血流を促し疲れ顔をリセット。5分でできる整顔ストレッチ。

どんなに顔をエクササイズしても、土台となるカラダのバランスが悪ければ、血流が滞り、すぐに元通りになってしまう。カラダのアライメントを整えるストレッチを実践しよう。

取材・文/石飛カノ 撮影/北尾 渉 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 取材協力・監修/Yoshinori Ito

初出『Tarzan』No.902・2025年5月12日発売

5分の整顔ストレッチ
教えてくれた人

Yoshinori Ito(いとう・よしのり)/〈Freedom of Pilates〉ディレクター。2005年に渡米し、ピラティスインストラクターに。ニューヨークのスタジオで指導後、22年に帰国。東京・白金台にスタジオを開設。

隙間時間で頭もスッキリ。

ここからは別のアプローチで手軽に顔をリフレッシュする方法をご紹介。まず、背骨のアライメントを整える5分間ストレッチ。教えてくれるのは、ピラティスインストラクターのYoshinori Itoさん。

「日中、仕事などでストレスがかかると胸の真ん中が縮んで下がり、首や肩に力が入りやすい状態になってしまいます。すると、頭への血流が圧迫されて顔色が悪くなったり疲れているように見えます。そんなときに頭、首、肩、胸、骨盤の位置関係を整えると顔が若く見える効果が期待できますよ」

どんよりした疲れ顔ではプレゼンや交渉はうまくいかない。下で紹介する一連の流れのストレッチは5分で行える内容。昼休みやリモート作業の合間、スキマ時間に実践すれば血流が促され、顔も頭もスッキリ爽快。

その前に、簡単なテストで今の背骨の状態をチェックすることも忘れずに。

テスト1.壁に背中をつけて自然に立つ。

テスト1

頭、肩甲骨、お尻、ふくらはぎ、踵が壁についたら正しい姿勢。頭や肩甲骨が壁から離れたら胸が下がって肩や首に力が入っている証拠。

テスト2.壁に背中をつけて首を動かす

テスト

首がどこまで動かせるか可動域をチェックしておく。首を左右にどこまで倒せるか、真横にどこまで捻ることができるか、現状把握を。

1.骨盤を動かす。

骨盤を動かす

  1. 骨盤が後傾した状態でスタート。
  2. 腰に左右の手を当てて息を吸いながら親指で後ろから骨盤を押して前傾。このとき、腿裏も伸びる。
  3. 吐きながら膝を曲げて骨盤を後傾する。これを4呼吸繰り返す。

ポイント

手の位置は腰骨の上に親指をひっかけるようなつもりで。前傾させるときは親指で骨盤をグッと押し出す。

2.胸を動かす(その1)。

胸を動かすー1

  1. 続いて胸を動かす。左右の手を肋骨の真横に当てて肘を開く。
  2. 掌でぐっと肋骨に圧をかけ、思いきり息を吸いながら肋骨を膨らませるイメージで胸を張る。
  3. 吐きながら元に。4呼吸繰り返し。

3.胸を動かす(その2)。

胸を動かすー2

  1. さらに胸を動かす。左右の手で肋骨を押さえたら、息を吸いながら胸を大きく開き、片手を斜め後ろ方向に伸ばす。このとき首を捻って視線で掌を追う。
  2. 息を吐いて元に戻り、次は逆方向。8呼吸行う。

5.首を動かす。

首を動かす

  1. 続いて首の調整。左右の手で首の後ろをホールドし、親指を鎖骨にひっかける。
  2. 息を吸いながら親指で鎖骨を押し込んで小指で首を引っこ抜くつもりで頭を前に倒す。息を吐いて元に。4呼吸。

首を動かす1

手の位置は4本の指を首の後ろに当てて親指を鎖骨の窪みの部分に置く。

首を動かす

親指と小指で首を引っこ抜くイメージ。

5.目を動かす。

目を動かす

息を吸うときに肘をガン見。吐くときには目を緩めず、吸うときに再びガン見。片目ではなく両目でしっかり見る。

  1. 最後は目を動かして頭部の血流を促す。
  2. 両手を頭の後ろで組んで肘を引き上げ、上体を真横に倒す。息を吸いながら左右の目で下の肘を見る。そのまま4呼吸。
  3. 次は上の肘を両目で見て4呼吸。逆も。