メンタルヘルスの新常識。ストレスはスマホでチェックする時代へ。

体の不調は病院で調べる時代から、自分で測る未来へ。スマホやデバイスで手軽にストレスやホルモンバランスをチェックできるツールが続々登場し、メンタルヘルスの新常識となりつつある。

取材・文/河合萌花

初出『Tarzan』No.900・2025年4月3日発売

教えてくれた人

田中宏隆(たなか・ひろたか)/UnlocX代表取締役CEO。食のエコシステムづくりを事業とする〈UnlocX〉を創設。食に関わる事業開発伴走、コミュニティづくりに多数携わった経験を持つ。

ヘルスケアアプリで心身の異変を把握する未来。

カラダの異変は病院で調べるもの、という認識は、一昔前のものになるかもしれない。「コルチゾールやホルモンバランスの計測ツールを提供するスタートアップが増えてきている」と話すのはUnlocX代表取締役CEOの田中さん。話によれば、こうしたツールを用いたメンタルヘルスの状況把握が、海外企業では健康経営の一環として導入されつつあるのだとか。

日本でも、厚生労働省が従業員の精神状態を調べるストレスチェックの導入を推進している。海外のスタートアップ企業でも、日本未発表のメンタルケアアプリの開発が進んでいるとか。今後も動向から目が離せない。

〈Eli Health〉ホルモンの分析で、健康状態を把握。

Eli Health

ヘルスケア企業〈Eli Health〉は、リアルタイムで健康状態をモニタリングできるよう、コルチゾールやプロゲステロンなどのホルモンレベルを計測する体温計型ツールを開発中。WEBサイト

《cortiSense》唾液でストレスチェック。

cortiSense

スイスのヘルステックスタートアップ発。唾液中のコルチゾールレベルを10分以内に測定し、効果的なストレス管理と燃え尽き症候群の予防を可能に。(日本未発表)WEBサイト

《アウェアファイ》AIメンタルパートナー。

アウェアファイ

アプリの中に、自分の思考や気持ちを記録。自分に合ったストレス対処法のストックや、AIとの対話もできる。フリープランは無料。WEBサイト