
教えてくれた人
牛尾理恵(うしお・りえ)/健康的でおいしいレシピに定評がある。著書に『おいしく食べて美やせ体質になる! たんぱく質の絶品おかず』(扶桑社)など。
いろんなものに油をプラス!
サラダチキン、味噌汁、冷や奴、海藻、お浸しといったメニューは、低糖質でタンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維などの必須の栄養素が豊富。食生活の栄養バランスを整えてくれるが、オイルファースト的にはいずれも油(オイル)が少なめなのが難点。
そこで試したいのは、植物油、アボカド、チーズ、ナッツといったオイルリッチなアイテムのちょい足し。単に油分をプラスするだけにとどまらず、風味を美味しくアップさせる組み合わせを、料理研究家の牛尾理恵さんに考えてもらった。ちょい足ししたメニューから先に食べ始めれば、いつでもオイルファーストが気軽に行える。
ご飯やシリアルといった糖質が多い主食は、カーボラストで食事の最後に回すのが鉄則。さらにオイルをちょい足しすると、血糖値の上昇がより抑えられて効果的だ。
1.小麦ブランシリアル+牛乳+MCTオイル。
食物繊維が多く、糖質少なめのシリアルは朝食にピッタリ。定番の牛乳だけではなく、MCTオイルも追加してオイルファーストに。
2.納豆+アマニオイル。
納豆は脂質もタンパク質も摂れるが、タレは塩分、甘味料を含む。クセのないアマニオイルをかけると、タレなしでも大豆の旨みが引き立つ。
3.味噌汁+アボカド。
「味噌汁にフルーツ?」と一瞬思うけれど、アボカドには里芋っぽいホクホク感とズッキーニのような爽やかな風味があり、意外に合う。
4.卵かけご飯+ゴマ油。
白いご飯を玄米に替えるより、卵黄+ゴマ油で油をプラスした方が危険な血糖値の上昇は抑えられる。美味しすぎるので食べすぎに注意。
5.味付きメカブ+グレープシードオイル。
ブドウの種から搾るグレープシードオイルは、必須脂肪酸のリノール酸の含有量が多い。淡泊なので、メカブのみならず幅広い食材に合う。
6.リンゴ+カマンベールチーズ、アーモンド。
リンゴの酸味と甘味が、カマンベールチーズのコクとマッチする。カマンベールチーズには認知機能を上げる効果もあるといわれている。
7.キュウリの糠漬け+クリームチーズ、クルミ。
糠漬けとチーズはともに発酵食品だけに親和性が高い。クルミで食感の変化が楽しめると同時に、必須脂肪酸のα-リノレン酸も補える。
8.冷や奴+エゴマオイル。
納豆同様、豆腐も脂質とタンパク質が摂れる。醬油大さじ1杯に3g近い塩分が含まれるが、代わりにエゴマオイルをかけると減塩に。
9.サラダチキン+ヘーゼルナッツ。
あっさりすぎて食べ飽きるサラダチキンをナッツで味変。ヘーゼルナッツはオレイン酸が摂れるほか、抗酸化力の高いビタミンEの供給源。
10.ホウレンソウの和え物+クルミ。
青菜のお浸しにはすりゴマをかけることも多い。今回はゴマよりも油が多いクルミを加えてみる。その食感が食べ応えにつながる。