチャレンジしたいのが、自家製ドレッシング作り。

ドレッシングはたくさん市販されているが、意外な盲点もある。油だけではなく、控えるべき糖質が入っているケースも多いのだ。

「ドレッシングに欠かせないのは酢などの酸味。その角を取って全体をまとめるために、甘味料が添加されているケースが大半です」(料理研究家の髙山かづえさん)

自分で作れば、余分な甘味料を入れなくて済む。酸味の角を取るために、少量のフライドオニオンやオイスターソースなどを活用するといい。髙山さんお薦めのドレッシングレシピを紹介するので、気になるものを作ってみよう。

保存する際の注意点。
  • 清潔な保存容器を用意する。
  • 酸味があるので金属製はNG。ガラス製がベスト。
  • 冷蔵庫で保存して1週間ほどで使い切る。
    (生の野菜を使うニラシソドレッシングは2〜3日以内に使い切る。)

オイルファーストマイドレシング

1.ニラシソドレッシング|緑黄色野菜たっぷりの「食べるドレッシング」。

刻んだニラとシソがたっぷり入る“食べるドレッシング”。緑黄色野菜の王様であるニラからβ-カロテンなどの栄養素が摂れる。 サラダ以外では、茹でた中華麺などの麺類と和えるほか、水餃子や焼き餃子の付けタレにもいい。

水餃子にも

材料(150mL)
  • ゴマ油大さじ4
  • 酢、醬油…各大さじ1
  • オイスターソース…小さじ1
  • ニラ… 1/2束(50g)
  • シソ…10枚
  • 生姜1かけ(10g)
作り方
  1. ニラ、シソ、生姜を粗みじん切りにし、保存容器(具材が多いので口が広いタイプがお薦め)に入れる。
  2. 1に残りの材料を加えてよく混ぜる。使う前によく混ぜる。

2.カレー味噌ナッツドレッシング|スパイス×発酵×食感が三位一体。

刻んだナッツの食感も楽しい、カレー味噌風味で自己主張強めのドレッシング。 サラダ以外では、蒸した鶏ささみや胸肉にオイルをプラスするのに最適。同じく茹でたエビやタコに加えるとワンランク上の味わいになる。

材料(150mL)
  • 米油(またはサラダ油)…大さじ4
  • 酢、味噌各大さじ2
  • ミックスナッツ…30g
  • カレー粉、おろしニンニク…各小さじ1
  • おろし生姜小さじ2
作り方
  1. ミックスナッツを粗みじん切りにする。
  2. フライパンに油を中火で熱し、ニンニクと生姜を加える。
  3. 混ぜながら加熱し、フツフツと泡が出てきたら火を止め、カレー粉を加えて混ぜる。
  4. 残りの材料も加えてよく混ぜ、保存容器(粘度が高めなので口が広いタイプがお薦め)に移す。使う前によく混ぜる。

3.ゴマ辣ドレッシング|フライドオニオンで酸味がまろやかに。

ゴマで香ばしさと油分をプラスした醬油ベースのドレッシング。フライドオニオンの自然な甘みで酸味をまろやかにする。 サラダ以外では、茹でた中華麺などの麺類に絡めるほか、茹で豚の薬味、野菜炒めの調味料としても重宝する。

材料( 150mL)
  • ゴマ油…大さじ4
  • ラー油小さじ1
  • 酢、醬油各大さじ2
  • 白炒りゴマ、フライドオニオン(市販品)…各大さじ1
作り方
  1. フライドオニオンは指で揉んで細かく砕く。
  2. 材料を保存容器に入れてよく混ぜる。使う前によく混ぜる。

オイルファーストマイドレッシング

4.ハーブドレッシング|中華、イタリアンと自在にアレンジ可能。

油:酢=3:1という基本の割合を覚えておけば、ゴマ油で中華風、オリーブオイルでイタリア風などにアレンジ自在。 サラダ以外では、焼き魚にタマネギやキュウリのスライスと一緒に和えると、即席のエスカベッシュ風に。

材料(150mL)
  • 米油(またはサラダ油)大さじ6
  • 酢…大さじ2
  • フレンチマスタード、ミックスハーブソルト…各小さじ1
作り方
  1. 油以外の材料をボウルに入れてよく混ぜる。
  2. そこへ油を少しずつ加えながらよく混ぜる。
  3. 保存容器に移し、使う前によく振る。

5.梅ネギドレッシング|梅の酸味、ネギの甘みと辛みが◎。

ひと手間だが、熱々の油をネギにかけると、ネギ本来の甘みが際立ってびっくりするほど美味しくなる。 サラダ以外では、新鮮な刺し身にかければ、あっという間にカルパッチョ風に。鰹節の風味も生きる。冷や奴にもマッチ。

カルパッチョにも

材料(150mL)
  • 米油(またはサラダ油)… 大さじ6
  • 酢…大さじ2
  • ネギ1/2本(50g)
  • 梅干し…1個
  • 塩…小さじ1/4
  • 鰹節1袋(4g)
作り方
  1. 鰹節は袋のままよく揉み、細かく砕く。梅干しはタネを取って刻む。ネギを細かく刻んでボウルに入れる。
  2. 油を小鍋に入れて薄煙が上がるくらいまで熱したら、ネギに回しかける。
  3. 残りの材料をボウルに加えてよく混ぜ、保存容器(具材が多いので口が広いタイプがお薦め)に移す。使う前によく混ぜる。

6.シーザードレッシング|おなじみのドレッシングをこってり濃厚タイプに。

通常のシーザードレはヨーグルトなどを使うのでサラサラしているが、こちらはオリーブオイル+マヨネーズで粘度も油分もたっぷり。アンチョビペーストが入るとコクがアップ。 サラダ以外では、ローストビーフ、唐揚げなどの揚げ物に。

材料(150mL)
  • オリーブオイル、マヨネーズ…各大さじ5
  • 粉チーズ、レモン汁…各大さじ1
  • おろしニンニク…小さじ1/4
  • アンチョビペースト(なければ塩)…小さじ1(塩の場合は小さじ1/4)
  • 粗挽き黒コショウ少々
作り方
  1. 油以外の材料をボウルに入れてよく混ぜたら、油を少しずつ加えながらさらによく混ぜて、保存容器に移す。