オイルファーストな朝食で、1日の食欲をコントロール!

トーストやおにぎり、フルーツなど、朝食はつい糖質を多く摂ってしまいがち。食後高血糖を防ぐためにも、糖質は控えめに。代わりに油を加えることで、嬉しい効果が得られる。1日の始まり・朝食こそオイルファーストを!

取材・文/井上健二 撮影/大島千尋 料理監修/髙山かづえ(料理研究家)

初出『Tarzan』No.906・2025年7月3日発売

朝食にオイルをプラス

朝に油を摂るといいことだらけ!

オイルファーストと相性がいいのが朝食。朝食は自宅で摂ることが多いから、何をどの順番で食べるかは好きに決められるからだ。

しかも、朝食がオイルファーストだと、一日を通して血糖値も食欲も安定する。これは、食事が次の食事の血糖値に影響する「セカンドミール効果」によるもの。

夜間の絶食後に食べる朝食は、そもそも血糖値が上がりやすい。そこで糖質を過食すると食後高血糖が起こり、反動で血糖値が下がりすぎて空腹感がアップ。昼食を食べすぎる。昼食でも糖質を過食すると同じプロセスを辿り、夕飯も食べすぎる悪循環に。朝食こそ血糖値を上げにくいオイルファーストをルーティン化すべきなのだ。

ここでは定番の和食、洋食をオイルファーストにする方法を提案。スムージーやスープといった簡単朝食のアレンジ術も学ぼう。

和朝食|ご飯は減らし、おかずに油を。

Before|ご飯、焼き鮭、ホウレンソウとシメジのお浸し、納豆、味噌汁。

和食before

After|主菜と副菜をまとめてバターホイル焼き!

和食after

ご飯は2分の1から3分の1に減らす。代わりにツナのマヨネーズ和えをトッピング。鮭は塩焼きではなく、副菜とともにバターホイル焼きに。仕上げに追いオリーブオイルで油をプラス。納豆にも卵黄とゴマ油を。味噌汁は脂質多めの豚コマで作る具だくさんの豚汁にスイッチする。ご飯を終盤に回せばどれから食べてもOK。

【変更】

  • 鮭、ホウレンソウ、シメジのバターホイル焼き
  • 豚汁
  • 茶碗〜1/3杯

【追加

  • 卵黄+ゴマ油
  • ツナマヨ

洋朝食|満足感はそのまま、トッピングを工夫。

Before|トースト、ハムエッグ、ミニトマト、フルーツヨーグルト。

洋食ビフォー

After|パンを1枚に減らすかわりに、ピザトーストへグレードアップ。

洋食after

食パンは2枚→1枚。胡桃入りだと脂質アップ。薄切りのピーマンとタマネギ、チーズを乗せ、オーブントースターでピザトーストに。卵料理は卵2個とバター、ソーセージなどでスクランブルエッグに。トマトはオイルサーディンと和えると脂質とタンパク質が足せる。ヨーグルトは糖質が多い果物をカット。トーストは最後に食べよう。

【追加

  • オイルサーディン

【変更】

  • 水切りヨーグルト
  • ピザトースト(胡桃入り食パン6枚切り1枚etc.)
  • スクランブルエッグ(卵2個+ソーセージetc.)

スムージー|具材を変えて糖質ダウン。

Before|小松菜+バナナ1本+調製豆乳。

スムージー

After|バナナを減らし、アボカドで置き換え。

スムージーアフター

バナナはスムージーに欠かせないが、1本だと糖質が多すぎる。3分の1本に減らし、代わりに糖質ほぼゼロで脂質多めのアボカドを加え、豆乳より脂質が多い生クリームや牛乳でスムージーに。ゴマの風味がアクセント。

【変更】

  • 小松菜
  • バナナ(1/3)
  • 牛乳

【追加

  • アボカド
  • 生クリーム
  • 白すりゴマ

インスタントスープ|乳製品でオイルもコクもプラス。

Before|熱湯で溶かしたコーンスープ。

スープ

After|ホウレンソウスープをバターと牛乳で。

スープアフター

コーンスープよりホウレンソウスープの方が低糖質。粉末を熱湯で溶かず、温めた牛乳にバターを溶かしてから溶くと、リッチな味わいになる。仕上げに粉チーズをトッピングしてさらに油をちょい足ししてやろう。

【変更】

  • ホウレンソウスープ(市販)

【追加】

  • 牛乳
  • バター
  • 粉チーズ